のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

新高開花

2006年03月31日 | 今年の梨づくり
冷たい強い西風が吹きつけ砂塵が舞う中、気の早い陽だまりの新高がここに一輪、あそこに一輪とつぼみが開きだしました。昨年は4月8日でした。4月1日に開きだした一昨年とほぼ同時期です。過去数年でもっとも早かったのは2002年の3月23日。東京で3月21日に桜が満開になった年です。2004年、2002年とも7月30日から収穫しています。今年も収穫が早いかもしれません。

千葉のナシというと「旧盆前の幸水」というイメージが強いので、昨年は旧盆前に多くが収穫できず収入が減ったが今年は期待できるぞというような話を、先日の果樹連の会議でしていました。そうありたいものですが、早く花が咲くということは遅霜の危険性も高まります。昨日、今日と冬の上着を持ち出すほどの低温になりました。風が吹いていたので霜の心配はないでしょうが。

開花まで秒読み

2006年03月30日 | 今年の梨づくり
ここ数日、冷たい西風が吹いていますが、気がつけば我が家周辺のソメイヨシノも三分咲き。桜の開花は3日前ごろだったのでしょうか。

ナシも確実に開花の準備を進めています。一番早く咲き出す「新高」のつぼみの中には白い花びらがはっきり見えてきました。開花まで秒読み段階です。

炭焼きミッションその4

2006年03月29日 | わが家の時時
ナシの剪定枝を処理するための炭焼き機の4回目の試験を行いました。今回もSさんの協力をいただきました。

27日13:30より炭化材の充填。ていねいに枝をまとめて入れたために、充填終了時は15:20。竹材も10本程度いれてみました。実用的にはこのような手間はかけられないでしょうが。

翌日28日9:15、燃焼室に着火。今回は炭焼き機付属の灯油バーナーを主に利用。途中で剪定枝、丸太も少量、燃焼室へ。15時頃、バーナーが灯油切れで停止。その時点の炭化状況がわからないため薪に点火し再燃焼するも、炭化室よりの蒸気、ガスは確認できず。既に炭化が完了していた模様。灯油を約10Lを使用。

過去の試験より短時間で炭化したのは、材料が乾燥したためかもしれません。木酢液も小バケツ一杯で終了しました。出来上がった炭の重量は12.3kg。ただ、これまでより硬度は低いかもしれません。再点火したことが原因でしょうか。

ていねいに材料を詰めたつもりでしたが、炭化室を開けてみてびっくり。奥の1/3ぐらいが空間になっていました。いくら炭になると縮むといっても、これは材料が奥まで詰まっていなかったためでしょう。炭化室の奥行きがどの程度が適当かも検討項目かもしれません。

プラムもライムギも

2006年03月27日 | 今年の梨づくり
玄関前にあるプラムがいつの間にか花を咲かせていました。桜よりも早かったのですね。これまで気がつきませんでした。このプラムも以前は大木でいっぱい実を生らせていたのですが、台風の強風で倒れてからはひと枝だけが残っています。



豊水の花芽の中には、葉も広げているものもあります。



ナシ畑の下をみればすっかり緑のじゅうたん。彼岸を過ぎると急に背丈を伸ばしてあと2週間もすると、腰ほどの高さになります。

我孫子で桜開花?

2006年03月26日 | わが家の時時
連日、桜の開花状況が電波を通じて伝わっていますが、今日、我孫子駅から手賀沼沼公園に下りる道路沿いに1本だけある桜が数輪咲いていました。高台にある八坂神社の桜も低地にある手賀沼公園の桜もまだのようでした。南斜面の中腹にあるこの桜が最初に咲いたようです。

わが家周辺のソメイヨシノはまだ数日先になりそうです。例年、東京の開花から約1週間ぐらいは遅れます。それからさらに1週間程度後にナシが開花。やはり交配用のミツバチが入るのは4月はじめですか。

春進む

2006年03月24日 | 今年の梨づくり
順調に春が進んでいるようです。花芽が開いて蕾が頭を出してきました(写真は幸水)。順調しすぎるくらいで、冬の後始末がまだ終えていません。昨年より1週間から十日、早く進んでいるようです。



ナシの春はなぜか日陰になる時間が多いような場所の方が進んでいて、中には蕾を被っていた鱗片が脱落して蕾が一人立ちしているものもみられます。以前ならちょうどこの頃に最初の殺菌剤を散布するという目安があったのですが、減農薬化が進んだ現在ではもう少したって、開花直前に散布することにしています。



春は花芽だけでなく、将来、枝となる葉芽にも現れています。この写真は冬の間にははっきりした葉芽の形にはなっていないものの、実は隠れていた芽が出てきたところです。潜芽といいます。ナシの主枝の表面にしわがよったようなところや、剪定した切り傷のまわりから出てきます。この葉芽はすべて枝にするのではなく、取捨選択して芽を掻き取ることで来期の剪定作業を楽にすることもこれからの大事な作業になります。

ふたたびドリフト対策SS

2006年03月22日 | 今年の梨づくり
千葉の農業総合研究センターで果樹連ナシ部会が開かれ、先日、農機具屋さんで見学したドリフト対策向けのスピードスプレーヤー(SS)のデモが行われました。

そこは農総研、ドリフト対策はともかく、SSによってどれだけの量の薬剤が飛散しているかを試験もしました。水がかかると青く変色する黄色い試験紙をSSからの距離5mごとにおいてみた結果が写真。

風向きにもよるのでしょうが、10mの位置にあった2枚目の試験紙まではほとんど青く変色していましたが、15m以降は遠目にみればほとんど青い点がみえません。このことから左右10mぐらいまでは薬剤が充分散布されるといえます。しかし、15m以降の試験紙もよくみれば青い点が点在しています。この部分が「薬剤が飛散しているが防除効果は不十分である」という問題箇所といえます。

ドリフト対策SSはこの問題箇所の部分をできるだけ狭くさせようといろいろと工夫されているのですが、その一つは薬剤の粒子の大きさを粗くすること。飛ばなくさせようとするのはいいのですが、まったく対象外へは飛散させないというのも不可能。とすると、非対象物にも粗い粒子の薬剤がボタッボタッと付着します。殺菌剤などは有効期間を長くさせるために添着剤をわざわざ混合したりすることもありますので、効果は上がるでしょうが、逆にいえば、非対象物に付着した薬剤も分解しにくくなります。結果として残留農薬としてはかえって大きくなるかもしれません。

飛ぶ飛ばないだけでなく分解の速度から見て粒子はどの程度の粗さがいいのか、風量は?その場合の散布間隔は?など、まだ検討しなければならないことが多そうです。

小猿出現?

2006年03月21日 | わが家の時時
お彼岸の中日、各地から桜の開花宣言が伝えられました。東京では平年より7日早いとか。やっぱり春は早かったですね。花見はいつごろがいいとかはわが家は関係なく、今日もWBCのラジオ中継を聞きながらナシの剪定作業です。

庭を覗くと、今年も小猿?がモコモコと頭を出してきていました。茶色の毛並みがそろい、ちょっと撫でたくなります。もう少しすると、頭?が大きく持ち上がり、緑の葉を開いていきます。名前はわからないのですが、庭木用のシダ類です。

強風

2006年03月19日 | ネイチャースケッチ
一昨日、強い西風に見舞われる中、手賀沼湖畔では放火と思われる葦原火災が連続して起こり、サイレンと赤色灯が行きかい緊張しました。昨日は穏やかな天候でほっとしたのもつかの間、夕方からは小雨が降り、翌日午後には再び猛烈な西風が吹いてきました。我が家の西側には畑が広がっており、そこからほこりもごみも集まってきて、風道では立っていることもできません。

3月は低気圧が通り過ぎるたびに強風が吹き、土ぼこりが舞うことが多いのですが、ここ数年は特にその程度が激しくなったような気がします。今回の低気圧も気圧が960ヘクトパスカルにもなっていて、台風だってそうそうある強さではないようです。これも異常気象の一つなんでしょうか。

手賀沼トラストあんこづくり講習会

2006年03月18日 | わが家の時時
以前、わが家でプロのあんこ作りの技を見せていただいたSさんを講師に迎え、手賀沼トラストのサロンとして、再度、講習会を開催しました。



小学生から年配者まで14,5名の方々にお集まりいただき、賑々しく始まりました。残念ながら途中で退席したために、4つの鍋のあんこの出来具合はわからないのですが、お彼岸の用には足りましたでしょうか。

春早まる?

2006年03月16日 | 今年の梨づくり
高知では2番目の早さの記録で桜が咲いたというし、東京の桜開花日も先週の発表よりも一日早まったようです。わが家のナシの花芽も膨らみが増し、いつも早く咲くところではもう蕾の姿も覗ける芽も出てきました。

まだ剪定作業が終わっていないのですが、昨日、今日とあわてて殺虫剤の機械油を散布しました。農薬の機械油はムシにかかることにより膜をつくって物理的に窒息させてしまう効果があります。主にハダニとカイガラムシを対象と考えています。特にナシマルカイガラムシ(木虱きじらみと呼ばれているものと同じ?)は普通の殺虫剤では抑えにくいのですが、機械油では確かに効果があるようです。

周辺へ飛散するとベタベタすることで迷惑のかかる機械油ですが、化学的に害するものではなく環境に優しい農薬とされています。無差別に小さな昆虫を殺すところのどこが環境に優しいのだという反論も聞こえてきそうですが、そこはひとつ、ご理解をいただきますようお願いいたします。

炭焼きミッションその3

2006年03月14日 | わが家の時時
県農総研から依頼されている簡易炭焼き機の3回目の実験を、前回同様、S氏の協力で行いました。

過去2回の実験結果から、燃焼室の燃焼効率をよくするため火床にブロックを敷き詰めてみました。また、今回はナシの剪定枝だけで加熱してみることにしました。


《以下はSさんのレポートです》

昨日の内に釜の底・火床にはブロックを突き詰め炎の位置を内釜に近づけた。

今回の目的は、梨の剪定枝を頑張らないで詰め込み梨の剪定死で加熱する事とした。

炭材充填 13.37-13.52  毎度のことながら梨の剪定枝は扱いが面倒でなかなか詰み込めない。もっと頑張れたけど、適当なところで火を付けることにした。

着火準備 着火   -14.05 適当に梨の枝を詰めた後で、枯れた杉の葉に乾い
た杉の薪を細かく割ってのせ火を付けた。かなり盛大な火が出来ないと梨の枝に
は火がつかない。
火がつくまで25分かかった。

木酢が出始めるまでに約40分かかった。
15.40 前の二の下から水滴が落ち始めた。
16.40頃から横の窓を開いて枝を投入し始めた。
17.40頃から木酢の蒸気量が増えだし、液受けのバケツのあたりが蒸気で見えなくなった。
17.50頃、両方の口を閉じて失礼した。


加熱は残念ながら剪定枝で十分な火力を得ることは出来ず、前回途中で加熱を止めるために釜の外に引き出した薪をほぼ全量燃やした。おきの量が十分に出来てからは剪定枝が燃え始めたが、釜の作りが適当でないため燃焼効率は非常に悪い。横の口を開けると燃えていないガスが、充満していて、炎は焚き口付近にあるのみ。煙突の位置が反対側にあれば空気の流れはスムーズになりもう少し何とかなるものと思われる。
途中から横の口を開けたまま燃やしたところ炎が奥まで入り込んで燃えるようになった。
しかし、横の口の大きさは剪定枝を入れるには不適当で、効率よく入れられない。
それにこの口の位置は高すぎ、高温の排気と炎が吹き出してくるためかなり危ない。

加熱が十分なるとガスの発生量は設計値を超えるみたいで木酢液の落ち口から大量のガスが吹き出し始める。また火床への戻りパイプの出口方向が適当でなくパイプの口が薪やおき、灰等の障害があるともっとひどいことになる。このガスは燃えている火の上に戻してやればいいのだから、この位置でなくて良いはず。出口も下向きにして何かが入らないようにすべきであろう。

《以上、S氏のレポート》



夕方はまだ炭化室から煙が出ていましたが、燃焼室をそのままにして翌朝を迎えました。多くの枝は炭化していましたが、比較的太い枝は炭化し切れていないものもみられました。今回できた炭は約6Kg。手間の割りに成果は少ないものです。

燃焼室へいっぱい押し込んだ燃料だけで炭が出来上がるのなら、炭の量が少なくともいいのですが、燃焼室の構造を再検討する必要があるようです。

フライングで命取り

2006年03月13日 | わが家の時時
今朝行われたWBCの日本対米国戦。もしかしたらサッカーでブラジルに勝ったみたいな歴史的なゲームになりそこねた「タッチアップでフライング」のミスジャッジ。いいえ、スズメバチが怒っているのはそういうことでなくて、暖かくなったり寒くなったりしてる天候。

にらみを利かせるだけでなく、ほんとうに悔しいから噛み付いてしまったりします。でもよくみると、胸から後ろが見えないですが‥‥



オオススメバチ?がナシの幹の影で縮こまっていました。どうしようかと躊躇したのですが、やはり恐怖心から傷つけてしまいました。足を振り上げているのも手袋に噛み付いているのも、お腹を切り離してからの図です。




啓蟄だからというので飛び出してみたら、今日は冬に戻ってしまって、しまいにはこんな姿に‥‥ということでしょうか。ムシの世界でもフライングが命取りになってしまったようで

わが家も梅満開

2006年03月12日 | わが家の時時
数日前からわが家の梅も満開になっています。

梅が下向きに咲くとその年は雨が多いとか。昨年がそうでした。今年はどうかと見てみると、やはり下向きに咲いているようにみえます。でも、上向きに咲くこともあるのでしょうか。それまでは気に留めていなかったものですから。

ドリフト対策SS

2006年03月11日 | 今年の梨づくり
近所の農機具屋さんで機械の展示会がありました。その中で注目は農薬の飛散の少ない散布機、ステレオスプレーヤーです。

散布した農薬が風に乗って漂い、必要のない作物にかかってしまうことを農薬のドリフト問題といいます。5月から残留農薬の評価基準がより強化され、その対策が今年の農業現場の大きな課題となっています。ナシなど果樹栽培の多くの現場では、農薬はステレオスプレーヤーというタンクとファンの載せた自走式の機械で散布します。強制的に風を起こし農薬を飛散させますので、周辺の作物にまでかかってしまう可能性が高くなります。そこで、飛散しにくい機械にしようと、メーカーが提案してきたということです。

機械的な対策は現状では次の3点。散布粒子径を大きくする。風量を少なくできる機械にする。散布しない方向の薬液、風を止める。

写真で、左半分は既存の粒子の細かなノズル、右半分は粒子の粗いノズルで水を散布しているところです。ちょっと見ただけでは判別しにくいのですが、粒子が細かい分だけ左側の方が白くなっていて見通しが悪くなっています。

「散布しない方向の薬液、風を止める」ということは、当然気配りをしなければならない点です。これまでの散布方向の選択は左・右・上の3分割でしたが、これからの機械は左・左上・右上・右の4分割できる方式になるようです。また園地の端では外側へ風を送らないよう遮風板を取り付けられるようにするといいます。どちらの装備も新車でなくとも後付できればいいのですが。

これまではできるだけ粒子を小さくし、強い風で送ることにより葉の裏にまで散布むらのないように気を配ってきたのですが、その方針を変更することになります。散布粒子の粒径の大きなノズルにすると散布量も多くなり、もし農薬のかけむらができると病虫害が発生して散布回数が増えるかもしれないなど、減農薬化に逆行する事態も招かねないのですが、現場で試みながら対応しなければならないでしょう。