のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

時にはロープワーク、滑車演習の時間

2015年04月28日 | 春の梨畑
ナシ畑の防災網も10年もすると、
風や紫外線で劣化し交換することになります。
あれだけの大きな網をどのように棚上げするのか
と、聞かれることがあります。

まず、新しい網を棚上げする部分の地上に広げ、
両サイドに鋼線を編み込みます。
それを二つ折りにし、
ロープを網の角に結わえ棚上に反対側まで伸ばします。



畑の反対側に2本の支柱を網の幅に立て、
滑車を使って棚上からロープを地上に誘導します。



ロープはトラクタの作業機に結わえて引いていきます。



トラクタの反対側から網が棚上に引き上げられ、
広がっていくという段取りです。
変形した畑では時にはどこをトラクタが歩き、
そのためにロープをどう誘導するかという
滑車力学の演習時間となります。




菌類も人類も陣取りがサガ

2015年04月13日 | 春の梨畑
ナシの剪定が終わってから畑に散布した米ぬかに菌が回ってきました。
多少とも土づくりのためにと思っているのですが、
表面に散布しただけですからすぐにナシが吸収できるわけではありません。
表土を善玉菌(麹菌?)で覆い、
土の中にある病菌・悪玉菌が飛んでこないようになればいいんですよね。

大丈夫 心配するな なんとかなる

2015年04月09日 | 春の梨畑
昨日がみぞれになるような寒気が入っているところなのに
今日は幸水まで開花してきました

そのうえ今夜は星が出ています
一難去ってまた一難っていうやつですか

予報によっては夜のうちに曇るようですので
そちらに期待したいものです

タイトルは一休禅師の言葉とか
こんなときにすがり付たいお言葉です

今日限り明日は嵐になろうとものどけき日和に咲かぬものありや

2015年04月06日 | 春の梨畑
明日から寒くぐずついた天気になろうというのに
今日の夏日になった気温に促され、豊水が開花しました

「にっこり」も



「王秋」も



といっても、花だけを見て、豊水は判別できますが
「にっこり」も「王秋」も違いはわかりませんね
プロでも


名のわからぬブルーベリーも咲き出しました



モモもスモモも咲く咲くら

2015年03月31日 | 春の梨畑





世の中は猫も杓子も桜咲く

連日夏日が続いて
高崎では桜が開花から三日で満開になったとか

ナシも最後に咲く幸水までが蕾を出してきて
いろいろな品種が同時に咲きそろう勢いです
それはそれで交配に好都合ですが
残念ながら天気はしばらくぐずつくとか
何もかもうまくゆくとは限らないのが世の中のようで


尻の火を消そうとすれば肩の凝る

2015年03月16日 | 春の梨畑
二日に一日、雨が降るような空模様から
ようやくお天気が続いていた間はビッグサイトでイベント対応
イベント前には展示物の準備などもあって
とんと梨の剪定作業が進みません

その間に春はどんどん進んでいてるし
花芽も目にわかるくらい膨らんできました
東京の桜開花日も前進しているとか

気持ちは急くのに肩はコリコリ
この前、鍼で体をリセットしたはずなのに
ウメの花と草息が混ざったような甘い匂いで
肩こりも解消できればいいのですが

尻に火がついても自分で消さねばなりません

てっ、てっ、じぇじぇじぇっ、晴れ間の隙に病みの神

2014年05月03日 | 春の梨畑
今の朝ドラの中でときどき「てっ」って
俳優さんたちがつぶやいています
驚いたという意味の甲州弁だそうで
一年前の「じぇじぇじぇ」に続けて話題にしたいと
演出を加えたものということですが
今年のナシ畑でもついつぶやいてしまうことがありまして

写真のこれです
黒星病に罹患した幼果です
この時期にこれだけ確認できたのは経験ありません

交配期の前後は越冬菌の可能性もあって
黒星病防除の最重要期という位置づけで
殺菌剤も最も効果のあるといわれてきたものを選択しています
ですからこの20年くらいの間
きちんと殺菌剤を散布していれば
それほど大きな問題にはなりませんでした
それに今年は4月になって乾燥状態が続いていました
研究機関からも発生は少ないという予報もあったような

だから、思わず「てっ!」というわけです

芽基部というよりも幼果そのものが
黒く粉をふいています
幼果ができてから伝染したようです
そういえば、交配期の最後になって
二日ほど天気がぐずつきました
殺菌剤の散布も間隔が開きました
あの時か…

それにしても、です
気になる情報はありました
殺菌剤耐性菌ができているという情報です
聞きたくない情報ですから聴かないようにしてきましたが
もしかして…



生物も力と熱とベクトルと

2014年04月28日 | 春の梨畑


力、熱、ベクトルというと物理学の言葉のようですが
イナモリさんの言葉として人育ちには能力、情熱、考え方が大事と
農業の先輩から教えてもらいました

その人の持っている能力とそれを発揮させようとする情熱が必要条件
だけど、それだけでは世の中にプラスになるかもしれないし
マイナスをもたらすかもしれない
能力を発揮させる方向性が間違わないようにしなければならない
ということでした

なるほど
ナシづくりではさしあたって
ナシのもっている性質と育つ環境と手入れ作業ということか
品種の選択も大事、土壌や気象条件も大事
さらにナシが自分で実を育てようとすることのお手伝いとして
施肥や病害虫防除や剪定作業が収穫できる実が決まります

目の前の話として、摘果作業も同様
どの実を残したらいいのか
実の大きさも大事、実の数や葉の量とのバランスも大事
そのうえに、実のついている位置、方向も大事なんだなあ

花終えて昨日も今日も寒返る

2014年04月20日 | 春の梨畑
このところ寒い日が続きます
一昨日の雨で豊水の花びらは散りました
幸水の遅い花だけ白く残っています

それでも開花中、お天気が続いたお陰で
きっちりと交配はできたようです
早い幸水の幼果も膨らんできました

さあ、次は多目的防災網の展開作業です
億劫な仕事ですから気合いをいれないと
今日、豊水主体の畑一枚を広げました

青き春一つ終えても次の恋

2014年04月16日 | 春の梨畑
さすがの「幸水」も花の盛りを過ぎ
花びらを散らし始めました

でも、開花の遅い「秋麗」は今が盛り
真っ白な花を咲かせています

これから開花しようという蕾もあります



この赤い花はリンゴ
3年目の去年は一つだけ実をつけました
苗木の幼い時から実をつけさせてはいけないのだけれど
実がなればやっぱり食べてみたいもの

花散らしつつ蜂を待つ花見かな

2014年04月14日 | 春の梨畑
日本ミツバチを飼養する知人に
分蜂は始まりましたかと聞くと
まだ動きは鈍いですねという答え

どうもまだ寒いのではないかというのが二人の一致した見解
花咲くナシ畑に蜂が少ないことに対する
そうあって欲しい的な解釈でもあるのですが
ナシの花持ちがいいことからも
陽気がまだ不十分なことを裏付けています
幸水が満開を迎えても豊水はまだ花を散らしていませんし
新高だって花が残っています



今日も風を寒く感じることもあったのですが
陽が差すと暑くなり
花の間を蜂や小バエがわんわん飛び回っていました



その間に人間様は余分ないらない花を蜜を
いただこうとする蜂と競争するかのように
どんどん落としています
蜂を招いていながら花の数を少なくしているとは
なんという矛盾

好日を重ねて虫の通りゃんせ

2014年04月11日 | 春の梨畑
虫好きが高じて生業にしようとすると殺虫剤メーカーぐらい
なんて皮肉な話を聞きますが
虫というと害虫のイメージが強いかもしれません
でもほとんどの虫は害虫でも益虫でもない
同時代を共にする隣人でありまして
特に植物にとっては互いに命を補いあう仲と言えます

もちろんナシ農家にとっても
この時期は仲良くしたいと考えているのですが
ちょっと気になることが…

これだけ連日、好天が続いているのに
虫たちの動きが鈍いのです
今日あたりは風が冷たいからかななんて
理由を探すことはできますが
以前はもっとブンブンと
満開のナシ畑を飛び回っていました

ナシ畑だけの事情かもしれません
今年も農薬を散布しましたが
まだ殺虫剤は散布していません
新しい殺菌剤が虫は苦手なのでしょうか
例のネオニコチノイドの件が頭を横切ります