のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

峯将に崩れんとして雲奇なり(水落露石)

2008年08月29日 | 農のあれこれ
昨日の大雨は各地に災害を起こしたようですが、
今日もまたあちこちで地域限定的な豪雨となっているようです。

この雨模様とその結果、田んぼの地盤がゆるいために
早生の稲を作っている知人が刈り取れないと焦っています。
わが家の田んぼもこのまま雨が続くようだと
刈り時に刈れるか心配です。

利根川・鬼怒川流域の降水量も多かったことから
取手付近の河川敷にも水があがってきました。
洪水を防ぐために作られた
柏市、我孫子市にまたがる田中遊水池に広がる田んぼ農家も
気が気でないでしょう。
こういうリスクがあるから早期米作りをしてきたのですが、
今年は降雨のタイミングが全くずれてしまいました。

東北地方の知人はこの夏、寒く、ずーっと雨模様だったといいます。
稲の開花時など、影響なかったのでしょうか。

それでも25日現在、今年の米は豊作で、
米価は下がると報道されていますが、
ごく周辺だけでの印象は
政府・業界のアナウンス効果もなく、
主食の不安の方が大きくなっているようです。

ころりころりと蝉が死にをり磨崖仏(野澤節子)

2008年08月28日 | 梨の出荷
一日、大きな雨が突然やってくるような
不安定な一日でした。
夏をにぎやかした蝉の死骸も雨に流されていました。


幸水の出荷も先が見えてきたということで
今日は出荷組合で次の品種「豊水」の査定会。
ナシの実を持ち寄り収穫・出荷基準を共有する場です。

今年は7月が暑かったので
ミツ症果が混じる可能性が小さく一安心。
糖度も中には15度にもなるようなものもあって
期待がもてそうです。

でも、ちょっと酸味が少ないような…
豊水の酸味がお好きな方にはちょっと物足りないかも。
それに、幸水同様、熟期も遅れそう。
はてさて、どうなりますか。

わが家では週明けから収穫する予定です。

うつむいて何を思案の百合の花(正岡子規)

2008年08月26日 | 梨の出荷
小雨模様が続いています。
まだ土曜日ぐらいまで続くとか。

庭先のテッポウユリ?も雨に濡れながら咲き出しました。
なぜ今年の幸水ナシは一気に熟してこないのだろうと
ユリも思案してくれているかのようです。

たびたび報告しているように
今年の幸水はなかなか熟さないと
あちこちからもうわさが聞こえてきます。
だらだらと、いつまでも青いままの実が多く見られます。
収穫期間は3週間を超えそうです。


お盆の時期、別の直売所を覗いてみたら青いナシがあったと
おいでになったお客様が話されていました。

「青いナシ」?この時期の青ナシって、あったっけ?と
よくよく聞いてみますと、
どうやら幸水ナシが未熟のまま収穫されていたようです。


別のお客様の話です。
わが家のナシを知人たちにおすそ分けすると
ナシってこんなに甘かったんだと驚く方が多いというのです。
お世辞半分としても誉めていただくのは嬉しいのですが、
反面、ちょっと心配にもなります。

それだけ世の中には
美味しくないナシが出回っているということではないでしょうか。
それではナシ全体のイメージダウンですし、
結果として消費低迷に拍車がかかります。

お盆やらお彼岸やら暦にしたがう需要は確かにあります。
それに応えるための促成栽培技術等もあります。
しかし、そうしているうちに
美味しくないナシを供給していたとすれば
元も子もなくなってしまいます。


わが家のお客様の中には
「今、一番美味しいナシを送って下さい」
という注文をしてくださる方がいます。
こんな生産者第一のお客様はありがたいのですが、
その信頼に応える責任は重大です。

一方で、
旬をいただくというのはこういう姿勢なんだろうなあと
改めて考えさせられます。

護摩堂にさしこむ秋の日あし哉(正岡子規)

2008年08月24日 | 梨の出荷
まだ幸水を収穫しています。
今月いっぱい収穫するかもしれません。
ご注文いただいた幸水の発送依頼もまだ1/5ほど残っています。
もう少しお待ちください。

今年の幸水はのんびり熟しているようですが、
評判は上々です。
お天道様に感謝です。

そのお天道様の日差しも一時より弱くなった気がします。

写真は22日の様子。
作業場入り口に設けた日差し避けのヨシズ小屋。
この方向から日が奥深く入るようになりました。

秋になったかなと思ったら、昨夜から秋雨です。
次の金曜日あたりまで傘マークです。

米農家は早生種の稲の刈り取りに焼きもちしているでしょうねえ。
でも稲の成熟も遅れているという人もいました。
豊水ナシも収穫が遅れるような気がするのですが、
さて、どうでしょうか。

8月20日、「幸水」収穫中です

2008年08月20日 | 梨の出荷
どうやら本当に夏が終わったようです。
雷雨が連日やってきて畑の湿り気も十分。
ナシ畑にキノコが傘を広げていました。

このまま湿気た天気が続くと、
田んぼの水を抜くのを忘れてしまったら
稲刈りが大変になりそうです。


ナシの宅配も順調に進んでいます。
20日現在、7月20日以降にいただいた注文分を発送しました。


ご家庭用については
自宅庭先販売のほか、道の駅しょうなん直売所で販売しております。

現在、「幸水」については
予約量と収穫量が拮抗しており、
場合によってはキャンセル
あるいは次の「豊水」に代えさせていただくという条件で
ご予約を承っております。

豊水、新高、新興のご注文は承っております。

8月18日、「幸水」収穫中です

2008年08月19日 | 梨の出荷
18日現在、7月19日ごろにいただいた予約分を発送しました。

ようやく幸水の最盛期に入ってきたようです。
これからは予約いただいた分をどんどん発送できるでしょう。
お待たたせしております。

ナシというのは本来、秋の果物です。
昨日一日、冷たい雨が降り続きました。
暑さと乾燥もあって、
幸水も熟すタイミングを計りかねていたのかもしれません。

その年の最高気温を記録してから
一週間から十日で熟すといわれます。
最高気温を記録したのは昨年は8月16日でしたし、
今年も15日ごろでしょうか。
そうなると熟期通説も当てにならないのですが、
秋の果物という説明にはなると思います。

写真は明日出荷できるであろう箱を組み立てたところです。
茶箱はわが家オリジナルの5kg用のもの、
左側の白い箱は3kg用のものです。

蜩の今朝しも鳴きぬ秋は来ぬ(暁台)

2008年08月18日 | ネイチャースケッチ
昨日は一日、冷たい雨が降っていました。
10月並みの気温になったとか。

朝のうちは涼しさも残っていたのですが、
日中にはまた残暑が戻ってきました。
この雨でようやく幸水も最盛期を迎えてきました。

昨年は40度も記録するようなたいへんな猛暑でしたが、
20日過ぎからは一転、ひと月余り雨が多くなり、
稲刈りが苦労しました。

最近は天候が劇的に転換する傾向があるように思います。
今年も4月、5月は悪天候、
6月、7月は空梅雨、
そして梅雨明けしてからは乾燥・猛暑・ゲリラ豪雨。

さて、今年の夏は昨日が転換点になるのでしょうか。


一時よ闇に照るなる電(いなづま)とわれに生命の値を見する(窪田空穂)

2008年08月16日 | 柏レイソル
今夜は日立柏サッカー場が黄色一色に染まりました。
対戦相手が菜の花色のジェフだったからですが。
互いに終了間際の稲妻に怖気付いたか、
引き分け、勝ち点1を分け合いました。

本日、レイソル後援会より会員証の盾が届きました。
会員ナンバーは「0031」。

最後の番号でないとしても
まだまだ仲間を増やさないといけません。

8月14日、「幸水」収穫中です

2008年08月14日 | 今年の梨づくり
「幸水」の収穫をしていますが、収穫量が増えません。
例年ですと収穫開始から1週間ほどで最盛期に入り、
連日、大忙しなんですが、
今年は様子が違って、まだなかなか果実が熟してきません。

毎日、収穫しているのですが、
例年の半分以下の量しか収穫できず、
予約のお客様にご迷惑をおかけしています。

その分、果実の大きさは伸びていまして、
ご予約の大きさよりも大きな実をお届けできる場合があります。

連日の気温と乾燥による影響と思われます。
人知の及ばぬところと、ご容赦ください。


玉の大きさに異なりますが、
14日現在、まだ7月18日ごろにいただいたご予約分を発送しています。

ご家庭用については
自宅庭先販売のほか、道の駅しょうなん直売所で販売しております。

現在、「幸水」については
予約量と収穫量が拮抗しており、
場合によってはキャンセル
あるいは次の「豊水」に代えさせていただくという条件で
ご予約を承っております。


寒蝉は長くは鳴かず真日なかにただひときはの声透るなり(土田耕平)

2008年08月14日 | 夏の梨畑
12日は七十二候の「寒蝉鳴」。
寒蝉(かんぜん、かんぜみ)とは
ツクツクホウシあるいはヒグラシだとか。

暦のうえでは秋というわけですが、
地上では残暑厳しく、その上、雨も降らず、
人もナシもヒーフー言っております。

写真は定点観測の豊水ナシ。
といいたいところですが、
実は定点観測してきたナシは軸折れして落ちてしまいました。
前回観測した時にはすでに果軸が折れていたようです。
ノギスをぐりぐりと押し付けたからでしょうか。

とにかく、写真は隣の実。
80mmを超えてきました。
まだ伸びそうです。

収穫中の幸水も青いものが多く、
まだまだ伸びそうな雰囲気です。
なかなか収穫できず、お客様にご迷惑をおかけしています。

ひぐらしの鳴きつるなへに日は暮れぬとおもふは山のかげにぞありける(古今和歌集よみ人しらず)

2008年08月10日 | 柏レイソル
試合終了の笛が吹かれた瞬間、
98%のレッズサポーターは静まりかえり、
2%のレイソルサポーターは
まるで勝ったかのような歓喜乱舞。
昨夜のさいたまスタジアムは劇的なゲームでした。

日が暮れたとおもったらまだロスタイム30秒が残っていました。

はじめてだったもので
試合開始前、スタジアムの中をものめずらしげに
黄色いユニホームを着たままうろうろしていましたら
強い視線をあちこちから感じいたたまれなくなりました。
無茶なことをしたようです。

「レイソル後援会」の第一回アウェー観戦ツアーでした。

柏レイソル後援組織が改変され、
法人、個人事業者、団体向けに新規に
「レイソル後援会」が組織化されました。
オリジナルロゴマークや「レイソル」のネーミング等を
宣伝等に使えるという会員特典があるとなれば
入会しないわけにはなりますまい。

これで堂々と
『かしわでは空とレイソル、おらがナシ』を
わが家のコピーとして使えます。
いえ、手続きはこれからでした。

暑かりし日をおもいひつつ残暑かな(高浜虚子)

2008年08月08日 | 今年の米づくり
残暑お見舞い申し上げます。
秋を迎えたこれからが暑さ本番かもしれません。
夕方、北の空には入道雲が盛り上がっていましたが、
刻々と変わる造形美をを見せてくれただけです。



この時期、
田んぼでは間断潅水をしながら出穂を迎えているのですが、
ちょっと油断していたら用水が足りません。
どこの田んぼも用水を引き入れているものですから
流末にあたるわが家の田んぼは
入水よりも蒸発散のほうが上回ってカラカラ。

用水を管理している土地改良区に要望して
用水口の水圧を上げてもらったのですが、
用水を独占するわけにはいかず、
一度乾いた田んぼはなかなか水が溜まりません。

稲の生育には暑さもあって特に水が必要な時期です。
やれるだけやろうということで
エンジンポンプを購入してきて自前でポンプアップ。



昔なら田んぼに機械を据え付けたまま
日夜稼動していたのでしょうが、
いろいろと物騒な世の中です。
田んぼに置いたままにしては置けず、
一々引き上げてくる手間はあるのですが、
どんどん水が入っていく様子を眺めているだけで
なんとなく安堵感がわいてきます。

意外に安価だったものですから3インチのポンプにしました。
これなら冬水田んぼも可能かもしれません。
適当な田んぼがあればですが。

ここすぎてゆふだち走る川むかひ柳千株に夏雲のぼる(与謝野晶子)

2008年08月06日 | 雲図鑑
本日より、ナシの収穫、出荷を始めました。


この前、ツクツクボウシがどうのこうのと書いていましたら
今度はなじみのないシャワシャワシャワとうるさい蝉の声。
原爆の日の式典を中継していたTVからも
同じ声が聞こえてきました。
クマゼミでしょう。

クマゼミの生息区域は
伊豆半島付近が北限といわれていたようですが、
最近は北関東でも報告があるとか。
いよいよわが家にも登場です。
アブラゼミの方がまだうるさくなかったかもしれません。


写真は今日の午後4時頃、
南の方向に湧き上がった積乱雲です。
南東から北西方向へ雲の峰が見えます。
その峰々の先にはまた青空が見えています。

降雨レーダーで確認しますと、
松戸付近から埼玉県にかけて降雨があったようです。
ゲリラ豪雨の正体を見た!というところでしょうか。

昨日もわが家からちょっと東や西にいくと大雨になっていたのに
わが家上空だけ雷の音ばかり。
ナシのためにもう少し降ってほしいところです。