のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

さわやかな味もなつかしふる里に語りつがれた水羊かん

2013年12月28日 | アグリママ
福井の知人から水羊かんが送られてきました
2年前に直売所へ伺ってからのお付き合いです
水羊かんといえば夏の風物詩というイメージですが
福井では冬に食べる習慣があるそうです
昔、商店の丁稚が里帰りの折に食べた和菓子が由来といわれています

熱湯で溶かした寒天に小豆餡と黒砂糖、ざらめ糖を
混ぜて冷やしたのが水羊かん
かの地で知人の作るおはぎが大評判なのは
実はこういう小豆餡文化が根付いていたからではないか
今回、水羊かんが届いて初めて気がつきました

というのはわが家周辺ではそれほどあんこが好まれていない気がして
それはどうしてだろうと思っていました

コンビニやスーパーで売られている団子のほとんどはみたらし
わが家でみたらしとあんこの団子を毎日販売していても
やはりみたらしの方が売れ行きがいい
もちろんあんこ好きの方はいて
粒あんがいいか、濾しあんがいいかなんて論争がおこるくらいですが
若い世代ほどあんこが苦手のように感じます

ひとつの仮説として
若い世代ほど手作りだったりする美味しいあんこを
食べていないのではないでしょうか
まずいあんこしか食べていなければあんこを食べたいとは思いません

おかげさまで食べていただいた方にはわが家のおはぎも草団子も好評価
北海道十勝産の小豆を知人の生産農家から分けてもらって
手作りしている偽装なしのあんこです
やはり小さい時から美味しいもの
本物のものを食べていただきたいものです

美味しさを形にするって難しい

2013年10月30日 | アグリママ
道の駅しょうなんのレストランオリジナルの
梨ソフトクリームについているドライ梨です
あの梨だけを食べたいという声にお応えして商品化しました
先日から道の駅直売所で販売を始めました



が、商品企画が悪いようで売れ行きはさっぱり

あの夏の日の思い出がよみがえる印象に残る味
いわば“夏の日のメモ梨ー”
ドライブのお供に、オフィスのデスクに、ちょっと甘いものが欲しいときに
お年寄りやお子さんにも安心して口にしていただける“自然菓”
フルーティーですからワインのあてにしてもいいかもという
感想もいただいています
ノンオイル、ノンシュガーで梨そのものをただ乾燥させただけ
糖度15の梨は水分が半分なら単純にいえば糖度は30に
って感じです

事前の試食ではセンセーショナルな反応をいただき
絶対の自信をもっての商品化だったんですが
ちょっと出鼻をくじかれています
価格設定も含めてどこかに慢心があったかもしれません
商品企画を再検討中です
もし手に取る機会がありましたならアドバイスをいただけたら幸いです

只今、かしわかあさん加工所では梨加工品をいろいろと試作中です
梨ジャム(これは道の駅直売所にて好評販売中)
梨農家の焼き肉のたれ
梨ドレッシング
梨ではないけどニンニク玉ねぎドレッシング
他にもキウイフルーツや野菜のドライも準備しています

11月に予定されている柏メッセ(農産物商談会)に出展します
直売所からはだんごはまだないのという声がきますので
そちらもやらなければならないのですが
こんなに忙しくなるとは…気晴らしの旅行にも出掛けられない
嬉しい限りです

プレミアムにするか、オリジナルにするか、それが…

2013年10月11日 | アグリママ
道の駅しょうなんのレストランでわが家の梨をつかった
ソフトクリームを販売して一週間
10月としては暑い天候に恵まれたこともあって
おかげさまで好評のようです

もともと特別な色も風味も酸味もない梨です
サクサクとしたあの食感がないとただの甘味ですが
ドライナシを添えて商品化したことで
他にはないオリジナルなものができたかと思います

いつまで店頭に出せるかわからない原材料のある時だけの期間限定です
噂話にお試しを

あの人は仲人産婆コミュニケーター

2013年09月30日 | アグリママ
最近、柏市の農業はどことなく活気があります
市内に二つの農産物直売所があって
農家自身が生産だけでなく商いに関わっているからという理由もありますが
農家以外の自薦他薦の農業応援団の方々の存在が大きいでしょう
3.11以後、途方に暮れていた農家を精神的にも支えてくれました

そんな応援団のお一人が“フードコミュニケーター”で
笑顔がチャーミングなMさん
手賀沼と周りの農村風景に魅了されて都内から移ってきたのが5年前
持ち前の人柄と行動力で瞬く間に柏市農業のキーパーソンに
現在、柏市民大学の講師のかたわら市のホームページでブログも連載中

ひと月ぐらい前に新聞の地方版で紹介されたことから
NHK千葉のディレクターの目にとまり
近々テレビの地方ネット番組で取り上げられることになりました
テーマは地元産果物を使ったソフトクリームの開発
これまでイチゴ、ブルーベリーとやってきて
今度はナシという時期に取材が入ったために
わが家の母やナシ畑、加工所も取材対象に

先日、収録が行われまして、放送は10月2日の午前11時からの番組の中
どれだけ取り上げられているかは見てのお楽しみ

テレビで紹介される商品は10月5日から
道の駅しょうなんのレストランヴィアッチォで
“梨のソフトクリーム”として販売されます
ナシジャムを混ぜ合わせたソフトクリームに
セミドライのナシを添えたもの
350円で期間限定販売されます

ナシの果肉のつぶつぶ感と風味の感じられるソフトクリームは
きっと初めての味わい
特にセミドライナシは“ナニコレ”的余韻の残る後味
ドライナシ単体でも欲しいとなっても
まだ製品化の体勢が整っていませんのでごめんなさい

空からも眺めてみよとホトトギス

2013年06月18日 | アグリママ
久し振りのUP
しいて言えば体力と気力が減退しているだけですが…

今年も先日からホトトギスが右へ左へと声を響かせて飛んでいます
季節を感じさせてくれるありがたいことです

先週の火曜日、一日雨模様という天気予報に促されて
「国際食品工業展」というイベントに出かけてきました
タイトル通り、
“食品製造プロセスのあらゆる分野を網羅した
アジア最大級の「食」の総合トレードショー”
わが家のようなマイクロ級食品加工事業所に参考となるような展示はほんのごく一部で
ほとんどは大手食品メーカーが導入するような食品製造機械が並んでいますが
それも最近流行りのTV番組のような社会科見学のノリで楽しめました

今年の特徴としては過去最大の723社が出展

原料処理、食品製造、包装・充填、計測、衛生対策、物流など
食品製造プロセスの分野がある中で
自動車などの産業用ロボットメーカーから
「省エネ・省コスト」「安全・衛生」「品質向上・鮮度保持」などの課題に対する
ロボット投入が数多く提案されていました

また、少子化の進展や世界規模の流通といったグローバル化に向けて
国際規格認証基準に対応した装置も提案されていました

通常展示以外に各種セミナー、フォーラムも企画されていましたが
そのひとつに「農林水産物の6次産業化に向けての取り組み」と題するシンポジウムも
国策で進めている事業ですから当然、大手メーカーも黙ってみているわけではありません
浮ついた気分で取り組んでいるとあっという間に大波にのまれてしまいそうです

煮詰めればジャム・ソースになるトマトあり

2013年06月02日 | アグリママ
わが家の農産加工所のソース製造加工 部門がようやく始動です
といっても、まだ試作段階。
加工品に興味を示したトマト農家からトマトを提供してもらい
まずはケチャップを何種類か作り、試食してもらっています
反応は上々
近いうちに商品化できそうです

レシピ通りに試作してみたらちょっと甘口に
それだけ生食用トマトは糖度が高いということでしょう
加工用トマトから作るメーカーのケチャップとは
一味違うものになりそう

トマトの他にトマトケチャップが店頭に並んでいたら
それはもう一つの地域の特産品の誕生です

大福を一つ頬張る日向ぼこ

2013年02月03日 | アグリママ
ただいま「かしわかあさん」新作開発中

年が明けてから米粉のシフォンケーキを道の駅直売所で販売しています



寒くて団子には手が出ないような日でも
お陰さまでシフォンケーキは手にとってもらえているようです

さらに餡子を自作している強みを生かして
ただいま大福に挑戦中
豆大福を(右側)は整形がまだまだで修行が必要
赤い色が鮮やかなイチゴ大福なら
近所のイチゴ屋さんから特上品を分けてもらって
美味しさで評価していただけるかも
近日中にお目見えします

もう少し暖かくなったらおはぎも店頭に並ぶ予定です
乞うご期待

子にスマホ父は農機具母お釜面白きとき面白きもの

2012年12月20日 | アグリママ
身近に適当なおもちゃがあれば人はみな機嫌がいいわけですが
さしあたって今のわが家の母にとっては農産加工機材

ようやく『かしわかあさん』ジャム・ソース加工室の機材が納品され
磨かれたステンレスの釜底に写る姿にご満悦

                  

これは蒸気二重釜
学校の給食室にあったような代物で
釜の底の部分が二重になっていて
その間の空間にボイラーでつくられた蒸気がまわって
釜の中のものを熱していきます

面的に熱せられるので
しかも100度以上の温度にならないために
釜のなかのものは焦げ付くことなく煮詰められていきます
ジャムやソースを作る際に活躍してくれるはずです

本来はナニナニをするために機械を使うわけですが
時には機械があるのでナニナニができるという発想でものごとが始まる
ということもあります
さてこれでナニができるか発想の着眼点が試されます

これからは「かしわかあさん」と呼ばれたい

2012年12月09日 | アグリママ
6月からリニューアル工事に入っていた農産加工所の一部が稼働しはじめました

建屋そのものの工事は8月には終えていたのですが
大人の事情がありまして
12月になってようやく菓子製造室の設備も整い保健所の検査もクリア
ジャム・ソース製造室の設備はまだこれからで加工所の半分のみの稼働です

とはいえまだ慣れぬ場所ゆえ機材を移動したりしながら
串団子は8日から道の駅直売所に出荷しています
リニューアル後は写真右端にある餅つき機で団子生地を仕上げ
以前よりおいしくなっているはずです

この餅つき機は7,8年前に入手していた中古機で
これまで活用できる場所がなかったのですが
ここでようやく日の目を見たというわけです

これまで使っていた捻り出し式の餅つき機は
らせん状の軸で狭いところを押しだす形で生地を練っていました
捻り出す際に生地の中に空気をいれて練るような感じです
これに対し杵つき式の餅つき機は
むしろ生地の中から空気を押しだすように練る感じ
出来栄えは全く違うもののようです

写真左側の四角い箱はオーブン
ここでは米粉パンを作りたいと考えています
毎日のように試作をしていまして
いろいろな方に評価していただいているのですが
餡パンは手作り餡が好評で商品としても行けそうです

直売所で見かけましたらぜひお買い求めを

これまでは「すぎのファームの農産加工室」でしたが
より一層の飛躍を目指し
リニューアルを機に「農産加工所 かしわかあさん」を名乗っています
お見知りおきを願います

なでしこは米粉のパンに海苔を載せ

2012年11月16日 | アグリママ
加工設備が整備中なものですから久しぶりに米粉パンをつくりました

バターやジャムもいいのですが海苔もお試しあれ
ご飯のおかずで十分おいしくいただけます

米粉の需要がいまひとつ伸び悩んでいるといいます
世界規模で穀物市場が不安定になるまえに
自給できるもので食べていくスタイルを確立することが大事でしょう

元来 あちこちから使えるものを取り寄せて
ヤマト流に昇華させてしまうのが得意なんですから

誇るべきだれでもできるこの程度

2012年03月08日 | アグリママ
わが家の食品加工部門事業計画が国の6次産業化事業の認定をいただきました

ほかの立派な認定事業と比べると
内容も乏しく規模も小さくダメもとで申請したのですが
この程度の事業でもやれる
だからみんなも取組みましょうという事例にしたいのかも
なんて勘繰ってはいけません
ありがたく認定をいただいてより一層精進します

とはいえ本当に大それた中身ではありません
これまでのだんご製造を基本にして
生産しているナシ・コメから派生する加工品
ジャム・ソースに米粉菓子類の製造に取り組むというものです
背伸びをしていないところが評価されたのかもしれません

特別な補助金枠があるわけでもありません
融資の利子がつかないことと
専門家のアドバイザーがついてくれることが利点です

平成23年度 千葉県では10事業が認定されています
そのうち柏市内から3事業が認定されています
市内農家が風評なんかに負けていない証拠です
行政はこんなことも発信してくれるといいのですが

面白いことどこまでも行ってみる

2012年03月07日 | アグリママ
若き日のように面白いことを探しにどこまでも行ってみる
子育てを終えたわが家の母は
毎日こんなことを考えているようで楽しそうです

年に一度の「国際食品・飲料展」に出かけてきました

アジア最大級の食品・飲料専門展示会と銘打っているとおり
メッセ展示場の1ホールから8ホールまで全部を使った大掛かりな展示会
半分以上が海外からの出展や輸入食品のコーナーで
中国 台湾 韓国 米国 イタリア スペインといった馴染みの国々はもとより
JETROを通じてブルキナファソとかバヌアツとかモルドバなどからも出展

人気は試食・試飲コーナー
ナッツをつまんではワインをいただいて
お茶で口の中をリセットしてまた次のお国へなんて
悠長なバイヤーさんもいたようないないような
赤い顔してベンチで休んでいる方もいましたので
当たらずとも遠からずかもしれません

世界の食品の飲み放題・食べ放題の展示会ですが目的は商談会
業界の名刺2枚と招待状のない場合 入場料がかかりますのであしからず

目当てはほぼ一ホール分を占める「全国食品博」
全国の特産品や地域起こし産品を売り込もうという展示コーナーです
それぞれ自慢の地元産品の野菜・果物や加工品が並んでいました
わが家で取り組もうとしている米粉菓子やジャム・ソース類もいっぱい
ということは売れるかもしれないとあくまで前向き前向き


気になったいくつか

“動物性フリー”がキーワードの県内の雑穀商品のメーカー
雑穀食を始めて2年で14kg減量したという社長さん自らがモデルとして登場
原材料となる国産雑穀がまだまだ足りないとか
農家と知ってヒエを作ってもらえないかと打診されました

廃校を使ってハーブの研究施設にしている兵庫県のハーブ加工商品会社
ハーブティーや焼き菓子だけでなく化粧品も開発
地域起こしの担い手としても期待されているとか

造園屋さんからいちじく栽培に参入した三重県の農園
日本で初めて冬季いちじくの栽培技術を開発して
青実のコンポートを商品化
甘みを抑えた食材として新しい食べ方を提案したいと
栽培から加工・販売まで一貫して取り組んでいるそうです

韓国のコーナーではナシを使った商品がないか探してみたのですが
いまひとつ
それもそのはず
韓国では年間を通じて冷凍保存されて食されているようで
生が一番というわけのようです
そんな中 これはナシジャム?と声をかけたらお茶だといいます
ジャムのようにも使えるがお湯か水で溶いて飲むのだそうです

生のナシも展示されていたのでこの品種はと聞いてみたら
「シンコウ」といいます
どう見ても「新高」ですので漢字で書いたらとさらに聞いたら
やはり「新高」でした
日本では「新高」は「ニイタカ」と読んで
「シンコウ」は別の「新興」という品種になるんですよと
ちょっとした国際交流も経験してきました

韓国でのナシ生産の8割が「新高」とか
まだ「新高」の品種寿命はあるかもしれません

米粉ならもっちり粘らずお菓子向き

2012年02月16日 | アグリママ
ナシは剪定作業中
田んぼは休眠中ということで
話題が食品加工に偏ることにはご容赦を

先日粉砕してもらったわが家の米粉を使った100%米粉クッキーです
ショウガが風味付けとして入っています
いま道の駅しょうなん直売所で販売中です
小麦アレルギーの方にもお勧めです

さてこの米粉
わが家の加工用だけでは利用しきれません
できれば業務用の需要も呼び起こせたら
ということで「食メッセ・かしわ」に参戦します

といっても「食メッセ」って何?でしょうね
農産物の市内流通を目的に
農業者と飲食店等の出会いの場となる展示商談会です
今後の継続的な開催に向けた実証試験が21日(火)に行われます
残念ながら一般にはオープンになっていません
市内の飲食店等の700事業者の方にだけ案内が送られています

わが家からは
①最新式の製粉機製粉した25~45ミクロンの微細粒米粉
②ちばエコ認証の1.9mm以上の大粒でそろえたコシヒカリ
③春までナシらしさがのこる晩生ナシ「晩三吉」
の3点を展示します
試供品も用意してします

身近に案内の送られた事業者の方がおられましたなら
ぜひお出かけいただけるよう声をかけていただけたら幸いです