のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

いがが以外にいい

2014年10月29日 | 農のあれこれ
庭先に網に包まれた栗の「いが」が積まれているのを見て
これ何?って時々聞かれます
「いが」ですと答えるのですが
まだ合点がいっていなさそうです
確かに栗の実はないのですから
害虫防除のためにはむしろ焼却処分すべきものです

そうです。焼却すべきもの
燃やして見るとわかるのですが、これが良く燃える
特に刺の部分がすぐに火がつくし
次々と燃えていきます
その性質を点火材に使おうというわけです

前回、籾殻を燻炭機で焼いていると書きましたが
実は籾殻に着火させるのに難儀をしていました
説明書によれば、落ち葉などを集めて火をつけてとあります
状態のいい落ち葉あつめるのは以外に面倒です

新聞紙を使ったりしていましたが
新聞紙だけが燃えてしまって籾殻はまったくなんてことも
たまたま火がつきそうだった時にいがをくべたところ、絶好調
ならばということで以後、一発点火

もっと簡単な方法があるかもしれませんが



煙の行方 昨日は東 今日は西

2014年10月25日 | 農のあれこれ
数年前からこの時期
籾殻燻炭機という一種の化学プラントで
籾殻-有機物×酸素=炭素という化学反応を起こさせています

篤農家の話を聞いてると
土づくりには籾殻の燻炭を入れているということが
よくあります
そう言えば昔はあちこちの農家の庭先から
籾殻を焼く煙がたなびいていたものです
ところがいつの頃からかその姿が見られなくなり
今ではすっかり籾殻が邪魔者になってしまいました

その理由は煙が臭いとか火の管理が面倒くさいとかありますが
かつて、ダイオキシン騒ぎがあって
また、最近は例の無主物の問題もありました
いろいろとリスクをあげられるなかで
地上の炭素を固定化して土の中に戻して
地球温暖化対策の一助とするというプラス面もあるのですが…

こんな屁理屈を並べなくとも良いようになるまでは
東へ西へ煙の行方の如くふわふわと風の任せるままに

あらあらこんなところで

2014年10月21日 | わが家の時時
二つの台風にも耐えてわが家の収穫期もほぼ終わりました
たまたま運が良かっただけですが
大きな被害もなくあと一日状況を見て
最後の「王秋」と「新雪」を収穫するだけです
多目的防災網の撤収もあと一日
梨農家が一年の中で唯一のんびりできる時期です

先日は幕張メッセの農業資材展示会に出かけました
明日からはわが家の母が
農文協読者の集い食品加工講座に参加して
話題提供もするそうです

そんなウキウキした気分があったせいか
こんなダイコンがあったよとみせてくれました

レモンにスダチ足して割る二掛ける五

2014年10月14日 | 農のあれこれ
この秋の旅、長野県小布施の土産で話題にした
クッキングアップル「ブラムリー」ってこんなリンゴ
未熟な青トマトのようです
資料によれば英国生産のリンゴ約20万トンのうち
約45%がブラムリーだとか

肉との相性がとてもよくて
組み合わせると他の食材の引き立て役になったり
加熱しても香りが持続して
焼きリンゴのようなデザートやソースなど
料理の幅が広がるそうです

少しの熱ですぐに煮とけるという性質があることから
店頭では電子レンジ調理法が提案されていました
ひとつは「チン!ジャム
皮はそのまま八等分して電子レンジで4分加熱
かき混ぜてさらに2分加熱で出来上がり



もうひとつ、シナモン-はちみつがけも提案されていたので
作ってみました
サイコロ状に切ったリンゴにシナモンを適量まぶして
電子レンジで1分30秒
はちみつをかけて召し上がれ

びっくりするほどパンチの効いた酸味には
目が覚めます
酸っぱいもの好きにはこの酸味、癖になりそうです

うまし酒うましご飯にうまし鮭

2014年10月10日 | わが家の時時
毎年、この時期になると北海道中標津から新鮭が送られてきます
30年来、お付き合いいただいている元会社の同僚だった方が
わざわざ取り寄せてくれます
お返しにわが家のナシと新米をお送りしています

また、先日は、ナシのお客さまにうちでは飲まないからと
美味しい焼酎をいただきました
普段ならとても手がでない高価そうな焼酎です
お返しに日持ちのする「王秋」をどうぞ

新鮭を送ってくれる方は、20年ぐらい前に
外国からのお客さまに日本の田舎を紹介したいと
わが家周辺の里道を歩きに来ていただきました

焼酎をいただいたお客さまは
ナシ代金を口座に振り込むこともできるのですが
わざわざ住んでいる都内から車で支払いにいらしていただいています
年に一度はこういう田舎に来てみたいのだそうです

外から見るとわが家はいいところに暮らしているようです
(悪いところとは思っていませんが)
見かけ上、ここ4.50年ぐらいほとんど変わっていません
都心から40km圏内でこういうところは希有なんでしょう

そういう魅力的に見える当地ですが
わが家の位置する200戸以上ある地区から
来年春の小学校に入る子がいないそうです
20年ぐらい前までは毎年、10人ぐらいは当たり前にいたのてすが
子供たちがいない地区になってしまいました
当然、その親世代が住んでいないのです

みんな、何とかしないと

嵐越え孝行するもまた嵐

2014年10月08日 | 散歩漫歩
秋の収穫作業もほぼ終わりが見えてきて
後始末作業の前に老両親を連れて
リフレッシュでもしようかと予定していたのが
たまたま台風18号が襲来していた10月6日
7月の旅の時も台風が来ているときでしたが
わが家の旅が嵐を呼んでいるわけではありません

今回は新潟県柏崎で縁者の墓参りをしてから長野に回り
帰りに小布施でも立ち寄ってこようという旅

小布施というと栗とか葛飾北斎ですが
もうひとつの目玉がガーデニング
時間に余裕がなかったこともあって
町振興公社が運営している花公園と6次産業センターへ直行

ここの6次産業センターのユニークなのは
加工に向いた特徴ある果物を周辺農家に栽培してもらい
それを浸かって特産品を作ろうというもの
すでにあるものを原材料にして何か加工して
商品化しようというのはどこでもやっていることで
特産品といってもどこも同じようなものになってしまいます

小布施の試みは先に商品ありきというか
加工に適した農産物を導入して
商品だけでなく原材料としても供給しようとしています

それは何かといえば
酸っぱいクッキングアップル(加工用リンゴ)と
色鮮やかなサワーチェリー(酸果桜桃)
リンゴは爽やかな酸味をもち、すぐ煮溶けるのが特長
さくらんぼは加熱すると香りたち
ポリフェノールは佐藤錦の5倍含まれているとか

さすが、むらおこしで永年の実績を積んでいる地域です
とかく修景によるまちづくりで商業系に注目が集まりますが
どっこい農業系も頑張っています
もっともあのくらいの規模のまちだと
商業だ農業だと区別することもないのでしょうが

花公園(フローラルガーデンおぶせ)の
1.5haの庭園と庭園に面した洗練されたレストランは
まさに小布施の象徴かもしれません
あちこちにある農家レストランも
あのくらいのセンスがほしいですね



写真は上信越道新井PAでみた光景
今度の台風19号はどうしたものか
まだ畑にナシが残っているのですが

ぽろたんも神鍋も栗とは美玖里

2014年10月01日 | 農のあれこれ
「ぽろたん」は国の研究機関で育成された比較的新しい栗の品種
渋皮が中国栗並みに剥きやすいといわれ
背中に切れ目を入れて電子レンジで2分から3分という
新しい栗の食べ方を提案した注目品種です

わが家の庭先にもぽろたんが二本植えられています
他にも何本も栗がありますので
落ちた栗を拾っておいてナシをお求めに来園されたお客さまに
栗をお持ちくださいと声をかけてもときどき
茹でた栗あるいは生の栗を刃物を使って鬼皮、渋皮を剥いたり
半分に割りスプーンですくい出したり
口に入るまではなかなか面倒ということで
誰かが剥いてくれたら食べるのだけれどとお断りされることも

そんなときでもぽろたんなら
電子レンジですぐに食べられますからとお話しすると
喜んでいただけます

空いた畑があるものですから栗でも植えておこうかと
数年前に「美玖里」という肉質がホクホクしているという品種と
もう一種類の苗木を植えました
てっきりそれはぽろたんだと思っていたのですが
熟期が庭先のぽろたんより遅くなります
渋皮も剥け易いとはいえません



苗木カタログをながめて思い出したのが「神鍋」
大粒になって加工に向くという謳い文句に
引かれたんだったんだっけ?
でもカタログには50グラムぐらいとか
確かに大粒ですが、せいぜい35グラムほど
きちんと施肥をすればもっと大きくなるのかしらん

なんだったっけ、苗木屋さん