のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

トラップにかかるハチも襲われるハチも同じ仲間思いのハチだけど

2012年09月27日 | ネイチャースケッチ
ニホンミツバチの巣へのスズメバチ精鋭部隊の波状攻撃が続いています

これまでは捕獲網で一匹ずつすくい取ってはつぶすという対応でした
でもそれでは巣の前に常駐していなければなりませんし
複数匹が飛来してきたときには
網ですくったハチ以外のハチがこちらに攻撃してくる時もあります

そこで教えてもらったのがトラップ作戦

ネズミ捕り用の粘着版を巣の前において網でつかまえたハチを仕掛けておきます
なにこんなところでやってんのって
仲間に近寄ってくるハチがトラップにキャッチされるという具合です

今日一日で10匹ほど捕まえました
好成績です

でもこの作戦はたまたまわが家の軒下に巣をおいてあるからできたこと
野外においてある巣をどうする?

種取りの翁は夜なべにバチをとる油取るため世を変えるため

2012年09月24日 | みのわプロジェクト
「世を変える」とは大きく出たものですが
そのくらいの気構えがないとくじけそうなヒマワリの種のかきとり作業です

8月初めに満開を迎えていました
             

8月中旬にはこうなりました

             

さらに9月半ばにはこんなふう

             

採取の適期はもう少し前でしたが
稲刈りがありましたし天候も雨の日もあって今になってしまいました
稲刈りとかち合わないようもっと遅く種をまきますか
いや そうするとたまたま今年は見舞われなかっただけで
収穫期に台風のリスクが高まる

機械で脱穀ということもできるのでしょうが
中途半端な機械ではごみが混じったり種が傷ついて劣化したりと
油の品質を考えると手作業で種だけをかきとることが大事だと
仲間たちが9月初めにお師匠役のNPOのイベントで体験してきました

厚手のゴム手袋でこするといいと教えられてきましたが
手袋がすぐに破けてしまいますし手も痛い
道具は何かないかと厚さ5mmぐらいの硬質ゴムの切れ端を
三味線のバチのように整形してみました

手袋と効率は変わらないかもしれませんが
手袋は破れませんし手も痛くありません

いくら健康に良い良質の食用油が絞れても
この作業がもっと効率良くなければ事業化は難しい
そもそもF1の種子を使っているわけですから
世の中変えるなんてもっと難しい
なかなか前途多難です

スズメバチ襲来せりし巣箱には働き蜂も屍もなく

2012年09月20日 | ネイチャースケッチ
この時期の養蜂巣箱の害敵はスズメバチだそうで
捕獲網を近くに用意して注意していました
これまでは姿が見えなかったのですが 突然やってきました

気がついたら数匹のスズメバチが巣箱の入口あたりを飛び回っています

あわてて網を持ってスズメバチを一匹づつ捕獲して懲らしめてやります
合計5匹のスズメバチを懲らしめました
一匹だけ逃げられてしまいましたが
それからは襲ってきていないようです

すぐ近くのもう一つの巣箱には気付かなかったようです

しばらくしてからミツバチは巣箱から出てきて
いつものように蜜集めのようです

それにしてもミツバチの死がいは見えません
運よくみんな巣箱の中に逃げられたのでしょうか

もう一度ナシとキウイを育てたい農園探しの二人行脚

2012年09月18日 | 梨の出荷
稲刈りだ 籾すりだ 新米だとばたばたしている間に
今年も「豊水」の収穫・出荷も終盤を迎えています

今年の「豊水」は夏の干ばつの影響を受け
思い通りの収穫を得ることができず
例年より小ぶりで終わってしまいそうです
普通なら暑い年には「豊水」は豊作なんですが
その代わり「幸水」は豊作でしたし
これからの「新高」もまあまあのようです


さて そんなちょっと早めに今日の出荷作業が終わりかけたころ
特別なお客様が訪ねて下さいました

いろいろな品種があるようなことを話しているといろいろと知っている
素人じゃない どうも同業者らしい

「ナシ屋さんですか」
「実は…」と差し出された名刺をみると

『原発事故により、福島県の海沿いから奥会津へ避難中です。
もう一度とっておきの梨とキウイを育てるため、
農園探しの旅をしています。』

事故のあった原発から数キロしか離れていない大熊町のナシ屋さんでした

ご主人が農者大の出身でわが家の後継者君の先輩
以前からわが家のHPを見ていただいていたそうで
新しい農地を探しにあちこちをめぐっていて そのついでに
経営内容に共感していたわが家をわざわざ訪ねて下さったとか

大熊町のナシ屋さんだったSさんのHPをみると
なるほど実績も経営感覚も素晴らしい
もし近くに定着して下さるなら
千葉のナシ農家に新しい風を吹き込んでくれるだけでなく
わが家の後継者くんのお手本になるに違いありません

こりゃあ 農業委員としても一肌脱がねばなりますまい

安ければ何でもいいかコメの民

2012年09月12日 | 今年の米づくり
今年の新米ができました

米貯蔵用の冷蔵庫が普及してから夏越しの米も品質が劣化しないことから
新米だあという感激は以前よりも薄れているのですが
コメ作り農家としては新米ができたことを素直に喜びたいもの

わが家の米は1.9mm目の網で選別しています
通常流通しているものは1.8mm程度だと思います
何が違うかというと
大きな目の網で選別すると大きな粒の米だけにそろえられます

それをご飯に炊いたらどうなるか
小さな米があるとそれが糊状になって一粒一粒をくっつけます
軟らかめのご飯がお好みならその方がよいかもしれません
お寿司屋さんではご飯が冷えても粒粒がはっきりしている大粒の米が
好まれるようです

これはご飯に対するお好みですから
品種の違いや炊く際の水量も含めてそれぞれが選択していただければ
と思います

同じ生産者であっても天候や成育中の管理や乾燥具合によっては
毎年毎年 米の味は変わるもの
生産者の顔の見える直売所などでお求めの場合は
それぞれ少しずつ食べ比べをしてお好みの米をみつけるのも
この時期の楽しみ

わが家の米は自宅の他 農産物直売所「かしわで」でもお求めできます
ぜひ今年のわが家の米を試してみてください


さて 先日 ご案内した「地球の裏側でコシヒカリが実る」というTV番組
御覧になりましたでしょうか

日本とほぼ同じ緯度の南米パラグアイの広大な土地で
大規模な稲作に取組む農家を紹介した内容でした

春にも新米が食べられるとか
日系事業者が海外で主食のコメを作れば国内の食糧安全保障の面でも
効果が期待できるという話もありました
気になったのは
日本国内で食べられているコメが年々まずくなっているという彼の指摘

小皿に醤油を注いでそこにご飯を入れます
醤油がすぐにしみ込んでいくようなご飯はまずいそうです
安いからといってまずいコメが広く流通すると
消費者もそれがコメの味だと勘違いして作る方も品質にこだわらなくなる
結果的に日本のコメ作りの技術も停滞してしまう

逆に日本の消費者が美味しいコメの味を知っていて
まずいコメは「そんなのコメじゃない」と拒否することができたら
生産者も美味しいコメを作るようさらに努力を重ね
その技術力は世界を席巻できるはずだ
彼はそれを証明したいんだといいます

日本のコメづくりの技術力があればどんどん海外へも進出できるという主張ですが
それはそれで結構なことです
でも国内の農地が荒れてしまっては元も子もありません
これらを両立させる方策はあるのでしょうか

3時より雨の予報に飯抜いて今日の分の稲刈り終わる

2012年09月06日 | 今年の米づくり
昨日から稲刈りをしています

ちょっと早いかなというワラシベですが
籾の水分量は20%程度
一昨年の猛暑で急いで稲刈りをしたときと同じぐらいです
これでは待っていてもきれいに透熟するのは期待できないという判断です

それに天候の変化です
8月までの猛暑少雨乾燥傾向が9月に入って多雨傾向になった気がします

いくら夏の乾燥で地盤が固まったとはいえ
雨もたび重なると緩んでくるでしょうし
せっかく立っている稲も強い雨に打たれればだんだんと寝てきます

昨日の予報で「13時から雨」だったのが
今日になって「15時から雨」になりました
稲刈りは30aだけにしておこうと考えていたのですが
急きょ変更 50aを目標に作業開始

トラックのタイヤがパンクするというアクシデントもありましたが
なんとか15時前に終了
その時点で西北の方向では稲光に雷鳴
コンバインも屋根の下まで引き上げられてやれやれです

ちなみに「15時から雨」という予報はうぇざーニュースのピンポイント予報
きしょう協会のピンポイント予報は「18時から雨」
いつもこの二つの天気予報を見比べて
さらに気象庁の雨雲レーダーと東電の雨量情報を見ながら
これからのお天気を想定して作業を判断しています

どちらの予報が当たるとか当たらないとかいうのはないのですが
今日はうぇざーニュースが当たりました
どちらといえばうぇざーニュース社は悲観的
きしょう協会は楽観的
うぇざーニュースの予報の方がだいたい降雨確立も高く風速の強い
農作業の場合は悪い気象条件を念頭において
準備なり作業をする方がよいようです

             

右側がわが家の田んぼ
隣の田んぼおじさんに「お宅の稲は穂が大きい」と褒められましたが
粗植ゆえに本数が少ない 収量はないですよと答えたのですが
本当に収量が少ない
青米も少ないようですがあとは食味 さてどうなりますか

稲刈りということでテレビ番組の紹介です
NHKのETV特集『地球の裏側で“コシヒカリ”が実る」
9月9日(日)22:00~22:59
あちこちからこの情報が流れてきます
食糧問題を考えたらこれもありです 

雷雨前に今日の分の稲刈りを終えたとほっとしているのでなく
農家よ大志を抱け ですか

この花もまたこの花も同じ種

2012年09月03日 | 農のあれこれ
例の不主物も困ったものだけど
やはり人間が作りだした遺伝子組み換え作物もどうしたものか

世界中で反響を呼んでいるドキュメンタリー映画が9月より上映中です

映画『モンサントの不自然な食べ物』

“ラウンドアップは生分解する”といううたい文句を半分信じていましたが
2007年 フランスの裁判所で虚偽広告という判決を下しているそうです
これを撮った映像作家は
日本の産直・TEIKEI(提携)こそ農業の未来像である
もっと関心と誇りをもっていいと話しています

あさひ新聞の「globe」紙(9/2)で紹介されていました
農繁期で見にいけないのですが どなたか見てきてください


              

写真の花は何の花でしょうか

花の違いはなんなのかはわかりませんが
どちらも綿の花のようです

手賀の杜農園でみられます

ゲリラ雨のゲリラ雨ゆえの気まぐれに散水ホース持ちて右往左往

2012年09月01日 | 今年の米づくり
9月に暦が替わってお天気も変わったようです

日中 ほんの気まぐれの通り雨程度しかなく
周辺の降雨の映像を見せられては恨めしく空を見上げていましたが
夜になって少しは土に潤いを与える程度の雨
熱帯夜からも解放されて「雨は何カ月ぶり?」って感じ

ナシ畑ではここ数年
全く化学肥料を投入してこなかったのですが
この夏の熱波と乾燥で樹体も相当疲弊しているのではないかと思い
ゴマ塩程度にパラパラと幸水のお礼肥
降雨前になんとか間に合いました
これで今年のナシ畑のスプリンクラーの散水作業から解放されそうです

で 一方で気が楽になると 別のことが心配に
早生種の稲刈りが進んできてわが家もそろそろかと思っていた矢先です
これまでは適当に雨が降っていて稲刈り時には好天が続いてほしいのですが
ままなりません

まわりの田んぼでも稲の倒伏が見られない
まるでコンバインの刈り取りデモンストレーション圃場のような
光景が広がっています

倒伏しないとなると穂が軽いのかと思われますが
10aあたり10俵採れたというような声が伝わってもきています
作業効率がよく品質の良いコメが採れればそれ以上は望みませんから
そこんとこ よろしく