のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

すばしこし水菓子の蟻美味を知る

2006年09月29日 | 今年の梨づくり
先日の雷雨で落とされえたナシでしょうか。ウサギかタヌキかがかじった残りの果肉にアリが集っていました。近づくと草むらに逃げ込み、いつの間にかまた集っています。

「幸水」や「豊水」ではこういう光景は見なかったかもしれません。アリやスズメバチは「新高」の美味しさをわかっているようですが、デパートの果物売り場では「南水」や「あきづき」はあっても「新高」は扱っていないところもあるようで…

負けられぬ戦士を照らす下弦月

2006年09月28日 | 柏レイソル
久々にJリーグ2・柏レイソルの試合を見てきました。リーグトップを走っていたレイソルの戦績がこのところ芳しくなく、上位3チームがJ1へ自動昇格する2位以内を争う転回に。27日の試合は勝ったものの、他の2チームも勝利し、なかなか抜け出せません。

チームの試合展開に勝負強さはまだ感じられません。もし、3位となって入れ替え戦となれば、また負けてしまうのではないか。そうしたら1部に昇格するのはほとんど無理だ。そんな弱気な声も聞こえますが、柏レイソルの新しい応援ソングCDが発売されるなど、サポーターの方は少しずつ盛り上がってきているようです。

試合当日に先行発売したCDを購入したところ、まだ開封する前に長男がこれほしかったんだと持っていってしまいました。

月光仮面のマークのような三日月が試合を照らしていました。「太陽王(レイソル)」だけでなく、月光菩薩のお慈悲も柏レイソルへ…

サルビアの花打ち叩く秋雷かな

2006年09月27日 | ネイチャースケッチ
午前中、春雷があるなら秋雷があるだろうというばかりの雷雨でした。

この大雨の前に田んぼを起こしておけばよかったと、できないことを後悔しても仕方ありません。稲刈りが終わっていなかったら、それこそ悔やみきれないところだったわけで、稲刈りが済んでいただけ、雨の降る様子を眺める余裕があったということでしょう。

         

雨どいからあふれ屋根から滝のように流れ落ちるほどの雨でした。

黒一点米粒の光濁らす

2006年09月26日 | 今年の米づくり
先日、今年度産米の米穀検査を受けました。米穀検査というのは、米の販売流通に際して米の品質を証明する検査で、一等米、二等米という呼び名は米農家が親戚にでもいらっしゃれば聞いたことがあるのではないでしょうか。

米中心経済の時代は、それこそ一年の収入を左右する検査で、農家にとっては一大事でした。品種、重量、水分、籾殻の混在等、品質に関していろいろな規準が設けられていて、もし問題があってもお目こぼししてもらえるよう、かつては検査員に対して接待攻勢をかけたということも聞きました。

この検査制度も最近民営化され、米の販売も自由化されたことから、わが家周辺では検査が国への供出目的よりも農家が販売するための証明目的に変わってきたようです。わが家の今回の検査も直売所「かしわで」へ出品するためのもの。検査さえ通ればいいとはいえ、まわりの農家の目の手前、一等か二等かやはり気になります。

水分も14.6%、米粒も大きくて問題なく一等のはずでしたが、ちょっと難点が見つかりました。心配していたカメムシ被害です(写真の黒い点のある米)。1000粒の中に2粒?、3粒?以上あると、二等米の評価になりますが、わが家の場合、ときどき見つかる程度で、めでたく一等米!

周りを山林に囲まれた谷津田の米の中にはけっこうカメムシ被害が見られたものもあったようです。高性能な精米機ならこういう問題のある米粒は、精米過程で摘出できるのですが、わが家にあるような精米機では一粒一粒目で確認し、手で拾わなければなりません。ただの見栄えだけのことなんですが…

風もなくぎざ深き枯れ葉飛び去る

2006年09月25日 | ネイチャースケッチ
「新高ナシ」は大きくなる品種です。中には果皮表面と果肉部の肥大の速度のバランスを崩すのか、ほんとうにパカッと刃物でも入れたかのように割れる?破裂する?実がけっこう見られます。当然、その部分は腐敗し、ガやチョウ、ハチなどの虫たちのエサ場となります。

         

時期的な条件もあるのでしょうが、特にスズメバチが新高の甘さが好きなようです。無意識に腐れた実に手を出すと、スズメバチを触ってしまいかねません。刺されたら大変です。今年は少ないのですが、エサ場のスズメバチはおとなしいもので、ちょっと脅かしてやると「うるさいなあ」って感じで、少し旋回して巣に?帰って行きます。

逆に、枯れ葉だと思っていたものが、手を出したら急に飛んで行ったというようなことの方がびっくりしたりします。写真のチョウはタテハチョウの仲間でしょうか。

羽休むはぐれかげろう秋涼し

2006年09月23日 | ネイチャースケッチ
半日、籾摺り作業をしていました。くしゃみが出たのは埃のせいばかりではなかったようです。先日までの週間予報が良い方にはずれ、台風の前に稲刈りをと気を張っていた米農家にはちょっと拍子抜けといったところでしょうか。

さて、このトンボ、見慣れないトンボです。イトトンボよりも大きめの細い体、瑠璃色した胴体、透明な羽、…。「羽を閉じてとまる」という特徴には合致しませんが、カワトンボの一種でしょうか。

うろこ雲刈り取り終えて日が暮れて

2006年09月22日 | 今年の米づくり
って、実は写真は朝日の当たるコンバイン。さあこれから稲刈りだという現場でした。

ところで、今年のお米。まわりの声を聞くと未熟な青米の混入や中にはカメムシ被害も見られるそうで、収量も田んぼによって差があるようです。

夏の日照不足で背丈が伸び、大きな風や雨がなかった割には倒伏した田んぼがみられましたが、倒れないような稲はやはり獲れていないとか。我が家の田んぼは倒れたり、倒れなかったり。無除草剤コナギ米を除けば、収量は反当たり8俵くらいでしょうか。過去数年、多収の年が続いたので少ないような感じですが、これくらい獲れればまあまあでしょう。

稲刈りと同時に「豊水」の収穫も終了しました。ありがとうございました。今年の豊水は予想以上に反響も大きく、やはり豊水はおいしいという声をたくさんいただきました。来年もまた期待に応えられるようしっかりやれという声として伺いました。

一粒万倍抱ひし好々爺

2006年09月21日 | 今年の納得米づくり
今年の納得米づくりもいよいよクライマックス。上天気の下、朝から一日かけて稲刈りを済ませました。

除草剤を使いませんでしたが、雑草の姿はほとんど見られませんでした。無除草剤2年目も抑草に成功です。もちろん、メンバーの手取り作業があったからこそですが。

コンバイン操作が4年目のメンバーもいて、わらが詰まったくらいのアクシデントの対応はお手の物。でも、立っているイネばかりならいいのですが、いろいろな方向へ倒伏しているととたんに応用問題となって、やはり経験の差がものをいいます。今年の経験はきっと来年以降に生かされるでしょう。

それにしても暑い一日でした。

ps.無除草剤2年目、有機肥料で反当たり8.9俵の収量がありました。昨年よりも増収です。やはり倒伏するくらいでないと獲れない?

軽き秋穂の隙間埋むコナギ花

2006年09月19日 | 今年の米づくり
今日は、わが家の無除草剤田んぼコナギ米の取り入れです。

          

          

遠目に見れば普通の稲刈りですが、横から見ればコナギがびっしり。これで美味しくなかったら…。

コナギってツユクサのような花を咲かせるんですね。片やミズアオイ科、片やミズクサ科ですが。

ps. あれほどのコナギでも収量が反当7.5俵にもなりました。イネもなかなかたくましいものです。

稲穂からはや米になり跳ね踊る

2006年09月18日 | 今年の米づくり
一昨日刈り取った新米の籾摺りをしました。収量は反当8俵ちょっと。まあまあの数字でしょう。やはり青米の割合が多いようです。

           

籾摺りは、まず、二つのローラーの狭い間を通って殻が剥かれ、殻は他のごみといっしょに風で飛ばされ選別されます。それでも一回だけですべての殻が剥けるわけはなく、殻が剥けるまで何回かローラーの間を通ることになります。

殻が剥けた玄米とまだ籾のままのものとを選別するのが、細かな凸凹のあるこの選別板。少し傾斜していて、左右に激しく揺れています。この上に混在した玄米、籾を落とすと、飛び跳ね踊りながら次第に左側へ玄米、右側へ籾が選別されていきます。玄米は袋詰めへ、籾はふたたびローラーへと運ばれます。

雲に急く稲葉つかむ手血のにじむ

2006年09月17日 | 今年の米づくり
台風が九州地方を襲っています。日本海を通って北日本へも影響を与えそうなコースです。こちらとしてはひと安心ですが、お見舞い申し上げます。

いつ雨が降り出すかわからない空の下、稲刈り二日目です。今日の田んぼはなぜか倒伏しています。もしかして籾が重かった?まあ、そんなことはないのですが、時にはコンバインを止め、手で刈り取らねばならないような所もあって、能率が上がらずいらいらしながらの作業でした。

そんな時は得てして失敗をするものです。イネの葉で切った手は深い傷になって痛みます。詰まらせた湿気た稲わらをコンバインから引き出すのに手間取りました。遅い速度で刈った方が早く終わったかもしれません。

それでも、どうにか雨が降る前に予定の工程を済ませることができました。まだ、お天道様が味方してくれているようです。

誇らしきカエルくわえて秋のサギ

2006年09月16日 | 今年の米づくり
空はすっかり秋の様子です。大きな台風が西日本を襲いそうです。こちらまで雨風の影響が出ないといいのですが。

ようやくわが家でも稲刈りを始めました。熟期にはまだちょっと早いかなとも思えるのですが、台風でさらに倒伏してはもともこうもないですから。長雨の合間、合間でやるとなると、何日かかりますやら。

         

サギたちにとっても秋の収穫祭のようです。それにしても他の田んぼよりわが家の田んぼの方が獲物が多いのか、サギがいっぱい集まり、ツバメも飛び交っています。

         

         

樋に聞く降っているのか秋の雨

2006年09月14日 | 今年の梨づくり
雨も三日目、今日も雨の中の収穫でした。濡れても寒くならないようフリースを着だしました。

ところで、またまた害虫です。今年初めてではないのですが、豊水だけで他の品種では見られないようです。

直径1mmにも満たない小さな穴がぽつんと空いているだけです。中を見ると、黒い虫が入っているようです。

          

穴の部分を割ってみると、表面から1cmくらいのところに小さなムシがいました。

          

          

ムシを掻き出してみると、大きな頭と腹に別れた全長2mmくらいのムシです。頭の部分は茶色、腹の部分が黒い色をしています。結構な速さで歩きます。つぶそうとしても固い外殻があるようです。幼虫というよりも、これで成虫なんでしょうか。

緑陰の明け実秋霖けぶる中

2006年09月12日 | 今年の梨づくり
とうとう秋の長雨のシーズンに突入したようです。午後からしとしとと降り続いています。もともと豊水の熟度を判断するのは難しいのですが、薄暗い上に雨で濡れているとなおさらです。雨具を着て収穫するのもさらに気が重くなります。

でも、最盛期です。そんなことは言っていられません。稲刈りのことは忘れて、豊水の収穫に集中です。

わが家のオリジナル段ボール箱のデザインで、もっとも意匠を凝らし、それゆえ気に入っているのは、実はこの緑陰の果実の部分です。

籾を摺る明日から雨の十九夜

2006年09月11日 | 今年の梨づくり
上の図はわが家のオリジナル段ボール箱の一面に印刷しているもの。わが家の裏山の木がなければ、きっとこんな風に筑波山や手賀沼が望めるであろうという光景を図案化しています。

その手賀沼べりの田んぼでは、この週末から今日までの3日間で半分近くで稲刈りが終わりました。ちょっと青いかなと思えるイネでも、明日から秋雨前線が停滞するという予報ですので、無理して刈り取ったところもあったようです。近くの農家では、今日刈り取った籾を乾燥機にいれるために、夜なべ仕事で乾燥機に入っていた籾の籾摺りをすると話していました。

雑誌『現代農業』2006年9月号の特集記事「技あり!袋と段ボール」の中でわが家の箱が「お客さんの家の中でも目障りでないデザインの茶箱」と紹介されています(p106)。上の眺望図や下のウサギの絵や千葉県の地図など図案やメッセージは結構うるさいのですが、茶箱にコゲ茶と緑で印刷という色調で落ち着いた雰囲気になっているのではと思っています。友人のデザイナーにお手伝いいただきました。

         

         

         

千葉県の形を印刷しているのは、地図が好きな園主の趣味。もし、この箱が物置などで第二の“箱生活”をすることになって、さらに子供たちがこれを眺めることがあったなら、きっと千葉県の形は覚えてくれるでしょう。

「味が自慢の千葉のなし」は県果樹連のキャッチフレーズです。流用させていただいています。住所は柏市になっていますが、版を改めなければならないものですから、箱デザインはまだ沼南町のままで失礼しています。

柏市になったこともあり、そろそろデザインを変えてもと考えているのですが、一方で「ウサギの絵のナシ屋さん」という評判も伝え聞きます。どうしたものか、しばらくこの悩みを楽しみたいと思います。