のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

非凡に通じる洗練された平凡

2014年09月28日 | 梨の品種
わが家のナシの新顔です
「にっこり」といいます

栃木県で育成されました
種苗法で栽培地が制限されていた時期に圏外から市場出荷されて
賠償問題まで巻き起こしたお騒がせ品種

つまり、栃木県の税金を使って育成したナシで
栃木県の生産者より先に千葉県の生産者が儲けるのはけしからん
少なくとも栃木県内の生産態勢が整うまでは
県外で生産することは許さないというわけです

県外の生産者が手数料を支払うことで
ようやく栽培できるようになりホギを共同購入
三年目で4つほど収穫できました

絵にかいたような真ん丸なナシです
肉質はきめ細かくほんのり甘みがあります
「新高」に代わる品種として注目されたのですが
どうもインパクトが足りません

でも、その洗練された平凡さが積み重なることによって
非凡さが形作られるのかもしれません




給食で覚えた味は忘れない

2014年09月25日 | かしわかあさん
大分の昭和レトロを売りにした街では
揚げパンなど懐かしい学校給食の献立をメニューにした食堂がありましたが
わが家の父も子供時代におやつがわりに食べた
味噌を塗った冷ご飯のおにぎりが忘れられず
人生最後の食事にしてもいいと思っているくらいですので
小さい時の食べ物というのは大事だよねえってよく話に出てきます

とはいえ、食育が大事だ、学校給食が大事だといわれる割には
当然ですが、予算や衛生面での制約が多く
なかなか地産地消メニューが実現できないのも事実

旧沼南町時代には、町の特産ということで
年に一回、ナシ一切れずつが給食に出されていましたが
O157事件があってからは生果は問題となったようで
子供たちにナシを食べてもらう機会はありませんでした

わがやで農産加工を始めてから
何かの形で学校給食にアプローチできないかと思っていたのですが
給食用パンメーカーに紹介される機会があって
今回、試験的に一つの小学校でわが家のナシを使ったナシパンが影響され
プレス発表されました(朝日新聞140925地方版)


柏市内の全部の学校給食に提供できるようになれば
市内で生産されるナシのPRにもなりますし
農家で余っているナシのB品、C品が生かされることになります

ナシ農家の組合活動として
サンプルのナシを配布したり、即売会を催したりすることがあるのですが
ナシって重いので敬遠されがち
そんな時、ナシパンにして提供したら
軽いし、すぐ食べられるし、なかなかの特産品になりますねえ

デパートも地域ブランドで売る時代

2014年09月24日 | かしわかあさん
デパートというとかつてはナショナルブランド、海外ブランドを紹介する場でしたが
いつのころからか、全国駅弁大会とか地方物産展などが人寄せイベントになっています
それもお取り寄せ通販などが広まって新鮮味がなくなっているようで
今回、かしわそごうでは地方と地元をコラボしたイベントをやります

メインは「北海道の物産と観光展」(9月25日~10月6日)ですが
そこにWe Love Kashiwaキャンペーンを載せて
「北海道×柏」企画“地元柏のフルーツを使用した北海道スイーツを特別販売”

一つは函館の人気ヨーグルトケーキに柏産のブルーベリーを使用したもの
もうひとつは、旭川のポテトチュロに柏産のフルーツジャムを
トッピングして食べてもらおうというもの
フルーツジャムはブルーベリーにナシにストロベリーの三種類
もちろん、ジャムはみんな「かしわかあさん」で加工させていただきました

秋早し時は余れど金はなし

2014年09月21日 | 今年の梨づくり
9月下旬に入ったばかりなのに「新高」の収穫が二週目に入りました

なぜか、今年は稲も梨も早くから収穫期を迎え
かといって、毎日、大忙しだったかといえば
そんなことはないまま日が過ぎて
品種の切り替わりもどんどん進みました
ここのところ、半日でナシの収穫、出荷が終わってしまい
後始末の仕事もはかどるかなあと思っていたら
こんなに収穫量がなかったら
当然、収入もないということでして

高齢化や人口減で世の中が不景気になりがちな上に
消費税アップが追い討ちをかけ
天候不順で生産環境が不安定となると
後継者に夢を持てと強くも言えないなあなんて
つい弱気になりがちです

さらに、残暑がなかったため
新高の熟し具合のスピードは落ちて
需要期のお彼岸というのにナシを収穫できずに
お客さまにご迷惑をおかけしたことも
晴れ晴れとした気分になれないことの一因

そんな中、新高が豊作になりそうな兆し

新高は暑さに弱く
猛暑の夏を越した新高は赤く日焼けしたり、割れたりして
収穫した半分は出荷できないなんて日もざら

だからそれを加工して何かの商品にならないかというのが
わが家で農産加工を始めた直接的な理由なんですが
残暑のなかった今年はどの実も順調に成育中
これから台風さえ来なければ
もしかして今年は加工材料が足りない!?
なんてことになるかも

新高以降の「新興」「王秋」もまだたくさんなっています
今年の秋は長くなりそうです
ナシもながーく愛してお楽しみください


僕の前に道はない 僕の後には道ができる

2014年09月18日 | わが家の時時


「いつかはクラウン」「いつかはベンツ」でないところが
スバリストの悲しい性というのは私だけでしょうか

「いつかはレガシィ」という気持ちがどこかにあったのでしょう
たまたま10年前のレガシィが下取りに出るという
現場に出くわしたのが運のつき
スバルの新顔がわが家に加わりました

初代ツーリングワゴン以来のレガシィです
遠き青春を惜しむかのように衝動購入してしまいました



往く夏を追い立て華やぐ曼珠沙華

2014年09月14日 | ネイチャースケッチ
短い夏を象徴するかのようにナシの収穫が進んでいます
「あきづき」は稲刈りをしている間に最盛期が過ぎました
早くも「新高」が熟してきました

残暑がないので田んぼの地盤も乾かず
水はけの悪い田んぼの稲刈りは往生しています
幸い、わが家の稲刈りは大事にならず済ませました
今年の米は小粒傾向で収量はよくないのですが
例年になく美味しいという声も聞きます



そんな人間の都合などおかまいなく
お彼岸まで十日もあるのに曼珠沙華が咲き出しました
もう夏はおしまいと宣言されているかのようです

稲穂見て空と足下、鳥を見て

2014年09月11日 | 今年の米づくり
当地でも稲刈りシーズンが始まっておよそ二週間
例年ならほぼ終わりかけているころですが
今年はまだ半分ほどでしょうか

まだ葉が青くても乾燥度合いは20%ぐらいまで進んでいて
いつでも刈り入れられる
むしろはやく刈らなければという状態ですが

その理由は地盤が柔らかく
ぬかるんで機械が動けないために
稲刈りが遅れているようです

8月20日ごろまでは暑い夏でした
西日本の長雨が申し訳なく思うくらい
だから田んぼにはたっぷりと水を溜めていました
用水も20日まであって
最後まで入水をしていた田んぼが多かったのではないでしょうか
いつもならそれで正解だったはずです

ところが、今年は8月下旬から雨模様が続き
水を切っても一向に田んぼが乾きません
さらに悪いことに今年は稲の成育が進んでいて
例年より一週間から十日早い
刈り入れ適期に田んぼの乾きが間に合いません

わが家はそれでもこれまでに3/4終わりました
旧盆のころ、知人と西日本の長雨をみて
このまま終わる訳がない
交代に今度はこっちで雨が続くんじゃない?
なんて話していました
成育が進んでいることもわかっていましたので
早めに水を切っておいたほうがいいとも話していました
そのため比較的地盤は固まっていたものですから
天気を見ながらやれるところから稲刈りをしていました

明日からよい天気が続くという予報です
でも今日のゲリラ豪雨です
当地も一時的には大粒の雨でした
これまで良かった田んぼの地盤も心配です

まだ稲の残っている農家は
さぞかし焦っているのではと聞いてみると
それほどでもなさそう
だって稲刈りはライスセンターに頼んであるからさあ
って、焦っているのはライスセンターという名の作業請け負い農家だけ?