のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

男は嘘つき 女は嘘が好き

2014年04月29日 | 今年の納得米づくり
稲はやっぱり水が好き

播種して2週間が過ぎ、今日は苗床の水入れ、プール化
白いシートをめくってみてびっくり
ずいぶんと伸びていました
金曜に確認した時にはもう少しと思えたのですが
この土日の好天で苗がぐぐっと伸びたのでしょう

同時に唖然としたのは
苗の伸長の悪い箱がいくつも見られました
こんなに苗がそろっていないのは
納得米プロジェクトを始めて初めて

先日、知人の話として紹介した培土の乾燥が原因
箱の上に直にシートを被せておいたのですが
脇が甘かったために風が吹き込み乾燥してしまったようです
作業に慣れると同時に手抜きというほころびが忍び寄っていました

田植えまで二週間ぐらいとおもわれますが
気を抜かずに取り組みたいものです

生物も力と熱とベクトルと

2014年04月28日 | 春の梨畑


力、熱、ベクトルというと物理学の言葉のようですが
イナモリさんの言葉として人育ちには能力、情熱、考え方が大事と
農業の先輩から教えてもらいました

その人の持っている能力とそれを発揮させようとする情熱が必要条件
だけど、それだけでは世の中にプラスになるかもしれないし
マイナスをもたらすかもしれない
能力を発揮させる方向性が間違わないようにしなければならない
ということでした

なるほど
ナシづくりではさしあたって
ナシのもっている性質と育つ環境と手入れ作業ということか
品種の選択も大事、土壌や気象条件も大事
さらにナシが自分で実を育てようとすることのお手伝いとして
施肥や病害虫防除や剪定作業が収穫できる実が決まります

目の前の話として、摘果作業も同様
どの実を残したらいいのか
実の大きさも大事、実の数や葉の量とのバランスも大事
そのうえに、実のついている位置、方向も大事なんだなあ

はじめてのお手伝いはトラクター乗り

2014年04月27日 | わが家の時時
わが家の後継者君のパートナー君が野良仕事デビュー

ナシ畑の多目的防災網の掛け換え作業は人手が必要で
まずは楽な仕事ということでトラクターの運転をお願いすることに
ところが都会出身のパートナー君、車の運転免許も取り立て
前日、免許センターで合格したばかりで
はじめての自主的な運転がトラクターとなり
「義父さんはスパルタだ」ってさ
いえいえ、それだけ期待しているってこと

新しい網を棚の上に開いていくために
まず棚の上に二本のロープを引いて
それに網を結び付けて棚の端から引きずり上げます
棚の反対側から滑車を使ってロープをトラクターが引くという方法です


これからは競い折り合い分かち合い

2014年04月23日 | 今年の米づくり
籾を蒔いて10日、発芽してきました
露地でもシートをかけただけでも
時間がたてば芽を出します

知人はこのシートの上にさらにトンネルをかけたところ
部分的に培土が乾燥し発芽不良になったとか
トンネルをかけたことで温度が上がり
培土が乾燥してしまったのではないかと思われます
軟弱な環境を用意すれば軟弱な苗になるということでしょう

種籾はいってみれば同じ年に生まれた同級生
あるいは兄弟みたいなもの
これまでは仲良く同じ袋に入れられ
産湯(温湯処理)につかり
同じ布団(培土)で寝覚めを待っていました

ところがこれからは
同じ培土に根を張り巡らして肥料分を奪い合い
水をせめぎ合い、光を取り合う日々が待っています
田んぼに移植されてからは
どこかに折り合いをつけなければならないのですが
自分の子孫を残すために
さらに厳しい競いあいが待っています

「8月の家族たち」という映画を観てきました
好評を得た舞台の映画化でメルリ・ストリープ主演
家族の崩壊をテーマにしたブラックコメディなんだそうです

「人生は長い」とは冒頭場面のキーワード
稲苗たちにも声をかけることにします
「稲の一生も長い」

燃ゆる薪恋しく思う余寒かな

2014年04月21日 | わが家の時時
夕方から小雨が降り出しました
気温は14,5度あるようですが
一度うららかな日を経験した身には
薪ストーブのぬくもりが恋しく感じられます

ナシの作業が一段落しているところで
冬にやり残されていた薪づくりを少しづつ進めています

丸太は重いし、一つ一つの薪を積み上げていくのも手間がかかります
億劫になる仕事ですが
こういううすら寒い日にはやっぱりやらなくちゃと
思わせてくれます

こんな毎日が里山では当たり前で
それをありがたいと思えるのがおかしいのかもしれません

花終えて昨日も今日も寒返る

2014年04月20日 | 春の梨畑
このところ寒い日が続きます
一昨日の雨で豊水の花びらは散りました
幸水の遅い花だけ白く残っています

それでも開花中、お天気が続いたお陰で
きっちりと交配はできたようです
早い幸水の幼果も膨らんできました

さあ、次は多目的防災網の展開作業です
億劫な仕事ですから気合いをいれないと
今日、豊水主体の畑一枚を広げました

あの日から泣いた笑ったの繰り返し

2014年04月19日 | 農のあれこれ
あの日って愛を告白した日?それとも結婚記念日?
いえ、道の駅しょうなんの開設日
14周年を迎えます
明日は農産物直売所の創業祭イベントが行われます

あの日から常設の直売所ができたことで
わが家の経営も加工部門が加わったり
祖母の花づくりがお金になったりと
大きな転換点となりました

地域の農業も市場出荷から直売向けの経営が広まり
もうひとつの農産物直売所「かしわで」とともに
柏市農業を特徴づけています

もうブームとはいえませんが
かといって、ブームが去ったとも言えない
すっかり地域に根付いている
生産者にも消費者にもなくてはならない存在になっているようです
まだ青春真っ只中
これからも颯爽と駆けて行きます

今年こそお願いしますこちらこそ

2014年04月18日 | 梨の出荷
早くもナシ発送のお問い合わせをいただきました

昨年、新規にご依頼されたお客さまで
一度取り寄せたら好評で
再度依頼しようとしたら断られたとのこと

それはたいへん失礼しました
一時的にはそういうことがあったかもしれません
わが家は多品種化しておりますので
同じ品種をシーズン内で再注文いただいても
お受けできない場合がございます
できれば他の品種もお試しいただけたらと思います

今年分につきましては
7月中旬にダイレクトメールをお送りしますので
その際にご検討をお願いいたします

お財布もお肌も乾燥注意報

2014年04月17日 | 今年の米づくり
消費税が上がって半月
精算時に予想外の金額になってあれってなることが
たびたび
国税庁から昨年度の所得税の引き落とし予告があったりして
銀行口座も干上がってしまいます

もう10日以上も実際の雨も降っていません
春のこの時期としてはたいへん珍しいことで
指先にあかぎれができてしまいました
それだけ油切れしてきたということがも知れませんが



田んぼの畦も塗り固めたのに大きなひびが入っています
乾燥注意報が出なくとも毎年のことですが
実は今年は先月まで雨が多く
田んぼになかなか作業に入れなかったほど
畦塗りしたところも
塗り固めた土の水分が多かったり
畦塗り直後に大雨が降ったりして
ほうら、こんなところも



畦塗り時期を選べばよかったのですが
4月になると田んぼへの用水が始まったりするので
どうしても畦塗りは3月中の作業になります

15日から用水が本格化しましたが
部分的に幹線からの漏水で早くも用水が止まったりしています
基盤整備後50年近くたちますので
設備の老朽化が進んでいます
米作りの環境が悪くなっているなかで再整備できるか
大きな問題です

青き春一つ終えても次の恋

2014年04月16日 | 春の梨畑
さすがの「幸水」も花の盛りを過ぎ
花びらを散らし始めました

でも、開花の遅い「秋麗」は今が盛り
真っ白な花を咲かせています

これから開花しようという蕾もあります



この赤い花はリンゴ
3年目の去年は一つだけ実をつけました
苗木の幼い時から実をつけさせてはいけないのだけれど
実がなればやっぱり食べてみたいもの

コンサバをナシとハチから教えられ

2014年04月15日 | ネイチャースケッチ
養蜂仲間より分蜂塊をゲットしたと連絡がありました
ようやくハチも動き出したようです

案ずるより産むが易しとはすこしニュアンスが違いますが
あれこれ心配して頭でっかちになるよりも
自然の摂理に任せるのがよい
ということなのかもしれません

最近、こうあらねばならないと
大のおとなが声だかに騒ぎ立てて
あちこちでギクシャクしているように思えます

農業って
今年も去年と同じように収穫できますように
我々同様、子どもたちも食べていけますように
と念じながら作業することが多いので
本質的にイデオロギーや原理に基づくよりも
日常的利益や生活を維持しようとなります

これまでうまくいってきたことは変えようとするな
まずいことが起きたらそこだけ変えればよい

まさにこういうことかもしれないなあと
新聞記事に目が止まりました
18世紀の思想家エドマンド・バークを引き合いに
真の保守とはこういうことだと
生命保険会社会長が紹介していました
(あさひ新聞4月11日オピニオン欄)

やっぱり農業って保守主義だったんだ
って再認識させられたと同時に
環境を守れ、ふるさとを守れ、平和を守れって
進歩的な人の主張だと思っていたことが保守的だったんだと
いつのまにか立場がすり変わっていることに驚かされます