のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

あおに黄見えたか郭公なきわたる

2007年05月31日 | 夏の梨畑
一般的な殺虫剤をひと月以上も使用していません。アブラムシはけっこう見えてきたのですが、今年はテントウムシの卵(写真)をまだあまり見かけません。何か原因があるのか、今年は全体に今のところ虫の数は少ないようです。

そろそろ梅雨の季節。これからは病菌が気になるところです。

あ、そうそう。数日前からカッコウが鳴きながら飛んでいます。

せい出してそよげわか竹今のうち(一茶)

2007年05月30日 | わが家の時時
上の写真なら「せい出してそよげ麦の穂今のうち」というところでしょうか。

今年はこれまで耕作放棄されていたようなところのあちこちに麦畑が見られます。はじめはここでも緑肥で麦を播いたのかと思っていたのですが、穂が色づくまでそのままですので、どうやら転作麦を栽培している事業者が田んぼだけでなくあちこちで麦を作っているようです。

確かに麦価は安いのでしょうが、麦作中は夏の雑草が生えにくいとか、土壌をリセットできるとか、土地管理上、大変な効果が期待されます。ぜひ続けてほしいものです。

彩りも日に日に競い麦の秋

2007年05月29日 | 今年の米づくり
田んぼの稲苗の緑色が濃くなるにつれ、隣の転作小麦も黄金色を濃くしています。今年は5月の天候が比較的順調のうえ、梅雨入りも遅れそうですので麦の出来もよいのではないでしょうか。

でも、やはり水田転作するなら、こんなふうに稲と麦が隣り合うというのはお互いにストレスでしょう。少なくともブロックごとにまとまった作付けができる方が土地利用の効率上はいいのですが、耕作者の意向調整が難しいことも理解できますし…。タイミングを図って解決すべき課題とは思います。

いく筋もまっすぐ崩るる雲の峰

2007年05月28日 | 今年の納得米づくり
「雲の峰」とは入道雲を指すようですので、ここでは適切な用語ではありません。でも、北風に流されていくいく筋もの積雲の様子はまさに雲の峰のように見えました。

          

          

夏日となった昨日とは打って変わって、今日は気温が10度も低い4月並みの寒い一日でした。そんな中、納得米プロジェクト田んぼではメンバーの方々が除草機「あめんぼ号」を走らせました。

三年目を迎える田んぼ。はたして今年は手取り作業をしなくとも済むのか。田植え後ひと月がポイントです。一週間間隔で除草機を走らせるようにできたらと考えています。

ビオトープを覆い尽くせよあお浮き葉

2007年05月27日 | 今年の米づくり
一週間前に田植えした5年目の有機肥料・無除草剤田んぼです。アミミドロ(淡水性の藻類)が20aの田んぼの半分ぐらいを覆ってきました。こんなにアミミドロが出てきたのは、5年目にして初めてです。

田植えの翌日には米ぬかとくず大豆を10aあたり40kgずつを散布しました。白く点々に見えるのがくず大豆です。

アミミドロが前面に広がらないとコナギ等の雑草の抑制には期待できませんし、ここで除草機を入れて水面をかき混ぜると米ぬか・大豆による抑草効果も期待できないかもしれません。さてさてどうしたものか。もうコナギの芽は出てきていますよう。

人前も時が満れば鯉が恋

2007年05月26日 | 今年の米づくり
田まわりをしていたら、排水路の方でなにかバチャバチャしています。ガマガエルでもあるのかなと見てみると、黒い大きな魚が二匹、体を寄せあっていました。

体長はどちらも50cmぐらいはありそうです。排水路自体は巾1mぐらいですので、網でももっていれば簡単に採れそうです。恋の季節なのか、この時期、鯉や鮒が排水路に昇ってきているのを見かけます。

まだこんな魚がいるのかと思うのか、本沼ではなく排水路にしか棲めなくなったのかと考えるか。この排水路に魚がいることは確かですので、水田魚道をつくれば田んぼの中にも遡上するかもしれないということ。

いらだつ君に応えられぬ我が小人ぶりにさらに我いらだつ

2007年05月25日 | わが家の時時
タイトルは今月の歌会用に投稿した自由詠です。31文字ではあるものの五・七・五・七・七になっていない不定形、自由律というのでしょうか。今の気分をなんとなく表現しただけでしたので、合評も期待していなかったのですが、点数にはならない共感する評価をいただきました。

雨が降ったこともあり、そんな気分を吹き飛ばしてもらおうと、今マスコミを賑やかすキャプテン・ジャック・スパロウの映画の上映初日に出かけてきました。

アクションとしては面白かったのですが、逆さの国にいってキャラクターを生き返させたり、敵味方がぐるぐると変わるうえにこれまでの人間模様をしっていないとよくわからなかったり。「で、どうなったわけよ」「何がワールド・エンドなの?」って、前2作を見ていないものにとってはなんとなくいらだちの残る印象でした。

もっとも、ある映画評論家にいわせれば「ストーリーを理解しようとしちゃだめよ。美形の俳優を見ていればいいのよ」ということでしたので、なるほどと変に納得して帰ってきました。

どこででも花を咲かせよ苗の立つ

2007年05月24日 | 今年の米づくり
今年の稲苗です。なんとかしっかりした苗ができました。

残った苗の行き先はないかと呼びかけたところ、一箱分だけ柏駅前通りにある「柏市民活動センター」(柏市柏1-5-18、04-7163-1143)を通じて、バケツ稲用の苗として配布してもらうことになりました。

市民の方に配布するだけでなく、センターでも大小のバケツ稲を栽培しています。時折、駅前通りにミニ田んぼが出現するかもしれません。

ご自分の家の庭やベランダ、事業所等でバケツ稲を育てたいと思われた方は、ぜひセンターへ声をかけてください。

麦穂波つくりし南風の苗を撫づ

2007年05月22日 | 今年の米づくり
田んぼの田植えもほぼ終了し、朝夕、水の管理に人が立ち寄るだけになっています。手賀沼干拓地の水田転作の麦の穂も日に日に色づいてきています。

千葉県産の麦は品質的にパン用には向いていないといわれ、お荷物のように扱われているようなことも聞いたことがあります。しかし、一方で、米・麦・大豆の二年三作による有機栽培で環境にやさしい農業・環境づくりも提唱され、実現している事業体もあるようです。

つまり、米作の後に麦作をすると、麦が余分な肥料分を吸収し、水田雑草も畑地化によって抑えられます。土がきれいになった後に空気中の窒素を固定化する大豆で米作りの土作りをします。畑地雑草も水田化によって繁茂が抑えられます。同一作物を連作しないことにより、病害虫も大発生しない。なにより穀物生産の大敵の雑草を抑えられるのが有機栽培にも適している、という筋書きです。

後はそれをどう消費するか。消費側の知恵が問われます。あるいは消費に合わせた品種の選択もあるかもしれません。

バイオマスエネルギーへの注目で、輸出国からの穀物が安定的に供給されるか不安という報道もあります。

水田面積もある。消費者もたくさんいる。千葉県という単位でも、柏市という単位でも、食料の地域内自給を目指し、ぜひ検討したい栽培体系です。


空の青確かめ風の薫りくる

2007年05月21日 | 夏の梨畑
一日遅れの幸水ナシの定点観測。横径で30mm弱にまで成長してきましたが、対象果の不整形が目立ってきました。もう少しいびつになると観測対象果でなければ摘んでしまうのでしょうが、収穫するまでお付き合いしましょう。

表面は先日15日の降雹による細かな傷が残っています。

不二の国知る小満の風渡る

2007年05月20日 | ネイチャースケッチ
手賀沼の北側、我孫子市から大きな富士山がみえました。曽祖父も、またその曽祖父もこんな光景の中で農作業をしていたのだろうと、ついセンチメンタルになります。

北総台地がおいしいナシの産地なのは富士山からの火山灰のおかげだといわれます。こういう光景をみると、この「くに」も不二の「くに」だったと思い出させてくれます。

今日もまた打ち上げごとく神の鳴る

2007年05月19日 | 今年の納得米づくり
今日は納得米づくりメンバーによる田植え作業日。今年はどうも天候に祟られるタイミングで日程がとってあるらしく、一昨日の代掻き同様、一時は土砂降りの中での作業となりました。

それでも田植え機操作5年目となれば、農家と見まごうばかりの腕を見せてくれるメンバーもでてきて頼もしいばかりです。もちろんそれぞれの個性の現れたライン取りの作品ができて、7月に稲で覆われて状線がわからなくなるまで互いを褒めちぎる楽しみが続きます。

           

今年は欠株の捕植はそこそこに抑草用のヌカと大豆を散布しようしたのですが、大豆を撒いたところで、またまた神のお成り(お鳴り)。田植えシーズンの打ち上げ花火のようでした。

神鳴に振り回されて日が暮れて

2007年05月17日 | 今年の米づくり
さあ田植えだと朝から準備をしていたのですが、いざ始めようとすると雨が…。田植えは雨中でもできますが、ちょっと雨が強くて田んぼの水面が波立つほど。

雨が止むのを待って田んぼで準備していると、今度は雷鳴とともに土砂降りというか、滝のような雨が…。瞬く間に田んぼの水位も上昇。雷がいってしまうと青空に。でも強い雨に打たれた水面も濁って、これでは田植えもできません。

排水の進むのを待って田植えを始めたのは午後4時。それでも2時間ほどで30a以上は移植できました。機械はありがたいものです。

田水張り囃し生やした草を掻く

2007年05月16日 | 今年の納得米づくり
先月23日に一回目の代を掻いた我が家分の無除草剤田んぼ。5月になって暖かな日が続いたせいか、びっしりとコナギが発芽しています。ここまで発芽したのは初めて。それだけ種子の量があるってこと?田植え後のことを考えると、ちょっと怖くなります。

なんて、のんきなことを言っている場合ではありません。今日、二回目の代を掻き、明後日、田植えの予定です。

むむむ…。武者震いというか、覚悟を決めなければならない擬音です。周辺状況を鑑み、場合によっては速やかに撤退、つまり除草剤散布の可能性も想定しなければなりません。