のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

ひと寄れば青葉若葉のしじまかな

2012年04月30日 | 春の梨畑
世の中は大型連休だそうで
街へ山海へ海外へ多くの人たちが行楽に出かけているのですが
農家は田んぼへ畑へ大忙し
田んぼも苗が植えられ始めました
わが家はナシ畑の作業が目白押し

交配が終わったら農薬散布
次は降雹対策に多目的防災網を広げるのですが
わが家はその前の一仕事
緑肥用のライムギの刈り取りです

            

ひと月前にはまだ膝下だった背丈が1mを越し
出穂もしてきました

緑肥として刈り取る適期です
トラクターとモア(刈り取る機械)を止めた時
地上も樹上もいのちのしじまのなんと饒舌なことでしょう

済みてなおあるべきを知る花散りぬ

2012年04月29日 | 春の梨畑
今年のナシの花の時期が終了しました

大半は寒い日や雨模様の日が続いて開花期間は例年より長かったようです
寒くても花は少しずつ開花していきますので
交配のタイミングがうまくとれるか心配しました
人工交配に適した日和は最後の二日間ぐらいだったかもしれません

わが家では人工授粉による交配は最低限の作業しか予定していませんが
ちょっと気温が上がると虫たちが雨の中でも動きまわっているのをみると
少し気分も楽になります

早く咲いた花はもう元の方が膨らんでいますので
こんな天候でも交配は順調のようです

写真は農薬散布をした機械の上に落ちた花びら
朝日があたって最後の彩りを見せていました

君たちに見つけられるか銀の匙

2012年04月27日 | 農のあれこれ
かつて『銀の匙』といえば中勘助の自伝的小説で
岩波文庫では夏目漱石の『こころ』『ぼっちゃん』に次ぐ3位の人気だとか
現代ではあら川弘氏による漫画作品で「マンガ大賞2012」大賞も受賞しています
北海道の農業高等学校を舞台とした学園漫画という地味なテーマながら
単行本3巻で250万部を超えたそうです

先日 第3巻目が発売されたというので書店を覗くと平積みされています
中には同じ本が2冊づつパックされているものも
???
なぜ同じ本を2冊づつ買わなければならないのか理解できなかったのですが
一冊は読む本 一冊は保存用 で2冊が必要なんだとか
そういわれても理解できません

北海道の酪農家の生まれで農業高校卒業生でもある作者の実際の体験が
多く反映されているといわれます
あまり馴染みのない酪農家の生活の様子を知る内容でもあり興味深く
しかも農業青春コメディとしても十分面白く読めました

ネット上でも話題になっているようですが
タイトルの“銀の匙”とは何を意味するのか
第1巻で農業高校の食堂に“銀の匙”と書かれた額がかけられていて
それが何を意味するのか主人公もわからないままストーリーが進みます

欧米では幸運をつかむ子どもは銀のスプーンをくわえて生まれるというはなしがあって
そこから派生して「貴族の家柄」「裕福な家庭の財産」などの意味が生まれたといいます
はたしてこの作者はどういう思いをタイトルにかけているのか
3巻目までにはその答えは出ていません
どんなストーリーの組み立てになっているのか
第4巻が楽しみです

それぞれの長いたたかいが始まる

2012年04月25日 | 農のあれこれ
栗の新芽も展開してきました。
まさに成長の最前線
危うさの半面 無限な活力も感じさせます

しかし この秋 
ぽろりと落ちた実を躊躇せずに口にすることができるだろうか
最近はいつもこんなことばかり…

去年は何も知らずに毎食食べていたわが家のタケノコも
今年は食べていません
口の中に入れた時の苦さで体を春仕様にしてくれる
野良からプレゼントされる蕗もタラの芽も食べていません

例の無主物の原因者に一年や二年分の所得補償をしてもらっても
もとの土は返ってきません
これは新しい公害反対運動です
小額の金でけりをつけてしまおうというのはいつの世でも原因者の常です
簡単に印を押してしまうのはどうなんだろうと思います


「金よりももとの土を返せ」
農産物直売所「かしわで」はこういう主張を原因者にぶつけようと
会員の理解を得ようとしています

いくつかのメディアでも紹介されていますが
「かしわで」は“安全・安心プラン推進委員会”というプロジェクトを進めています
放射能汚染対策、農薬適正利用等を推進しようとする第三者委員会で
消費者、学識経験者、大学、県、市から構成されています

放射能対策では現在
自主的に会員の農地の汚染度合いを計測して現状をまず把握し
そこから対策を模索しようとしています
わが家の田んぼもサンプル計測しました

このような生産者の姿勢を評価してしていただき
広く現在の社会のみならず将来の世代からも信頼を得たいと考えます

展くのもそろりそろりと春炬燵

2012年04月22日 | 春の梨畑
幸水の開花日より4日 満開の状態です
まだ豊水も新興も王秋の花も元気です

ここ数日 寒い日が続いていることから
花持ちがよくて交配条件もよいようですが
あまりにも寒くてハチも動かない
はたして交配できているのかできていないのか

いろんな品種の花が一時に咲くようなときは
一日ぐらい上天気な日があってあとはさっと散ってしまうようなのが
理想的なんですがそうもいきません
人まで風邪をひいてしまって春炬燵ならぬ春ストーブ
薪の一掃セールです

花冷えて集配業の助っ人来る

2012年04月17日 | 春の梨畑
午後から雷雨の情報が流れていました
気象レーダーをみるとあちらこちらで赤い表示
船橋の知人からは昼ごろ小規模な降雹があったとか
雨だけで無事に通り抜けてくれと身を縮ませ空を見上げていました

そんな天候にお構いなくナシの花は咲いてきます
新高、王秋といった晩生のナシの花が最盛期を迎えているようです
気温が上るとすぐにハチたちが盛んに蜜を集め花粉を配ってくれています

今年はニホンミツバチの巣を二群あずかっているためか
屋敷畑のハチが例年より多い気がします
ありがたい話です

虫でさえ易く育てと親願う

2012年04月16日 | ネイチャースケッチ
今季はじめてテントウムシの卵を見つけました
栗の幼木の幹です

写真の黒いのはクリオオアブラムシをつぶした痕跡です
冬の間につぶしていたのですが
まだ生き残りがいるのかその死臭がテントウムシを呼んだのか

              

どちらにせよ子どもたちが食べるのに困らないようという親の思いは
虫も同じようで

モクレンも桜も桃も同じ春

2012年04月12日 | 春の梨畑
              

              

写真は上から4月5日、8日、12日の幸水の蕾の様子

ようやく晩生の新高が昨日開花
開きだしたら一気に開いてきました

今年の春はモクレンの花がまだ残っているうちに桜が満開になり
一斉に花が咲きだす北国の春を思わせるようだと言われます

ナシの花もまた晩生から早生まで同時に咲きだしそうです


明日出す異国の便りは昨日着く

2012年04月11日 | 農のあれこれ
店頭でこのインゲン豆を見つけて思わず購入してしまいました
時節外れとか色の鮮やかさに魅かれたのではなくその産地でした

輸入品です

ではここで質問です
どこの国から輸入したインゲン豆でしょうか
10秒以内でお答えください

チチチチチチ…

中国?NO! ベトナム?NO! オーストラリア?NO!
まさかのメキシコ?NO!

全くの想定外でした
答えはオマーン

????????…
本当にアラビア半島の国からきたの?

本当にそうなら当然
栽培でも輸送でも膨大なエネルギーを費やした野菜のはずですが
この一袋で100円
うーん 負けました


でも食べてみたら…うーん
外食チェーンのハンバーグプレートに添えられるいんげんはこれだった?

やはりポキポキとしたあの旬の食感が恋しい

体験農園4月第一週

2012年04月09日 | みのわプロジェクト
先週からまだ名もない体験農園の農作業が始まっています
先週は定番のジャガイモの植え付けでした
そして今週は春ダイコンの播種とネギの定植

ダイコンを播種した穴の上にはもみ殻を被せました
保湿効果と害虫よけを期待しています

             

ネギは6株だけの定植ですが
苗は専業農家から分けてもらいました

             

風が吹く中 助っ人を頼んで
ようやくリユース部材中心のビニールハウスが出来上がりました
クラブハウスの出来上がりです

             

花嵐娘の娘が里帰り

2012年04月06日 | わが家の時時
昨年 わが家から我孫子に嫁に出したニホンミツバチ

一年間無事に家族を養い増やしてきたようで
手賀沼トラストミツバチプロジェクトのメンバーが
昨日 巣の上で分蜂しているところを捕獲してきてくれました

捕獲されたYさんもにっこり
             

無事に一族が繁殖できているのか
こんな寒さで分蜂するのか心配していました
一群は分家を出せたと一安心していましたら
また今日 もう一群が出ていたということで関係者は二重のお慶び

我孫子がハチ一族にエネルギーを貯えさせる土地なのか
わが家から嫁入りした女王の遺伝子が優秀なのか
それとも無主物の影響で繁殖力が増したのか

いずれにせよ
人のいうことを聞いてくれるハチたちはかわいいものです