のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

枯れ株に浅黄の映えて春を待つ

2012年12月30日 | ネイチャースケッチ
以前にもペットボトル稲の年越しの様子をレポートしました
その時は秋に穂をつけなかった株が年を越して
二年目に穂をつけたというものでした
今回は秋に穂をつけた切り株からでてきた“ひつじ生え”

イネというと一年生の植物のように思われますが
シバやススキのような多年生のイネ科植物があります
コメを獲るイネだって生きられるはず

この寒さ記録切れたり続いたり揉まれ遊ばれまたひとつ年

2012年12月26日 | ネイチャースケッチ
                   

毎年定点観測しているクヌギ
上は12月15日
下は12月5日

いまになってみると今年は大変寒い冬になっているように思えます
たしかに去年は18日になってもまだ葉が残っていましたが
おととしの12月5日と比べると
今年の12月5日の方が樹についている葉の量が多い気がします

そういえば11月の頃までは暖かったことをすっかり忘れています

あの日から弱り目に祟り目の年ばかり

2012年12月24日 | 農のあれこれ
今年もいつも以上にバタバタとした日々が続き
一年を振り返るような暇もないのですが
ときどき今年もあんまり良くない年だったなあなんて
思いだすことが多い気がします

あの日以来の直接間接的な被害もありますし
そういえばナシもカメムシに襲われ収量もすっかり落としてしまいました

それでもナシづくりの一年が終わりかけ
過ぎてしまえばみんな思い出になっていくはずだったころに
追い打ちをかけるような“悪夢”が…

ナシ畑の多目的防災網が風や紫外線によって経年劣化し
交換することになります
これまでは組合を通じて再利用のルートがあって
負担金を払いながらも適切に処理できていたのですが
その処理の流れがストップしてしまいました

廃プラスチックの焼却灰から例の不主物が検出されたというのです
リサイクル先がないとなると
まさか無責任に昔のように野焼きするわけにもいきませんから
小屋の中か畑の方すみかやまの中に野積みしておかねばなりません
それも毎年のように廃プラスチックはでてきますので限りはあります

最近になって汚染度の数値の低いものならばという条件付きで
処理の受付をはじめたと知りほっとしていましたが
それもつかの間 ナシの防災網もその対象だというのです

野菜のトンネル用ビニールシートには土が付着していることもあるので
土を洗い落としてからというのはわかりますが
空中で2年も雨風にさらされていた防災網にも付着しているなんて
しかもあの日にはまだ閉じられていて広げられていなかったのに
これは賠償対象でしょう

11月の説明会の際にこの点を指摘したところ
想定外だったようで検討課題にするという回答
その結果はまだ聞いていません

まわりでも賠償請求した農家が増えてきました
わが家はまだしていません
これもまた始末がつかないまま越年しそうです

子にスマホ父は農機具母お釜面白きとき面白きもの

2012年12月20日 | アグリママ
身近に適当なおもちゃがあれば人はみな機嫌がいいわけですが
さしあたって今のわが家の母にとっては農産加工機材

ようやく『かしわかあさん』ジャム・ソース加工室の機材が納品され
磨かれたステンレスの釜底に写る姿にご満悦

                  

これは蒸気二重釜
学校の給食室にあったような代物で
釜の底の部分が二重になっていて
その間の空間にボイラーでつくられた蒸気がまわって
釜の中のものを熱していきます

面的に熱せられるので
しかも100度以上の温度にならないために
釜のなかのものは焦げ付くことなく煮詰められていきます
ジャムやソースを作る際に活躍してくれるはずです

本来はナニナニをするために機械を使うわけですが
時には機械があるのでナニナニができるという発想でものごとが始まる
ということもあります
さてこれでナニができるか発想の着眼点が試されます

西海に「老人」落としたハンカチを拾ったときから「暴走」始まる

2012年12月18日 | 農のあれこれ
もうふた月もまえのことです
こんなサツマイモが土の中からでてきました
5kgもありますが食べる気にもならず少し傷み始めました

どうしてかこの秋は大きくなるサツマイモが多かったのですが
それにしてもこんな巨大化したものは初めて

最近も絶対多数を占めて気になるものがあります
経済の再生に取り組むという姿勢を一生懸命装っていますが
いつか来た道をいくのではという声があちこちから聞こえてきます
もしその時は「老人」が現場に行ってはどうでしょう

お隣もそのお隣もまたそのお隣も政所を生業とする王朝が形成されつつあるようで
これからの辞書には「農家」が消え「政家」が載るかも

「あったらいいな」が「買っちゃった」になった日

2012年12月10日 | わが家の時時
以前 雑誌に紹介されていたのをみて
「あったらいいな」が「買わなくちゃ」になって
トラクターTPO駆動交流発電機を「買っちゃいました」

来てほしくないその日のために
自前の発電装置があればいいなと考えていました
米はある 薪もある これがあれば水も大丈夫
軽油はドラム缶で確保しているので
1週間でも2週間でもなんとかなるでしょう

平時は何に使うの? どこに置いておくの?
まあそんな野暮なことはいわずにこれで何ができるか考えましょ

って 納品された直後にネットをみていたらこんなビデオが
しかも半値じゃん!
「軽油が電気に変わった瞬間です」なんてコメントがいやに軽く聞こえます

いいえ わが家の発電機の方が実績があるはずです
でも1500回転まで動かさないと安定した電源にならないというのは
もう少し改良の余地がありそうです
うるさいし燃費も悪くなるわけですから

これからは「かしわかあさん」と呼ばれたい

2012年12月09日 | アグリママ
6月からリニューアル工事に入っていた農産加工所の一部が稼働しはじめました

建屋そのものの工事は8月には終えていたのですが
大人の事情がありまして
12月になってようやく菓子製造室の設備も整い保健所の検査もクリア
ジャム・ソース製造室の設備はまだこれからで加工所の半分のみの稼働です

とはいえまだ慣れぬ場所ゆえ機材を移動したりしながら
串団子は8日から道の駅直売所に出荷しています
リニューアル後は写真右端にある餅つき機で団子生地を仕上げ
以前よりおいしくなっているはずです

この餅つき機は7,8年前に入手していた中古機で
これまで活用できる場所がなかったのですが
ここでようやく日の目を見たというわけです

これまで使っていた捻り出し式の餅つき機は
らせん状の軸で狭いところを押しだす形で生地を練っていました
捻り出す際に生地の中に空気をいれて練るような感じです
これに対し杵つき式の餅つき機は
むしろ生地の中から空気を押しだすように練る感じ
出来栄えは全く違うもののようです

写真左側の四角い箱はオーブン
ここでは米粉パンを作りたいと考えています
毎日のように試作をしていまして
いろいろな方に評価していただいているのですが
餡パンは手作り餡が好評で商品としても行けそうです

直売所で見かけましたらぜひお買い求めを

これまでは「すぎのファームの農産加工室」でしたが
より一層の飛躍を目指し
リニューアルを機に「農産加工所 かしわかあさん」を名乗っています
お見知りおきを願います

枯れるとも生きてえ生きてえ勘三郎

2012年12月06日 | ネイチャースケッチ

                   

                   

ナシ園だからといって“梨園”とはまったく関係はなく
生の舞台も見たことがないのですが
同世代ということでなんとなく親しみを感じていた歌舞伎役者が亡くなりました

“名”を子に譲り
自らの芸に磨きをかけるとともに子の成長を見守っていかねば
という思いが強く残っていたに違いありません

里はいま青赤白のトリコロールに染まっています
青が赤く色づき次第に白んで消えていくのが世の常
せめて白の時代も共有したかった

幸せはやりたいことできること求められること肩組みいっちょかみ

2012年12月02日 | 農のあれこれ
この一週間のうち5日は雨が降っています
雨の合間の一日は役目で出かけていたし…
というわけでナシ園の後片づけが遅々として進んでいません
いまこんなにしけているとそのうち雨が降ってくれというくらい乾燥するぞ
と知り合いの老農は話していました

晴耕雨読というわけでもないのですが
少し前に買っていた本をようやく一冊読み終わりました

コミュニティデザインの第一人者が
大学生を集め3,11被災地の再生を提案をしてもらうというワークショップを通じて
3.11後のまちづくりを考える趣向のようです
NHKの番組「東北発☆未来塾」の第一回目の様子も記録されています

いまのまちの空間は
ひとつはまちの生活が室内に取り込まれてきた歴史であり
もうひとつは自分たちが担ってきたまちでの活動を
他者の手に渡してきた歴史であるといいます

これを乗り越えるには
“バックキャスティング”で生活を考えたり
未来へ向かうシナリオを4通り考えたり
目指す方向をゆるやかに考えることが大事
そうすると“いっちょかみ”の隙間ができて
「やってみようぜ」と肩を組める仲間たちと生きていける
それってしあわせじゃない?と筆者は呼びかけています

若い頃 いっちょかみだねーと呆れられていたことを思い出しました


なんでもいっちょかみなものですから
“熱帯の密林”で本を求めたために
「他の人はこんな本も購入しています」という言葉に誘われて
こんな本も

                

こんな本も

                

こんな本も買ってしまいました

                

しばらくは読書の秋が続きます