のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

悪いこと重なりゃ救いも見いだせる

2009年10月31日 | わが家の時時
土曜日の夕方の忙しい時に
JAFをお騒がせし、警察のお世話になったのは私です。
ご迷惑かけました。

こういう体験は初めてです。
乗っていた車が国道の真ん中で動かなくなってしまいました。

いつものように段取りが悪く、
明日からの作業に必要な資材が足りません。
土浦の先にある資材屋さんにあるというので
あわてて出かけていったのに
店側のミスで半分も用が足りません。

悶々として帰宅の道を運転していたら
突然、クラッチが効かなくなってしまいました。
乗り出してからクラッチの様子がおかしいことに気づいていました。
帰ったらすぐに修理工場でみてもらおうと思っていました。

ハザードランプをつけ、JAFへ連絡。
「ただいま別件で救援中につき、すぐに向かえません。
追突される危険がありますので、
車から降りて安全なところでお待ちください。
110番通報して交通誘導を依頼してください」
指示は的確でした。

110番通報。これもはじめての経験です。
お巡りさんがやってきて、
「車を動かせるなら、安全な場所に移動しましょう」
私は運転席に座り、一人のお巡りさんが車の後ろを押して、
どうにか安全場所に。
お巡りさん「ああ疲れた」…ごもっとも。
「免許証と車検証見せて」…はいはい。
「整備点検は運転手の責任だからね」…恐縮です。

JAFのサービスはキャンセルして、いつもの修理工場に救援依頼。
そこのお兄ちゃんの見立てでは
ギヤの中のベアリングの油が切れた模様。
「こんなところ、こうならなきゃ点検するようなところじゃない」とのこと。

時間と金をかけてわざわざ出かけたのに用が足りないうえに、
帰りの道で車が立ち往生。しかも国道の真ん中で。

でも、よくよく考えれば、
立ち往生したところがバイパスの分岐交差点近くで、
道幅に余裕があっって大きな交通渋滞を引き起こさなかったのは幸い。
これが一車線の場所だったり、高速道路上だったらそれこそ大変。
一つ間違えば大きな事故に結びついていたかもしれません。

また、たまたま道にゆるい傾斜があったので、
お巡りさんが押してくれて車を動かせたのも幸い。
国道上でパトカーが後ろについて赤色灯がしばらくまわっていたら
それだけで見世物渋滞が起きていたかもしれません。

不幸中の幸いというか、
悪いことが続くと少しのことでも幸いに思えるのは
心の平静を保つための自己防衛本能のひとつかもしれません。

我妻の耳と鼻にはかなわない

2009年10月28日 | 農のあれこれ
7月に播いたマメ科の緑肥クロタラリア。商品名ネマクリーン
10月初めから咲き始めてひと月近くなりましたが、
まだ咲いています。

いつ土に帰したらよいのか、はじめてのことでわかりませんが、
一部では豆をつけ始めています。そろそろかと。

ひとつひとつの花をみると、
大きな耳の犬のような端正な形をしています。

霜知らず嵐も知らず緑なり

2009年10月27日 | 晩秋の梨畑
二十四節気の「霜降」といいながら
10月も下旬というのに台風がやってきました。
幸いなことに
ここのところの台風は房総沖の太平洋上を北上するルートを進み、
大した被害もなく過ぎて行っています。

収穫の終えた(まだ新雪梨が残っています)梨畑では
防災網の補修をしながら取りまとめ作業中。
棚の上から畑をみると、まだまだ緑の葉の多いこと。

写真は落葉の遅い豊水梨の多い畑なのでなおさらですが、
まだ落ちそうな雰囲気がありません。
落葉末期に来春に向けた殺菌剤を散布する予定なんですが、
この調子だといつになるのやら。

似て非なる形になりし志

2009年10月25日 | 農のあれこれ
晩秋の雨天。
物思いにふけるか、体をいたわるか。
まさか新しい恋を探しに行くわけにもいきまいし。
ならば、千葉で行われている農機具展示会へ。

毎年この時期、収穫期を終えてもなお寒い農家の懐を狙いに
JAが各メーカーを集めて農業機械大展示会を催します。
今年はそろそろ買い替え時を迎える田植え機を中心に見て回りました。

田植え機は現在、大手4社が製品化しています。
きれいに植え付けられたり、
苗を植え付けながら施肥や除草剤散布ができるのは当たり前。
数年前からは植え付け部の前に小さな均平装置(ロータ)も
とりついているモデルが全社から用意されています。

ロータは何のために開発されたか。
通常の苗を移植する田植え作業では
鏡のように代掻きされた田んぼの中を田植え機が植え付けていくのですが、
走行方向を旋回する部分(枕地といいます)では車輪の跡が残り、
これまでは整地作業は補助者がとんぼなどを使って
手作業でならし作業をしていました。
それを省力化し、植え付け精度も向上させようというものです。

つまり、小さな爪で田んぼ表面を掻き均すというもの。
ということは、浅く代掻きを再度行うようなものです。
代掻きして、2,3日後に田植えをするのですが、
場合によってはそれ以上の間隔が開くことがあります。
するとせっかく代掻きで抑えた雑草が再度、芽を出してくることも…

稲が雑草に負けないよう雑草の発芽はできるだけ遅くしたいもの。
除草剤を使わない場合はもちろん、
除草剤を使う場合にも、農薬散布をできるだけ遅くさせ、
後からでてくる雑草にも効果を持たせたいもの。
もしロータが抑草効果を得られたら減農薬栽培も進むかもしれません。

そこで今年の展示会では
「お宅の田植え機はこういう使い方を想定しているか」と
"抑草ロータ"の仮説を持って聞いて回りました。

最大手のK社。車でいえばT社。
どんな機械でもそつなく作って、それが消費者の心をつかんでいます。
ただロータに関しては、あくまで枕地ならし。
そのため、植え付け装置と連動しているとのこと。

シェア第2位のY社。車でいえばN社か。
Y社もK社同様、
枕地以外の植え付けで使用しているお客さんもいるが、
メーカーとしては通常の植え付け時での使用は想定していないとのこと。

M社。
実はロータを初めて取り付けたのがM社。
ですが、抑草効果については積極的な話は聞かれませんでした。
液肥(ペースト肥料)を田植え機に初めて取り付けたのもたしかM社。
新しい機能を開発する力はあるものの
それを商品として売るのは苦手のようです。車でいってもM社か。

そして弱小企業ながら稲作部門では定評あるI社。
他の3社とはロータの形状が違います。
ロータの配置に前後差をつけて
植付部を支えるフロートの大きさを確保したとのこと。
ロータの回転は走行部と連動させて
枕地以外での表面の均平化に活用できるとのこと。
抑草効果にも、後から植える苗に影響が出る可能性があるという
マイナス点を指摘しながらも否定的な反応ではありませんでした。

ロータについている爪の形状も4社4様。
ロータに込める志が形に表れているようで…
もちろん、
今回のヒアリングの結果は相手の器量による差もあるでしょう。
Y社はまだ新人のようでしたし、
I社はベテラン営業マン風でしたから。

田植え機についてはロータのほかに、
疎植ができるかについても聞いてきました。

疎植は株間間隔を空けることで育苗費用や労力を軽減させ、
倒伏や病気に強いイネをつくるといわれています。
わが家の稲作の目指す姿です。

以前は坪当たりの苗の本数が50本(株間22cm)ぐらいまででしたが、
最近はどのメーカーも40本(株間27,8cm)までは選べます。
かつての手植え時の株間は30cm、坪当たり37本。
I社は37株を標準装備。
T社はそつなくオプション設定。
M社、Y社は「ごめんなさい」。

しかも、I社、T社は旋回時の作業が完全自動になる装置を搭載。
つまり、植付走行してきて畦に届いた時にハンドルを切ると植付部が上昇し、
ハンドルをもどすと植付部が下がり、植え付け始める。
しかも、旋回する前に植え付けを止めた位置を記憶していて
その地点から植え付け始めます。
植え揃えも自動的にできるというのです。

I社はさらに、旋回時に一度バックしても
同じ機能が働くといいます。
37株の疎植にすれば30cm角の移植ができ、
除草剤を使わない場合に除草機を縦横に走らせることができます。
I社はこの機能を第一のセールスポイントして
実演デモを見せてくれました。

Y社の若い営業マンには
ロータを使いながら37株疎植ができれば
こだわりの稲作もできるんだからと講義までしてしまいました。

30cm角の疎植は、これまでも特殊なポット苗仕様でできましたが、
I社の田植え機なら普通のマット苗でもできるようです。
今、わが家で買い換えるならI社でしょうか。
I社は車でいえばS社か?
普段T社の車を乗ってはいるものの心はSバリストですから。

だんごなら「農家のだんご」にたどりつく

2009年10月21日 | アグリママ
だんご屋修行の第二報です。

食品加工だんご部門の新規事業展開を図るための商品開発。
市場に流通している規格からわが家のだんごの商品化の検討です。

まずは“敵”を知らなくてはならないといいますか、
近在のだんご屋さんからだんごを買いまわってきました。
(上の写真)

価格はもちろん、重量、パッケージ、食味を比較。
今回入手しただんごの材料は皆、上新粉のようでした。
だんごそのものの風味といい、コシといい、
わが家のだんごは負けていません。
やはりご飯粒から直接作るだんごはそれだけで商品性があるようです。

これまでも“つきぬき”という方法でご飯粒から作っていたのですが、
品質の安定性や舌触りのきめ細かさが違います。
機材の導入は正解だったようです。

手作りのあんこも市販のだんごのあんこに負けていません。

まだ成形に不安が残るのですが、先手必勝とばかりに
本日より道の駅しょうなん直売所にて
「米農家のだんご」ブランドでわが家のだんご販売を始めました。
市場での反応を見ながら商品としての熟成を図っていくことにします。

コメ農家です。素材では普通のだんご屋さんに負けません。
その素材の優位性を活かすための戦略として、
だんご素材そのものが直接評価に結び付きやすい商品、たとえば
醤油たれをつけ、鰹節か刻みのりをまぶした焼きだんごあたりの商品化が
今後の課題でしょう。

星流る朝焼け夕焼け雲流る

2009年10月20日 | ネイチャースケッチ
             
             
             

一番上の写真、絵に描いたような今日の朝焼けでした。
続いて、今日の夕焼け。
引き連れたすじ雲?に映る赤みがだんだんと落ちていきました。

昨日今日の話題の天文ショーはオリオン座流星群
今夜は薄雲がかかって、見えにくいかもしれません。

晩梨の熟期早まるやるせなさ

2009年10月19日 | 梨の品種
『晩三吉 おくさんきち』というナシです。
(タイトルも「おくなしの…」と読んでください)

古くからあるナシで、明治初期あるいは江戸末期に
新潟県において発見されたという文献もあるようです。
11月ごろから出回り、翌年の春ごろまで貯蔵できるので、
「貯蔵梨」としてもしられています。

形状ははあまり整っていませんが、大きくなるナシです。
写真のナシは1.7kgありました。
サクサクとした歯触りで、甘みも酸味もほどよくあるといわれます。

熟期はもう少し遅いかなと思っているのですが、
もうできているようです。
同じ晩梨の「新雪」もそうですが、
かつては収穫直後は渋みが残っていて
追熟させて年越し後に食べるようなナシでしたが、
ここ数年は収穫直後でも美味しくなってきたような気がします。

それだけ積算温度が高くなっているということでしょうか。
つまり温暖化が進んでいるということ?
となると、もっと晩梨の需要は増えるのかもしれません。
古い品種でも100年以上、現代まで残っているということは
その特性を支持するお客様がいらっしゃるということですから。

ただ、晩梨というのは
できるだけ遅くまで保存できるようにしたいナシですので、
このまま温暖化を喜んでいいのかどうか…

出る時と所の記憶なかりせば

2009年10月17日 | ネイチャースケッチ
             

先日の雷雨による湿気と気温の具合がよろしいのか、
ナシ畑のあちらこちらからキノコの傘が開いてきました。

去年とキノコの種類も出る場所も違うような同じような、
つまりはそれほど気にとめていないわけで、
でもやっぱり目にとまって気になる存在に違いないのですが、
今年もまた毒キノコ事件が伝えられているのが
これ以上のキノコとの関係が深まらない原因かもしれません。

じじばばは草団子屋になりにけり

2009年10月16日 | アグリママ
わが家の後継者君も就農2年目。
このままよき伴侶とともに
家業を継いでいってくれることを期待しています。
その時、隠居したわれわれはどうするのか。
そろそろ考えなければいけない年齢です。

幸い70代後半の祖父母は健在で、
わが家の主な収入源であるナシやコメとは関係のない
切り花やミョウガ、キウイフルーツなどの
直売所への出荷準備で日夜、動き回っています。
そのあとを引き継ぐことも一つの選択ですが、
元気に動き回っているうちに仕事を取り上げるわけにもいきません。

年寄りでも稼げる仕事はなにかと思っていた時に、
コメ農家の老夫婦が毎日団子をつくって意気盛んという話を聞き、
もともと草団子を直売所出荷しているわが家です。
これだね、ということになりました。

技術の蓄積と販路を確保しておけば
体力が衰えてもやれる仕事です。
しかもコメの需要が落ちている中で
加工品へのニーズは高まっていく傾向にあります。
コメ農家で菓子製造許可という資源と
草団子作りの経験も生かせます。

善は急げとばかりに、
このたび、団子製造に関わる機材に車一台分の投資をしました。
楽して稼げるようにするためにはまだ投資がたりませんが、
まずは第一弾です。
この投資で稼いだ資金でさらに第二弾の投資をして
じじばば団子製造の体制を整えるという10か年計画の始まりです。

今日はその試運転。
メーカー営業マンの立ち合いで、緊張の団子作りの一日でした。
初めてでしたので成型がうまくいきませんでしたが、
要は慣れです。
これからしばらくは試作団子を食べる日が続きそうです。

十月の稲穂の太き硬きこと

2009年10月15日 | 農のあれこれ
わが家の父が
今夜11時からのTV番組「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)に登場。
政府予算の概算要求締切日にあわせて
農水省の目玉予算である“個別所得補償”について
現場はどういう意見をもっているかがテーマ。

依頼電話のあったのは昨夜10時過ぎ。
直売所「かしわで」社長のS氏から強引に引っ張り出されて
カメラの前に。

まだ具体的な姿が見えないが、
減反時のように生産者のやる気をなくすような
ばらまき補償ならかえって困る。
じっくりと制度を検討して有効にお金を使ってほしい。
そんなことを話しました。

ただ、よくあることですが、
番組の流れに合わせて内容は編集されているわけですから
その辺のところをお含みおきいただければ幸いです。

内容より撮影時の背景にあった10月中旬の稲穂の方が
気になった方がいらっしゃるのではないでしょうか。

撮影は今日です。
コシヒカリならひと月も前に収穫されています。
商社との契約栽培で、牛丼用のコメだそうです。

丼にご飯をよそり牛丼の具をかけた時、
汁がどんぶりの底に溜らないようにご飯が汁を
吸い込んでくれる米といいます。

大きな長い穂で、10a当たり12,3俵。うまくいけば15俵以上にも。
茎が太く硬く、台風でも倒伏せず、収穫適期も長期間。
ただし、種子代が高いうえ、
茎葉が硬く稲刈り作業時のコンバインの負担も大きいとか。
お米の価格はコシヒカリよりも安いものの
収量の多さで収入をカバーするといいます。
大規模稲作経営のなかで取り入れる品種には良さそうです。

秋仕事片付け収め傘仕舞う

2009年10月13日 | 今年の梨づくり
まだ「新興」に「王秋」に「新雪」が残っていますが、
収穫・出荷が一日仕事になるほどの量ではなくなっていますので、
収穫の終えた畑から多目的防災網の補修、格納を始めています。

先日の台風18号の影響は最低限のものとはいえ、
そろそろ交換かなと思っていたところは千切られ、
まだまだと思っていたところでも風が強いようなところでは
補修が必要な穴が見られます。

棚の上での針仕事ですから気を使います。
針といっても9mm角の網を縫うものですから
10cmほどの大きさですが、
棚のうえから草の中に落としたら見つけるのがたいへんです。
これまで何本亡くしたか。

春から秋までナシの実を風や雹から守ってきた畑の傘を仕舞っていたら
キノコの傘が開いていました。

まちにfannyとinterestを送り出せ

2009年10月12日 | わが家の時時
上の写真、一番右側の絵だけをご覧ください。

釜がひっくり返っています。
次は「はんにゃ」の面です。
三番目はおなかの絵。
蓑、田んぼの絵となります。

この絵の並びだけをみると、なんだこりゃですが、
その隣の文字をみればなんとなく類推できます。

つまり「かま」がひっくりかえっているから「まか」、
「はんにゃ」はそのまま「はんにゃ」、
「はら」「み」「た」…となり、
般若心経の一節となります。

これは『絵心経』と呼ばれるもので、
およそ200年前、岩手県二戸郡に住んでいたゼンパチさんという方が
文字の読めない人にも般若心経を教えようと考え出したものといいます。
先日の絵地図師・高橋美江さんの講演会で教えてもらいました。

次の写真


これは講演会後のワークショップで
土浦の街歩きしていた際に見せてもらったある雑貨屋さんの価格表示。
「 除菌ジョイ  カマ○ 」とあります。
「除菌ジョイ」は商品名ですから、これはいいです。
問題は「 カマ○ 」です。
お店の方にどういう意味かと聞いても「企業秘密」だそうです。

「これください」といえば
「はい、いくらいくらです」と答えるのでしょう。
まさか相手の顔を見て値段をかえるのではないでしょうが、
競合店に値段を知れないようにするための暗号化のようです。
かつては商習慣としてよくみられたといいます。

他にも高橋さんの講演では
店の看板などに“なぞなぞ”のような絵や文字が使われていることが
紹介されました。
頭を柔軟にしてくださいというメッセージですが、
まちを見る場合だけでなく、まちに何かを発信する際にも
もっとfannyとinterestが必要なんでしょうねえ。

いつもみんながわかるように平明にではなく、
わかる人だけにわかればいいというくらいの気概があったほうが
まちはもっと面白くなるのかもしれません。

まち歩き おもしろ・をかし けに探せ

2009年10月10日 | わが家の時時
知人に誘われ、絵地図師・散歩屋の高橋美江さんの
講演会・ワークショップに参加してきました。
(主催;NPOまちづくり活性化土浦、土浦商工会議所)

講演会では、はじめに「だまし絵」を見ながら、
まちもいく通りにも見方ができるものと気付かされます。

そして、よく「観光」といわれるけれど、
光のあたる部分しか観ないのが「観光」。
まちにも「ハレ」と「ケ」があって、
実は「ケ」という日常的な部分にまちの本質がある。
ものの形と現象から意味を探りながら、
まちの「funny」と「interest」の両方を見ることが大事。

まちの面白さが見つかったら、次はそれをどう伝えるか。
正確なものが伝わるとは限らない。
情報はメリハリ。情報は一か所に。ワンアクションだから伝わる。
受け手の立場を考え、何をどう伝えるか。

こんな講演内容だったと思います。

ワークショップも終わり、反省会の場で、
「ハレ」と「ケ」というけれど、「ケ」ってどういう漢字になるの?
という話題になりました。
「気」?、物の怪(け)の「怪」?

ネット上で調べてみると
「日常的生活の力の根源である「ケ」が枯渇している状態が
「褻枯れる(け・かれる)」で、
これが「けがれる、けがれ(汚)」の語源」とあります。
けがれると「よどんだ」「不快な」状態になるので、
「はれ」のイベント(祭り、儀式など)によって「けがれ」をはらう
(「け」を取り戻す)といいます。

「け」とは日常的・世俗的なパワーのことであり、
「よどんだ」「不快な」とはむしろ逆の概念だとすると、
まさに、まちの面白さは「け」にあるのでしょうねえ。

上の写真は講師の高橋さんの仕事で、
長野県小布施郊外の農村部を絵地図化したもの。
図の中央、上方に赤い車が描かれています。
果樹園で薬剤を散布するステレオスプレーヤー(SS)です。
「いなかのポルシェ」だそうです。

小布施町が発行。「まち歩き」ならぬ「カントリーウォーク」用。
表表紙と裏表紙を持って対角線上に引き伸ばすと一枚の地図が現れます。
元にもどすと、ワンアクションで元通り、一瞬で折りたためます。
「ミウラ折り」という仕組み。

まあ、ミウラ折りまではしなくと、
まずは、我が家へのルートマップを絵地図にでもしてみますか。

大風の過ぎて実の咲くあけびなり

2009年10月09日 | ネイチャースケッチ
             

猛烈な強さといわれた台風18号は
土浦や沿海部に局所的に被害をもたらしたようですが、
当地では大した被害もなく過ぎ去ってくれました。

実は落ちなかったかと心配されるかたがいらっしゃるのですが、
この時期になると大方の実は収穫済みで、
生産者としては畑全体を覆っている防災網が切れないかの方が
より大きな心配でした。
というのは、実が落ちてしまうのはその年一年だけの被害ですが、
防災網ですと、10年が耐用年数とすると10年分の被害になります。

防災網も大部分は無事ですし、
これから収穫する「王秋」も大丈夫です。

自然に生えてきたアケビの弦を大事に伸ばしてやったら、
去年は花を咲かせ、今年ははじめて実をつけました。
白い中心部を口にすると、
幼い日のほんのり甘い食感が甦りました。

日ハムだK子誠だ週刊マック

2009年10月07日 | 柏レイソル
ホームランだ、サヨナラ犠打だ、4シーズンで3回目のリーグ制覇だーっ。

当然、レイソルの話でなく、北海道日本ハムファイターズのこと。
優勝決定試合、3打点で貢献したのが我孫子出身のK子誠選手。
先日、縁あってわが家のナシを送るよう依頼をいただきました。

「ぜったいわが家のナシを食べたから活躍できた」
と、やっぱり考えたいわけです。
日ハムの二軍の本拠地は鎌ヶ谷。ナシの産地です。
千葉のナシを食べてリフレッシュできたかもというのは
あながち冗談でもないかもしれません。

さて、そのK子選手が出演しているラジオ番組が
『北海道日本ハムファイターズK子誠の週刊マック』。
これを放送しているのが三角山放送局、北海道のコミュニティFM放送局です。
本題はこちらです。

コミュニティFMというと、9月までNHKの朝ドラでやっていた
架空の川越のコミュニティFMぐらいの知識しかなかったのですが、
三角山放送局を探っていくと「へーっ」と感心することしきり。
次に「柏にもあるのだろうか」「ないなら、ないのはなぜ」と。

三角山放送局は、平成10年に、全国で89番目、北海道で11番目、
札幌市内で3番目に開局したとか。
札幌市でもその中の西区を地盤とした地域限定の放送局のようです。
そのうえに三角山放送局の特筆は、
障害を持つ人、性的マイノリティ、高齢者、外国人といった、
社会的弱者や少数派の意見を決して排除しない放送局、
というテーマで放送しているといいます。
キャッチフレーズは「いっしょに、ねっ」です。

たしかにタイムテーブルには
朗読グループによるエッセイタイムですとか、
「飛び出せ車いす」なんてプログラムが並んでいます。
平成16年には、「北海道福祉のまちづくりコンクール」の
「ソフト部門最優秀賞」をいただいたといいます。

「報道やラジオ局でありたい、というのが目的ではありません。
私たちは自分たちを「まちづくり団体」ととらえております。」
というフレーズには感極まります。

インターネットラジオを聞いていたら
玄米をその場で精米しますなんて米屋さんのCMが流れてきました。
スポットCMは年間契約で月額3万円から用意されていました。
オープンセットというのがあって、
お店の開店とかリニューアルオープンのPR用に
30日間、20秒スポットを30本と当日の中継まで含んで
5万円という短期間集中のお得なプランまであります。
わが家でも出資できそうなプランです。

Jリーグ コンサドーレ札幌のアウェー試合のある日曜日には
生中継をするというじゃありませんか。
おいおい、レイソルの試合も中継を聞きたいぞ。
J2に落ちたらなおさらだ。柏だってできるんじゃないの。
そんな思いがしてきました。

生涯日ハム宣言のK子誠くん、
いいラジオ局の番組にでているじゃないか。