のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

ボンベイがおかきになって帰ってきた

2012年01月29日 | アグリママ
「カレーのボンベイ」というと
柏を生活圏にしていたある年齢層にとっては懐かしいお店
一時閉店して場所を移して再開したという話もあるのですが
今度はカレー味のおかきになって帰ってきました

市内の店頭でみつけて思わず衝動買いをしてしまいました

きちんとボンベイ関係者の諒解を得たうえでの商品化のようですが
この商品の企画・製造者は市内の業者でないのが残念

農商工連携の産業振興が叫ばれている昨今ですから
こういう手もあったかと教えられました
二匹目のドジョウは何かと思いついたのは柏というとW餃子か
W餃子クッキーというのはいかが

真の文明は人を殺さざるべし

2012年01月28日 | 農のあれこれ
市主催で「農業における放射線対策研修会」が行われました
講師はN大学土壌環境学の先生
有機農業学会の活動もしていて
福島県内の有機農家といっしょに放射性物質汚染対策に関わっているそうです

農業者は被害者であること
現状を把握しきちんと情報発信すること
これまでの土づくりを継続していくことで汚染は克服できること
主旨はこういうことだったと思います

この問題に対するわが家の姿勢と同じ方向性で大丈夫
といわれたようで心強く感じました

福島県内の有機農業団体が積極的に情報発信したことで
減収を最低限に抑えられたと紹介したことに対して
参加者からかえって風評を助長するのではと出された意見も現実
誰に向けて発信するのかという立場の違いかもしれません

市と市内の農業者団体はこれから一年余りの期間をかけて
市内農産物の連続キャンペーンイベントを展開する予定です
まずは来週2月5日のお昼前後に柏駅周辺で農産物の直売等が行われます


タイトルは講師が紹介してくれた田中正造翁の言葉
“真の文明は山を荒さず川を荒さず村を破らず人を殺さざるべし”から

たれかれも流れに乗らんライスパウダー

2012年01月26日 | アグリママ
ついでがあったので木更津の米粉の製粉業者さんまで
わが家の米の製粉をお願いしてきました

食糧自給率を上げんがため米粉の普及が叫ばれていますが
米粉用の多目的米?なのか米粉価格?なのかが暴落したとか
決していい話ばかりではないようです

それでもわが家も米農家の一員
微細ながら米粉ビジネスに米粉のスイーツで挑戦です
それも自家産の米でつくれば商品に物語性が付随するというもの

木更津の業者さんの母体は米作請負事業者のようです
最新式の製粉機を導入して米粉パンまで製造販売しています
昨年春から始めてようやく軌道にのってきたところとか
身近といっても2時間かかりますが
少量でも製粉にしてもらえるこういうところが
補助金がなくとも事業継続できる世の中であってほしいものです
そうすればわが家の小さな菓子製造屋も芽が出せるというものです

偶さかの雪桜なら許されり

2012年01月24日 | ネイチャースケッチ
東京では何年ぶりかの積雪だそうで
あちこちで追突事故やら渋滞やらの大騒ぎ
雪国の人たちには恥ずかしくて話せない話ばかりです

木々の枝についた氷雪に朝日があたって薄いピンクに輝いて
まるで桜が咲いたみたいとこれまた大はしゃぎ

今年はまだ寒さが続くようで春も寒くなるとか
春が早いものも困りものですが…

          

          

          

          

光さえ琥珀に変える日輪草

2012年01月22日 | 農のあれこれ
「向日葵に天よりも地の夕焼くる/誓子」

サンフラワー、ソレイユ、日回り、…
ヒマワリは一花でもあたり一帯を染めてしまうほどの
力強さを持ち合わせているようです

そしてこの写真もヒマワリ油と言いたいところですが
実は菜種油です
取手市で栽培された菜種から低温圧搾プレス機で絞り出した食用油です
竜ヶ崎市に本部のあるNPO法人バイオライフがつくっています

バイオライフは遊休農地で油糧作物を栽培し
植物油の製造 利用推進を目的としたNPOで
取手市との業務委託で約10ha(09年実績)で菜種 ヒマワリを栽培
菜種油4㌧ ヒマワリ油1.5㌧(10年実績)精製したそうです

バイオライフ資料によれば
低温圧搾して作られた菜種油やヒマワリ油は
①本来の風味や酵素成分を損なわず
②健康に良いミネラルやビタミン成分が豊富に含まれており
③トランス脂肪酸は“ゼロ”で
高級オリーブオイルに匹敵する生搾り油とか

しかも菜種はキラリボシという品種
ヒマワリはオレイン酸を多く含む注目の品種を採用しているといいます

酸化した油脂を摂取することにより体内で活性酸素が作られ
その結果 体内細胞が傷つけられるという健康被害の実態が
明らかになっている今だからこそ
食用油についても気を使いたいものです


昨年夏 道の駅しょうなんの隣地20aほどの土地でヒマワリが栽培され
そこから採れた油が直売所で売られているということを聞き
様子を伺おうと搾油所を見学させてもらいました

搾油請け負いもしているといいますので
今年はヒマワリ油づくりにも挑戦してみますか

大寒の炎も寒しみぞれ落つ

2012年01月20日 | わが家の時時
大寒を前に 東京で初雪というのに
悲しいニュースが飛び込んできました
薪ストーブの灰から放射性物質が検出されたというのです

あの日以前に山から切り出していたものの屋外に積んであった薪を
燃やした灰から検出されたといいますから
わが家のように木小屋に入れてある薪は
そういうことはないだろうと思っています

でも対象地域内の薪ストーブの灰は自治体が集めて
放射性物質を検査して自治体または国が処分する方針とか
千葉県もその対象にされていますので
お手数をおかけすることになります

食料もエネルギーもできる限り自給し
地域のなかでもおごらずその時々の役目を果たし
それでも授けられた能力を発揮する努力を重ね
末永く生き継いでいこうという希望が
また一つケチがついてしまったような気持ちです

地の気の温み醸し出す造山帯

2012年01月18日 | 冬の梨畑
「乾燥注意報」発令の連続記録が続いているそうで
畑の表土は冷たく乾いています
ひと月以上前に播種したライムギもまだ芽を出すこともできません

そんな中唯一動きがあるのがモグラが掻きだした土の山
餌のミミズを求めてモグラが移動するルート上に
次々に盛り上がる山々の姿は
プレートテクトニクス論の海底火山のようです

寒の気と凍る土くれに揉まれり

2012年01月16日 | アグリママ
連日 「今季の最低気温」と報じられているような寒さですが
乾燥注意報が出されていて
霜柱も限られたところでしかみられません
ナシの剪定作業をしていて
霜解けで足がとられることがないのがありがたい

使い捨てカイロの出番もまだありません
それほど寒くないのか体が鈍感になったのか
きっと風が吹いていないからでしょうねえ

この寒さの中
揉まれ転がっているのはこんな人間ばかりでなく
パウダーライス?ライスパウダー?も

米の消費拡大の切り札として注目されているのが米粉
大手企業も米粉ビジネスに参入している中
わが家も微力ながら流行についていこうというわけで
微細粒粉でお菓子作り

米粉の原料自体はタダという米農家の利点だけで
どこまで食らいつけるか
微細スケールで挑戦です

ほしいいも あっ柏さんま しょうなんです

2012年01月08日 | アグリママ
乾燥注意報が連日続いています
今年は干しいもも上出来のようです

タイトルの解説です

欲しいの あかしわさんま そうなんです

とも読めますが

干し芋 あっ柏産だ(いえ)沼南産です

とも読めます

こんな冗談が冗談でない事態も起きているようで
柏ナンバーの車では野菜の行商にもいけないという声も聞きました

と 実は今日はそんな話ではありません
「あっ柏さんま」です
広告チラシにこれを見つけました

携帯販売店の支店名です
ほかにも「土浦あやや店」とか「結城があればなんでもできる店」とか
「守谷がっていこうぜ店」とか…

四街道駅前店は思い浮かばなかったのかそのままの名称でした
「四街道雲助店」ではどうでしょう

発想した人はやわらかい頭脳の持ち主です

飛ぶ鳥の声も少なし寒の入り

2012年01月05日 | ネイチャースケッチ
今年の寒の入りは明日6日のようですが
年末からすっかり寒中模様の日本列島です

テレビをみていましたら
いま地球はプチ氷河期に入りつつあるとか
諸説あるのでしょうが その人はそう話していました
だから温暖化はむしろ歓迎すべきでないかということでした

温暖化への警告は原子力マネーの陰謀という説ですが
こう寒さが続くとそうなのかもと思えてきます

写真はわが家から富士山を望んだ光景
今夕はよく見えました

去年今年儲けなくとも潰れまい

2012年01月01日 | 農のあれこれ
謹んで新年のご挨拶を申し上げます

そしてつい「今年は去年より良くしたいものです」と挨拶してしまうのですが
農業にとっては「去年のように今年があり 今年のように来年がある」
ことが大事だと農民・作家の山下そう一さんが説いています
(全国農業新聞 2012.1.1)

「綿を栽培する者より機を織る者が、織る者より布を商う者が豊かである」
「農は工に如かず、工は商に如かず」

前者は5千年前もの古代エジプトで言われていたことで
後者は2千年前に書かれた中国の「史記」にある言葉だそうです
要するに昔から農業は儲からないというわけです

「儲かる農業」ということが盛んに言われていること自体
農業がいかに儲からないかを裏打ちしている
農産物と引き換えで得ているのは「対価」であって「儲け」ではない
といいます

農業では「安定」ということを経済社会では「停滞」というが
違う原理原則に振り回され餌食にされてはたまらない

山下さんは
成長よりも循環 拡大よりも持続 競争よりも共生
勝たないまでも負けない 儲からないまでも潰れない
これが日本の農業の論理であると主張しています

国全体の人口も減り
やはり国全体でやっかいな“無主物”との折り合いも探さねばならない
そんな新しい時代には大事な指針かもしれません


写真は山崎弁栄作の「火伏乃龍」図
今年こそ災いがありませんように