のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

またあしたちがうあしたがくればいい

2010年11月30日 | 農のあれこれ
このところ団子づくりで夜明け前から起き出しているものですから
東の空を見ることにしています
夕焼けもいいけど朝焼けもね
夕焼け評論家から朝焼け評論家へ宗旨替えです

同じ朝を迎えられる
こんな喜ばしいことはないのですが
中にはあしたを迎えられないこともあります

ナシ仲間がこの秋に50aのナシ畑をつぶしました
まだ樹齢も20年ぐらいで働き盛り
近くに住宅地ができたということもあるのでしょうが
何より後継者がいない
家の跡取りの方はいるのですが営農する気がないとか

このまま続けていても体が続かないし
もしもの場合は負の遺産を残すことになる
まだ体が動けるうちに自分で始末をしておこうというわけですが
苗木から育ててきた木です
内心泣きながらの作業だったのではないでしょうか

あとはどうするんですか
草を刈っているだけだな
肥料はやってきたから草も伸びるだろうし
井戸もありましたよね
ああ もう電気は止めちゃったけど

って会話をしている間にむむむといいことが思い浮かんできました
イッチョカミという神様がそうさせたのかもしれません

その畑の近くの住宅地はまだ分譲途中で
農業体験が気軽にできますということをこれからの売りにできたらと
関係者から相談を受けたことがあります

手賀沼トラストという市民グループでは
農教室という農業体験のノウハウを積んできていて
いま新たな活動展開を模索しています

またその住宅地に住む就農希望の方を知っています
できたら農地を交流の場 学びの場とするような仕事ができないか
と考えていらっしゃる

そして井戸まで付いている50aの優良農地があります

どなたかにその畑を貸す気持ちはありますかって伺うと
まあ信頼のできる相手ならねという答え
まったく脈絡のない話ではなさそうです
また忙しくなりそうです

ナシ畑から体験農園へ「ちがうあした」ですが
土の中の微生物たちは喜んでくれると思います

突然に油切れたる道半ば

2010年11月29日 | 晩秋の梨畑
50歳代半ばになるとあちこち油が切れてくるようで
この夏ごろから急に体が硬直してきたような気がして…
って ナシの木も同様で
まだまだ働けそうだけど利益が出ない
そんな木は切られて畑の外に持ち出されて山と積まれています

いつもなら さあ薪づくりとなるのですが
昨年分も大量に薪にしました
薪を積んでおく場所も見あたりません

ナシの実をつける木としては使命を終えましたが
まだまだもうひとはな咲かせたいもの

薪ストーブ屋さんが薪ストーブを買ってもらったときの
サービス用の薪をつくるために
間伐したナシの木を持って行ってくれたという話を聞いたことがあります

そんな薪ストーブ屋さんや薪ストーブ愛好家の方がいらっしゃれば
この木を使っていただければ幸いです
もちろん無料ですが 現状 現場渡しでお願いします

セピアでもシルクシルバーも空の水

2010年11月25日 | ネイチャースケッチ
冬至まであとひと月
日の出が朝6時半ごろになっています
上の写真は6時50分ごろ

9時50分になるとこんな感じ(どちらも24日の様子)

            

3時間で光と風と水によるパフォーマンスが劇的変化
お天気も週間予報ではお日様マークが並んでいても
いつ雨が降り出すかわからない日々

これ幸いにとばかりに怠け癖の根がのびだして
このところナシ畑の作業が遅れ気味
もう来週は師走

望月にこれでいいのだ響く野暮

2010年11月24日 | 柏レイソル
23日の夜 Jリーグ柏レイソルが
J2優勝を決めた瞬間に立ち会うことができました
満月の夜(厳密にいえば十六夜)に一年間の満願成就というわけでしたが
試合途中に小雨が降り出し
南風が北向きに変わったことも災いしてか
すでにJ1復帰が決まっていたこともあって優勝の喜びも半分という感じ

十数年前には年間チケットも購入して
日立台に通っていたこともあったのですが
このところは“一年ぶりの観戦”状態が続いています
ゲーム観戦の楽しみのひとつは選手を応援するために観客が一体になれること
でも実戦から離れて間が空くと
応援形式も変わっていてなかなかついていけません

最近のレイソルの応援はアニメソング流行りだそうで
昨夜もこれでいいのだとバカボンの歌が流れていました
たしかにこれでいいのですが
表彰式でこれでいいのだと流れるとちょっと不遜な印象も

プロ野球で優勝したロッテというお手本も身近にあります
ブラジル国旗が振られる応援席ならサンバもお似合いでしょう
J1で優勝しても“これでいいのだ”だろうか
とは 同行者のつぶやき

日を浴びて広く大きく影つくる

2010年11月23日 | ネイチャースケッチ
今年はここ数年の中では比較的きれいな黄葉になっているようです
このケヤキも色よく染まっています

地区のシンボルツリーとみる見方があります
夏には緑陰をつくり 秋には豊かな色を彩る標識木だと

別の見方もあります
春夏秋と日影をつくり 冬には葉を散らすと

枝に残っているナシの葉も残り少なくなりました

人つなぐ一皿の魔法 街を変え

2010年11月22日 | 農のあれこれ
11月20日発売『2010冬号増刊 美味サライ』です 880円

特集はコミュニティを変える「一皿の魔法」
副題に「食」を通して生き生きした街をつくる10の法則とあります
山形を変えた「アルケッチァーノ」シェフ奥田さんを中核に据えた編集になっているようです

米国カリフォルニア洲バークレーの事例や
銀座ミツバチプロジェクトの活動
高知県馬路村など全国から
生産者と料理人 そして食べる人が一皿の料理で結びついて
コミュニティを活性化した事例が紹介されています

事例のひとつに農家実験レストラン「六本木農園」が取り上げられていて
たまたまイベントのひとつ「トークショー」にでていた
わが家の後継者君もほんのちょっと誌面を飾っています

艶競う色取り取りのアグリママ

2010年11月20日 | アグリママ
昨日 木更津市周辺の君津地域の若手農業者のセミナー生が
研修という名目で訪ねてくれました
若いご夫婦が二組もいてなかなか微笑ましい雰囲気でした

その際の手土産にいただいのが写真のお菓子のバラエティーパック
手前左側から「おこめのマドレーヌ」「ブルーベリージャム」
「プレーンスコーン」「おこめのカステラ」
真ん中に「おこし」があって
奥には「いちじくのワイン煮」に「きなこ飴」と「きなこ」の合計8種類
包装も玉手箱風にリボンで装っています

同封されていた「ごあいさつ」を読むと
「きみつ4市女性起業家ネット」という農村の女性起業家・グループで
約200名(6グループ31個人)が自家生産農産物を利用した
地域の新しい特産品づくりに参加しているといいます
平成17年度食アメニティ・コンテストにおいて
農林水産大臣賞も受賞しているそうです

個々の商品も魅力あるのですが
こうして取り揃えてもらうと一層魅力が増す好事例でしょう

異国より同じ種から異なる実

2010年11月19日 | 梨の出荷
近くのイオン系列のKストアで購入した韓国産「新高」ナシです
大きさは400g程度 価格は100円弱 糖度は12%程度ありました

食した感じはしっかりした果肉で酸味も感じられましたので
ナシというよりもリンゴのようなでした
新高といいますと石細胞のざらっとした感じが強いイメージですが
それほどのざらつき感は感じられません
日本の新高とは異なる品種のようでした
土壌や気候が違うと品質も変わるのは想像できます

ナシの輸入関税がどれほどかはわかりませんが
ナシは競争力が強いので
2004年の資料で4.8% 早期に撤廃する対象とされていました
もしかするとすでに関税が撤廃されていて
それで輸入されたのかもしれません

すわっ 輸入自由化になったらたいへんだ
外国からナシまで入ってきて日本のナシ農家も窮地に陥ってしまうー!
っていうこともできますが
別の見方をしますと
冬になろうというこの時期でもナシが売れると流通業者がにらんだわけでして
冬のナシのビジネスチャンスがあるということでしょう

ナシというと「幸水」で
全国のナシ農家が「幸水」をいかに早く大量に出荷するか
という課題に取り組んでいるのですが
短期間に成育させようというわけですから
作業も集中し資材等の経費もかさみます

晩生のナシなら管理作業期間に余裕はありますし
台風による落下等のリスクはあるものの
あとは成熟を待って収穫し
鮮度がすぐに落ちてしまうことはなく
むしろ追熟するような品種特性がありますから
出荷もゆとりを持って対応できます

実際 お歳暮用にというお客様のご依頼で
「王秋」を昨日発送しましたし
冬用のナシにということで本日来園いただいたお客様もいらっしゃいます

韓国産ナシから晩生ナシの可能性を確信させてもらいました

お米ミルこね発酵焼きお米パン

2010年11月17日 | アグリママ
ゴパンで試作してみました

手順はタイトル通り

研いだ生米を直後に適量の水と合わせて釜にいれてスイッチオン
水を吸収した時点で自動的に釜の底にあるミルが米を粉砕
過熱も始まり?
釜の蓋の部分に用意したグルテンとイーストが
釜の中に投入されてこねられます
しばらくの間は発酵を待ちます
それが済むと焼きに入って
最短4時間で完成

気になったのはミルの段階の音と振動
購入前の注意書きにも表記されていましたが
居間に近い台所ではうるさいと思われるかも

もうひとつ
ミルの部品がパンの底について焼きあがります
熱が冷めないうちに引き抜こうとすると
パンの成形が崩れることに
15分程度の冷却時間を待てるかどうか

さすがと思わせたのが自動制御機能

たとえば出来上がり時間を朝6時に設定しておけば
夜8時にスイッチを入れても
途中時間調整をして10時間をかけて製パン
これなら寝静まった時間にミルが突然動きだすこともありません

お米パン全般にいえることでしょうが
ちょっとしっとりしたねばりのある食パン
ご飯のおかずでも十分いけます
梅干しをかじりながらお米パンをかじってみましたが
これもgood

商売に使えないかと連続運転できるかというと
容器の温度が下がらないとグルテン?が変質してしまうので
これはno-good
あくまで家庭用ということで
それでも小麦の代わりにその分お米の消費が増えればgood

トンボ飛び魚の泳ぐ空もある

2010年11月16日 | 雲図鑑
寒気の入ってきた空にはいろいろな筋雲が見られます
飛行機雲と重なるとトンボに見えたり…

             

池の中のニシキゴイに見えたり…

まあ 何に見えるかはその人の自由ですから


ナシの落葉が進んでいます
幸水は8,9割は落葉
豊水、新高は黄葉
進み方はここ数年よりも早いかもしれません

種残す狸と秋を惜しみけり

2010年11月15日 | ネイチャースケッチ
通勤途中の畑中の道でネコでもイヌでもないけもが
よたよたと歩いていました
昼間です

タヌキなら夜行性のはずだけどと思いながら畑に行くと
棚柱の受け石の上に糞と柿の種が転がっていました

タヌキも柿を食べるんだろうなあと感心したのですが
梨畑の外に梨の実が転がっていたのもタヌキの仕業かと
一気に夢見心地も覚めてしまいました


タイトル元句 … <戸をたたく狸と秋を惜しみけり>蕪村

「うどんそば」はそうめんだったと気付かされ

2010年11月13日 | アグリママ
各種メディアで話題騒然のライスブレッドクッカーを入手しました

製品発表以降 問い合わせや注文が殺到し
発売日をひと月延期する事態まで引き起こし
店でも予約を受け付けないとか
予約しても手に入るにはいつになるかわからないとか
いろいろと憶測を呼んでいましたが
発売日当日に予約していた家電量販店より連絡をもらいました

ユニークな商品名が広く知られていますが
家電量販店の複数の広告をみると
メーカー側の販売戦略なのか
「ライスブレッドクッカー」とされています

「ホームベーカリー」の一種という位置づけでなく
「ライスブレッドクッカー」という新しいジャンルを確立したとして
もしかしたら将来 
iPodやウォークマン並みの扱われ方がされるかもしれません

「あれが出回ってから飛躍的に米の消費が伸びた画期的な商品」

なんてね

なお、写真で大きな箱のうえに乗っている小さな箱は
お米パン用の「小麦グルテン」
これも合わせてメーカーが用意しています

これからは新車といえぬ新車かな

2010年11月11日 | 晩秋の梨畑
ナシ畑を拡張するため整地作業をしています
今年1月に購入した軽ダンプも土砂積載デビュー
荷台の擦りキズに泥が入り込み
もう新車の輝きはみられなくなるけれど働くクルマだから

             

この場所は以前山林を開墾したところですが
苗木を植えるまで一年伸ばし一年伸ばししていました
というのも開墾時の段取りの悪さから一部で聖地の手直しが必要でしたので
一年前から今年こそやるぞと覚悟を決めてようやくというわけです

この後に間伐樹の抜根作業もありますので
わが家のミニパワーシャベルに加えてもう一台レンタルしてきまして
しばらくは土木作業の日々です

穴ひとつ溜息ひとつ漏れてくる

2010年11月10日 | 晩秋の梨畑
段取りの都合上 一部のナシ畑で堆肥を入れ始めました
ここ数年と同様 オーガあるいはホールディガーという機械で穴をあけ
自家製の有機質ボカシを局所施用しています

以前は馬糞堆肥を全面散布していました
有機質ボカシにして5年目

ナシの施肥はある程度許容範囲があるようで
もちろん土地の条件や土質によっても違うわけですが
これで大丈夫なのか ナシは喜んでいるのか
梨の木の枝ぶりを見ながらの試行錯誤です

もしかしたら穴をひとつあけるたびに
地中からため息が漏れているのかもしれません