のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

美味しさを形にするって難しい

2013年10月30日 | アグリママ
道の駅しょうなんのレストランオリジナルの
梨ソフトクリームについているドライ梨です
あの梨だけを食べたいという声にお応えして商品化しました
先日から道の駅直売所で販売を始めました



が、商品企画が悪いようで売れ行きはさっぱり

あの夏の日の思い出がよみがえる印象に残る味
いわば“夏の日のメモ梨ー”
ドライブのお供に、オフィスのデスクに、ちょっと甘いものが欲しいときに
お年寄りやお子さんにも安心して口にしていただける“自然菓”
フルーティーですからワインのあてにしてもいいかもという
感想もいただいています
ノンオイル、ノンシュガーで梨そのものをただ乾燥させただけ
糖度15の梨は水分が半分なら単純にいえば糖度は30に
って感じです

事前の試食ではセンセーショナルな反応をいただき
絶対の自信をもっての商品化だったんですが
ちょっと出鼻をくじかれています
価格設定も含めてどこかに慢心があったかもしれません
商品企画を再検討中です
もし手に取る機会がありましたならアドバイスをいただけたら幸いです

只今、かしわかあさん加工所では梨加工品をいろいろと試作中です
梨ジャム(これは道の駅直売所にて好評販売中)
梨農家の焼き肉のたれ
梨ドレッシング
梨ではないけどニンニク玉ねぎドレッシング
他にもキウイフルーツや野菜のドライも準備しています

11月に予定されている柏メッセ(農産物商談会)に出展します
直売所からはだんごはまだないのという声がきますので
そちらもやらなければならないのですが
こんなに忙しくなるとは…気晴らしの旅行にも出掛けられない
嬉しい限りです

食べたけりゃ一個丸々食べてみよ

2013年10月27日 | 今年の梨づくり
うえの写真はハロウィンのカボチャではありません
多目的防災網をまとめた直後にカラスに食害された「王秋」です



こちらはハト?による食害跡
あっちつっつき、こっちつっつきの様子がうかがえます

ハトの食害は8月の幸水の時期から気になっていました
最初は原因がわかりませんでした
虫の食害にしては大きな傷です
カラスにしては小さい
多目的防災網のなかに迷い混んだハトが
エサに窮して及んだ行為としてしか考えられません
ハトはナシの実を食べないと思っていたのですが
ニャロメ

これなら芯の部分だけを残してキレイに食べきってくれる
しかも、一日に一個見当で食べてくれるハクビシンの方がまし?
いえいえそんなことは申すまい

ナシの秋まだまだまだまだつづきます

2013年10月25日 | 梨の出荷
どうやら直撃は免れそうですが、また台風です
昨日までにナシ畑の多目的防災網はできるだけはまとめました
残りの気がかりは半分ほど収穫した「王秋」と「晩三吉」「新雪」の晩生種

風の様子をみて収穫してしまおうと考えていたのですが
網をまとめたを見ていたカラスがさっそくついばみ始めたので
仕方ありません
「新雪」の半分を除いて総採りです

                    

「王秋」の美味しさは2種類ありそうです
ひとつはもちろん太陽の恵みを受けて樹上で色づいたこれまでのもの
ところが秋が進みだんだんと気温が下がってくると
樹上で完熟させることが難しくなって
完熟以前に収穫し追熟させたこれからのもの
酸味が抜け、とろりとしたフルーツデザート風
その上、追熟させるものは当然、その間保存していきますので長い間出荷できます

もう少しは毎日、道の駅しょうなんの直売所に出荷しますが
その後は追熟の様子をみながら
こたつの中やストーブにあたりながら食べる冬のナシとして出荷しようと思います
在庫が残っていればの話ですが

商社が注目している輸出できる農産物の中に和ナシが含まれているという話を聞きました
この「王秋」なんて最適
輸出までいかなくとも、うまく保存できれば通年出荷も可能かも
季節感がなくなるというご批判もあるでしょうが
一年中ナシを食べたいという便秘に悩む老婦人の声もいただいたこともあります

一粒にあの日が詰まった飯喰らう

2013年10月21日 | 今年の納得米づくり
「除草剤を使わない稲作り」サイトの購読仲間に
『あしがら農の会』の方がいます

“市民自給”を目指し、
手植え、ハザがけで10家族で3反の田んぼをやっているとか
田んぼのとなりには、柿、栗も1反あるそうです
あしがら農の会には、こうした田んぼグループが10ほどあって
ほかにも小麦の会、大豆の会、お茶の会等があるといいます
「地場・旬・自給」を掲げて活動をはじめて20年、NPO化して10年
足柄地域に根差した活動をしているようです

わが家の納得米プロジェクトも
消費者の方が食べる米は自分で作りたいという思いではじめて10数年
結果的に消費者の“飯米農家”化をお手伝いしてきたのかなと思います

市民農園ならぬ市民田んぼは
体験型市民農園のように仕組みが確立してなく
あちこちでそれぞれ模索中といったところでしょうか
コメ作りが大規模化、企業化すればするほど必要性が高まる気がします
国の政策とは逆行しますが
『飯米農家になろう』が新しいムーブメントになるかもしれません

プレミアムか、フリーか、ゼロか、それが…

2013年10月18日 | わが家の時時
同世代人のモンスターヒーローくわた様がわが家に降臨

夏の間、せっせとsa社のビールテイスト飲料を飲み、懸賞に応募しましたら
特製グラスが送られてきました
どうもSa社のプレミアム飲料の販売がおもわしくなく
販売促進のための懸賞戦略にまんまとはまったというわけですが

                 

くわた様ファンの皆さまにはたいへん申し訳ないのですが
特製グラスが欲しくてせっせとプレミアム飲料を消費していたのではなく
純粋にこの種の飲料の中では一番美味しいと感じています
ところが世の中的には
Su社やK社のフリー飲料やA社のゼロ飲料の方が支持されているようで

Sa社としてはビールの味にもっとも近づけるべく研究を重ね
絶対の自信を持って市場に登場させたようですが
どうもニーズを見誤っていたという分析があるそうです
ビールテイスト飲料はビールの代わりに飲むものではなく
最初に登場する際のきっかけはそうだったのかもしれませんが
ここまで広く受け入れられている状況は
すでに新しい独立したジャンルを確立しているということのようです

つまり、ビールを飲みたいならビールを飲めばいい
でも今はコーラやサイダーではない炭酸飲料を飲みたい気分
ならばフリーとかゼロの方が体に良さそうというわけです
ちなみに第二のビール?はSa社のゼロが他社より好調とか

なんだ世の中は美味しさよりも成分機能性の方が大事なの?っていう話ですが
だったらサプリを飲んでりゃいいじゃないの
頭で考えて食べるんじゃなくておなかを空かして食べてくださいな
って、食糧生産者としては思うのであります
食べ物事情がここまで満ち足りて成熟した状況にあるのかもしれませんが

十年に一度の水面に鳥騒ぐ

2013年10月16日 | 今年の米づくり
十年に一度と形容された強い大型の台風の直撃に会いました
ナシの収穫は晩生のナシが残っているものの大方終了し
稲刈りもとうに済んでいますから
梨畑にかけてある多目的防災網に害がないかぐらいが心配の種でした

幸いわが家周辺では思ったほどの被害はなく
防災網が2枚飛ばされ(本当はこれが痛い)
晩生のナシ「王秋」が数個落とされただけ
これくらいはしょうがないかなと思える範囲

畑の見回りの途中でちらっと見えた田んぼが白く見えます
どうしたのかと近くによると、あれあれ
田んぼの広がった一帯が水面に覆われています
稲株の沈んだ水面がめずらしいのか
水鳥が群をなして田んぼに浮かんでいます

                  

川は上流からの水を集めて勢いよく流れています
土手上の道路へ5,60cmのところまで水かさが増えました
河川の拡幅工事をしていなかった15年前なら
田んぼにも濁流が流れ込んでいたでしょうねえ

                  

でも、そうそうはうまくいかないもの
排水路と道路に囲まれた田んぼのブロック東端にあるわが家の田んぼには
大水で浮かび上げられ大風で吹き寄せられた稲わらが…

                  

稲わらが積まれたままではロータリーもかけられませんし
春までに分解もしません
他所の田んぼの稲わらだから持って帰ってともいえず
かといって堆肥原料になるとはいえ
田んぼの中を機械が自由に動けてもこれを除去するのは数日はかかりそう

今回の台風で相応の費用も手間も必要な被害の出たのは確か
でもそれも仕方ないかと思えてくるのは
そういう経験を積み重ね人間が鈍感になっているのか
図太い人間に鍛えられているのか
天災はいつも自然に従うことを教えてくれます

秋行かん次世代カプセル放たれり

2013年10月13日 | ネイチャースケッチ
暑いながらも季節はきちんと進んでいるようで
次世代に託す命もカプセルに詰め込まれ放たれています
いつまでも浮かれていられません
冬支度をしなければ

                  

でもまだ晩生のナシは残っています
道の駅しょうなん農産物直売所には毎日出荷しています

プレミアムにするか、オリジナルにするか、それが…

2013年10月11日 | アグリママ
道の駅しょうなんのレストランでわが家の梨をつかった
ソフトクリームを販売して一週間
10月としては暑い天候に恵まれたこともあって
おかげさまで好評のようです

もともと特別な色も風味も酸味もない梨です
サクサクとしたあの食感がないとただの甘味ですが
ドライナシを添えて商品化したことで
他にはないオリジナルなものができたかと思います

いつまで店頭に出せるかわからない原材料のある時だけの期間限定です
噂話にお試しを

美少女図鑑も駅前屋台村もユルベルト

2013年10月07日 | 近隣スケッチ
8回目を迎えた柏のユルベルトが6日(日)、7日(月)に行われました

今回の参加店舗は100店を超え
同種のイベントでは関東地区最大ではないかといううわさも
さらに今回は美少女図鑑プレゼンツによる
ウェディングドレスファッションショーが行われたり
駅前広場の一角に屋台村が出現したりと新企画が次々打ち出されていました

ユルベルトというのは前売りの5枚綴りのチケットを購入し、
参加店舗でユルベルト用の特別メニュー、だいたい1プレート・1ドリンクをいただけるという仕組みで
気になっていたお店や知らなかったお店で柏の新しい美味しさを発見してもらおうというイベント
敷居の高そうなお店にも若者向けのお店にも気軽に入れ
5店もまわるとおなかもいっぱいになるし酔いも回るものです

ウェディングドレスファッションショーは
残念ながら前日に行われたので見ることはできませんでしたが
そのキャッチコピー
“柏で結婚して、柏に住んで、柏で子育てをしようプロジェクト”には感激です
このプロジェクトが末永く続きますように

もうひとつ、駅前広場の屋台村はとてもよい企画でした
主催者側は広場の利用規則のぎりぎりのところを挑戦し大変だったようですが
駅のホームに焼き鳥の匂いが漂うなんていうのは
ここ数十年なかったことでしょうし
やはり街ってこういう混沌とした部分もあって楽しくなる気がします
とてもアジア的かもしれませんが

前回は地元の野菜、果物を使ったメニューをという企画でした
市内の農業界と飲食店界がもっと仲良くなれたら
たとえばトマトの季節なら市内のトマトを使った一品料理を提案しあうとか
今回、仲間内で盛り上がったのが選択メニューのなかにお米があってもいいということ

アルコールを飲まない参加者は美味しい料理があったらご飯があればもっといいかも
地元の米を使ったおにぎりなんか用意されていたら
地元のお米を食べようキャンペーンになります
あるいは屋台村の中におにぎり屋さんがあって
小さなおにぎりを携帯してあちこちの自慢の料理をいただくというはいかが
そうだ、いつかチャチャチャビレッジでおにぎりで参戦しよう

秋バテも優し鈴音に浮かれおり

2013年10月05日 | 梨の出荷
              

ナシの収穫・出荷も新高まで終了し、現在、新興、王秋に入っています
収穫量も少ないため午前中に作業が終えてしまうようになり
8月初めから始まった慌ただしい日々からようやく一息ついています

気温の変化に体がついていかない秋バテにならないよう
スーパー銭湯やハリ・マッサージで体をリセット
代金等のご入金も順次通知があり
郵便振替用紙にはわざわざいろいろなメッセージも
懐だけでなく気分的にも癒されています

今年は上のような可愛いお手紙やこんなご挨拶状も

                                 
こちらは“商い”ですので、かえって恐縮してしまいますが
とてもうれしいものです

また来年もがんばります

ヒマワリの種乾燥記書けるまで

2013年10月03日 | グリーンオイルプロジェクト
ヒマワリの花の満開からほぼ一ヶ月
播種からは約ふた月半
9月下旬にはこんな感じ



去年はたくさんの種を収穫し搾油していながら
なぜか油が変色し食用にはならず、失敗
種採取後の乾燥状態に問題があったのではないかという仮説を立て
今年こそはと念には念を入れて採取後の管理に気をつけています





まず、天候の良い日を選んで人手を頼み
一気に種を採取してしまおうという作戦

花の部分を刈ってきたらトラックの荷台で種外し
みんなで話をしながらやれば単純作業も能率が上がります





採取してきたら、借りてきた小さな唐箕で風選して大きなゴミを取り除きます
問題は乾燥です



特別な機械がないところで考えられるのは天日干し
廃棄されるはずの網戸の上に広げるのですが
おてんとうさまのご機嫌を伺いながら外に出したり入れたり
ビニールハウスがあれば広げたままにできるのですが
その間、占有してしまいます

さらに乾燥度も15%前後をいったり来たり
6月に栃木の民間稲作研究所でうかがってきた乾燥度は7%という数値
ある程度、面積を広げるためにはなんらかの機械処理が必要



で、思い付いたのが育苗器
温度調整を40度ぐらいまてあげられます
一時間に1%ずつ乾燥できそうです

9%、8%と来て突然、水分計がLo表示
操作マニュアルを見たら測定下限値以下という表示
民間稲作研究所での話は測定下限値まで乾燥させるということだったようです



ちなみに大きなハイオレイック種と小さな「春林蔵」の種の大きさ比較
民間稲作研究所では今年、「春林蔵」を栽培していました
コンバインで収穫するにはハイオレイック種は大きすぎるのかも

今年は美味しいヒマワリ油で天ぷらが食べられますか

暑くても生らずばきるぞこうたろう

2013年10月02日 | 梨の品種
3年前、モモの苗木と共に自家用にリンゴの苗を買ってきました
モモは3年目でも見事に実を生らせてくれました
リンゴはそうはいきません

購入した苗は「こうたろう」と「シナノゴールド」の二本
どちらも酸味のある品種
最近、あの甘酸っぱい「紅玉」の姿が店頭で見えなくなって
そうなら自分で作るしかないというわけです
温暖化により長野県でもリンゴが作りづらくなっているといいます
千葉ではなおさらです

それでも今年、「こうたろう」が一個だけ生りました
よくぞ生ってくれました
ありがたくいただきました
リンゴの味がしました



こちらも初めてわが家で生ったナシの「にっこり」
栃木県で開発された品種
栃木県のみでしか栽培できない段階で
千葉の農家が販売してしまい問題となり
種苗法の存在を教えてくれた品種です

今年からようやく権利が消失し
大手を振って販売できるようになっています
晩生としてはきめ細かな肉質で
大きくなって形もいい
「新高」に代わる品種として注目されました

ただ、千葉で作ると甘みが足りないようで
やっぱり本家本元で作ってもらう方がよろしいようで