のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

バンジョーをBGMにして蜂躍る

2015年04月12日 | 梨の虫




12日日曜日は菜種梅雨?の間の貴重な春日。
月曜日からはまた雨模様が続きそうですから
「豊水」にとっては唯一の交配日和。

おかげさまで蜂たちは軽快なリズムに乗って
花から花へ躍っていました。

一日もあれば、十分な着果数はあるでしょう。
一日でもあって本当に良かった。

癇癪を起こすも癪な尺取り虫

2014年05月06日 | 梨の虫
殺虫剤を使っていないわけではありませんが
まだ一回だけで、それはアブラムシ対策の薬剤
畑に網を張ったので天敵の鳥たちもやって来ません
なるほど食葉害虫が多いわけです

次の散布では虫(蛾の幼虫)の
お腹を壊す微生物農薬を使います
それまでだ、君らの天国は








こんな怖い顔した枝があるものか

2013年06月05日 | 梨の虫
今年も一つのナシ畑でハダニの天敵試験をしています
去年も試験をしたのですがうまく天敵が働いてくれず失敗しました

天敵試験ですから殺虫剤の使用が制限されます
正直なもので他の畑では消えた害虫が残っています

たとえば5,6cmはありそうなシャクトリムシ
顔をよくみるとずいぶん怖い顔をしています
外敵の気配を感じたのでしょう
枝の一部になったつもりでピーンと体を硬直させています



後ろ足?でしっかり枝をつかんでいて
引き離そうとすると結局はギロチン状態



他にもこんな毛虫たちも大活躍
いえ、そんな大発生しているわけではありません
たまたま見かけるから写真でも撮っておこうというわけでして

虫に虫の理なれば清々し

2013年05月23日 | 梨の虫
連休の頃の不安定な天候から一転、初夏らしい日が続いています
田植えも遅い方がよかったという声も聞こえてきます

最近、ようやくナシの摘果作業中、
葉の上の方からパラパラと黒いものが落ちて来るようになりました
寒い時期には姿を見せなかったアブラムシが日を追うごとに増えてきます
そうなると、少し遅れてこういうオレンジ色した虫の卵を
あちこちで見かけるようになります
アブラムシの天敵、テントウムシの卵です

                

こちらはヒラタアブの幼虫
これもアブラムシの天敵

天敵が出現してきたとはいえ
彼らの活躍を待つことができずに殺虫剤を散布することになります
アブラムシにはネオニコチノイド系の薬剤が特効薬なんですが
特にミツバチなどの昆虫の世界に異変がおきているのではないかと
ここのところ評判が悪いものですから
代替薬剤がないか探しているのですが
害虫に応じてピンポイントで環境に優しい薬剤を選ぶと剤数が増えていき
汎用性の広い薬剤はそれはそれで問題があるということで
なかなか困った問題です

父母妻子串柿のごと並びけり(正岡子規)

2013年01月22日 | 梨の虫
農薬を減らしてきたことにより思いがけない害虫が増えてきたと
以前にもレポートしていますが
これもカイガラムシの一種
こうなると切除して持ち出さなければなりません

カイガラムシ防除の有効な手段はマシン油を散布して窒息させてしまうこと
マシン油は化学農薬としてカウントされず
いわゆる有機栽培認定でも使用が認められるものですが
ステレオスプレーヤーのような大型散布機械を使って散布すると
周辺の住宅や葉物野菜の畑へ飛散して悲惨な状態に
こんな場合にはむしろ化学農薬に期待したくなります

これまでに経験のないヘクサムシまん丸稚児が男爵になり

2012年07月09日 | 梨の虫
今年はカメムシの被害発生注意報が研究指導機関により出されていました
一つの畑で姿が見られるなぐらいでした
毎年いくらかは被害があるのでその程度かと見くびっていました
実が生育するに従い被害の状況が明白になってきました

ギョエ  なんだこりゃ

こんな被害見たことない
男爵芋みたいなのがあっちにもこっちにもぶら下がっています
ここで公表できる実はまだましなほうです

             

             

             

カメムシはあの匂いで仲間を寄せるようで
被害を受けた実は集中的に襲われます
カメムシがまだいるようなら被害果を残しておいた方がよいと聞いたこともあります

ほかの畑ではこんな被害はでていません
この畑だけハダニ防除資材の試験のために一度殺虫剤を抜いていました
そうは思いたくはないのですが
このタイミングでカメムシの襲来を防げなかったのかもしれません

これほどの蜂に非ずなことはない

2012年03月20日 | 梨の虫
去年 分蜂塊を捕まえられたことをいいことに
手賀沼トラストのニホンミツバチ部会の方々が巣箱をたくさん持ちこんできました

今年の巣箱は板を組んだのではなく
より自然な環境をということで幹の中をくりぬいて巣箱をつくってあります
それにしてもこんなに集中して巣箱を並べるなんて
もしかしてわが家周辺のニホンミツバチを
根こそぎ捕獲してしまおうというわけ?


作家のおおえ健三郎さんがパリの書籍見本市で
原発再稼働批判をしたという新聞記事が掲載されていました
(あさ日新聞3月17日夕刊)

畑が汚染された農家や漁場を奪われた漁師たちの姿は
「これほど非人間的なことはない」と語ったそうです

「人間が行動するうえで最も大切な倫理は
次の世代が生きるための条件を壊さないこと」

肝に銘じておきたい言葉です

丸く大きな梨の実は虫も好き

2011年08月25日 | 梨の虫
「幸水」も後半に入り
シンクイムシ被害も少なくなってきましたが
被害果は丸く大きな実に多いような気がします

写真のようなクモ?の卵が産み付けられている実も
やはり丸く大きな実が多いような……

何を判別材料にしているのか
虫も美味しい実を知っているのかと不思議に思います

研修に来ているKM嬢が
だったらクモを大事にして丸く大きな実にみんな卵を産んでくれたなら
シンクイムシ被害も減るのではと教えてくれました

なるほど
クモの卵はナシの実のオシリの部分に産み付け
ネット状のもので卵を守っています
シンクイムシも多くはオシリの部分から芯の中に入っていきます
クモのネットがあったらシンクイムシも入れないだろうという仮説です

これも天敵と言えるのかどうか
居所の競合という点では“天敵”ということになるのかもしれません


見事な実がシンクイムシの被害にあっているのがくやしくて
毎食の食卓にも乗せるのですが
余りに甘いので糖度計ではかってみたら……

             

わが家の「幸水」の最高値かもしれません
糖度計を入れたのが2年前ですが

今年は梅雨時から乾燥気味でしたので
「幸水」はいつもより甘いという評判のようです

あぁ失敗は虫からみれば蜜の味

2011年08月14日 | 梨の虫
幸水の収穫がようやく本格的になってきましたが
一部の畑で虫の害が出てしまいました

シンクイムシです

たしかに減農薬で殺虫剤を通常よりも減らしています
ここ数年は同じ散布体系で大きな問題にはならなかったのですが
幸水のこの時期にこれだけの被害果がでるのは初めてです

シンクイムシの成長サイクルがどうだったか不明ですが
どこかで虫の発生と農薬散布のタイミングがずれたのでしょう

6月下旬から7月上旬にかけての梅雨明け前の高温期だったかもしれません
例年ならこの時期は虫よりも病菌対策の散布体系です
今年もそこまで考えが及ばず例年通りの農薬で済ませてしまいました

今年はいろいろなことがあってようやく収穫までたどり着いたのに
これです
でもちょうどあのころ例の事故対応で頭がいっぱいだったかも
だとすると この虫害もあの事故のせいだあ

人生は無くて七節相談中

2010年07月20日 | 梨の虫
この虫も夏のナシ畑でよく見られます。

小さい頃はあまり見かけなく、
見つけたようなものなら大騒ぎでしたが、
このところ、ナシ畑ではちょくちょく出くわします。

昆虫界のナマケモノかと思うくらいじっとしていて、
どこか老成した風格さえ感じられます。

ちょっと相談に乗ってくれる?

いつでもどこでもあらわる天の虫

2010年07月04日 | 梨の虫
今頃、ナシ畑は虫だらけって、ほんとうは恥ずかしい話かもしれません。

ナシの枝はもともと上に伸びたいもの。
それを無理やり棚につけてしまいますから、
枝の途中から何本も新しい枝を上に伸ばしてきます。
徒長枝と呼び、ナシ栽培ではあまりありがたくない存在。

それで、まだ枝の柔らかいうちに切り落とします。
ピンチするといいます。
でも同じ所からすぐにまた新しい芽を出してきます。
本来は伸びた新梢が硬化する今頃になっても
ずーっとナシの柔らかい葉や芽が畑の中にあることに。

そういう柔らかい葉が好きなのはアブラムシ。
6月の初めごろまではアブラムシを抑える薬を散布するのですが、
今の時期は殺虫剤を省くこともあります。
と、アブラムシは大繁殖で新梢は黒い虫で覆われ、
ピンチしていてもぽろぽろと顔に落ちてくる始末。

ところがやっぱりうまくできたもので、
殺虫剤を抜いてしばらくすると、
天敵が卵を産み、その幼虫がアブラムシを退治してくれるというわけです。

兄弟よ今から他人幸あれと

2010年06月19日 | 梨の虫
ナシ畑での作業中にカマキリの旅たちに出会いました。
「蜘蛛の子を散らす」は
「カマキリの子を散らす」でもいいような場面でした。

カメラを取ってくる間にほとんどのカマキリは姿を消し、
数匹だけが残っているだけ。
二匹の兄弟はどこへ行けばいいのか思案しているかのようなポーズで
しばらく固まっていました。

一つの卵から旅立ったカマキリのうちどれだけが
秋、次の世代を産み付けるまで生き残れるのかわかりません。

             

こちらはナミテントウが卵を産みたてたばかり。
今年はこういう光景をあまり見られません。
農薬を散布しているからというより寒さのせいで、
餌となるアブラムシがあまり繁殖しなかったからと考えたい。

テントウも黄色に染まる若葉雨

2010年05月23日 | 梨の虫
4月が寒かったためか出現が遅れていたアブラムシも
新葉に取り付くようになってようやく
テントウムシもナシの葉にみられるようになりました。

雨も多いせいか、今年も黒星病には悩まれそうです。
着果しないと困ると花芽を多く残して
葉が混んでしまって殺菌剤が届かないためかもしれません。

満月でなくても散布虫ぶらり

2010年05月12日 | 梨の虫
去年のこの時期のナシの防除、満月に農薬散布したようです。

今年も先日、殺虫剤の微生物農薬を散布したところ、
きっちり効いているようです。
シャクトリムシが元気なく、しわしわになっています。
散布したのが満月ではありませんでしたが。

それにしても、ここでようやく少し見られるようになりましたが、
今年もアブラムシの出現が遅れています。
以前なら5月中旬にもなると新梢の先端にはびっしりついていて、
幼い葉を波打たせてしまうのですが、
今年はきれいな葉が展開しています。

今年は気温が低いからと思われますが、
暖かかった去年も同じような傾向でした。
たしか7月になってでてきたような…。

5月下旬に散布する殺虫剤がアブラムシの特効薬で
その効果が切れるころに出てくるということでもあるのでしょうか。