そんな中、わが家で現在栽培されている品種は早い時期から順に「なつしずく」「幸水」「秋麗」「豊水」「あきづき」「新高」「新興」「王秋」「晩三吉」「新雪」とあります。さらには現在「香麗」「なつみず」「甘ひびき」「豊華」の4品種を育成中です。そんなこれから世に出てくるであろう育成4品種の紹介をします。
●香麗
神奈川県農業技術センターで育成された品種。収穫期は7月下旬~8月上旬で、「幸水」より2~3週間早い極早生品種である。大きさは400g程度となり極早生品種としては大玉になる。糖度は13%を越え、酸味はほとんどない。果肉は「豊水」並に柔らかい。
●なつみず
こちらも神奈川県農業技術センターで育成された品種となる。収穫期は8月上旬で、「幸水」より10日程度早い生品種である。大きさは400~500g程度となり、香麗よりさらに大きくなる。糖度は13%を超え、わずかに酸味はあるが甘みと酸味のバランスがよく食味良好である。
●甘ひびき
愛知県安城市の個人による育成品種となる。収穫期は8月上旬で、「幸水」より10日程度早い早生品種である。大きさは「幸水」より大きく600g程度で大きなものは1㎏を超えるという。糖度は13%を超え、酸味は「幸水」より弱く、ほとんど感じられないほどだという。
●豊華
埼玉県菖蒲町の個人による育成品種となる。収穫期は9月下旬で「新高」とほぼ同時期である。大きさは「新高」と同じくらい、650g以上となる。糖度は14%を超え、とても甘く、肉質は柔らかく果汁が多い品種だという。
上記の4品種のうち、上3品種は「幸水」より早く収穫できる早生品種です。中でも「甘ひびき」に注目しています。他の品種は2本しか植えていませんが、「甘ひびき」は昨冬10本新植しました。「甘ひびき」は今や『マツコの知らない世界』で紹介されるなど、これからの梨業界を担う品種になると期待されています。これらが食べられるようになるには、まだまだ数年かかります。今から待ち遠しいです。
梨と言えば、昔は「長十郎」、今は「幸水」「豊水」が一般的ですが、10年後20年後には変わっているかもしれません。今ある主要品種である「幸水」は1959年に、「豊水」は1972年に、「新高」は1927年に品種登録された品種なのです。「幸水」が品種登録されてから半世紀以上、そろそろ新しい有望品種が出てきても良いかもしれません。
現在、わが家は日本梨だけでなく、他の果物も栽培し始めています。桃やスモモ、りんご、洋ナシ、サクランボ、キウイフルーツなど。キウイフルーツ以外はどれも数本しかなく、まだ趣味の園芸レベルですが、これからわが家に合った品目を見極め、梨だけでない大人も子供も果物を楽しめるフルーツパークを目指していきたいと思います。 (co-sk)