のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

早期成園大苗育成装置?

2014年12月05日 | 晩秋の梨畑
先日から建築現場の足場パイプと
ビニールハウス用の支柱パイプを使って
梨の大苗を育成するための支柱づくりをしていました



老木園の改植、新品種の導入が
ナシ産地の課題となっていて
各地で幹を隣の幹に接いでいくジョイント栽培法やら
植物工場並の栽培環境を整えた根域制限栽培法などが
提案されています

一応、わが家でもジョイント方式を試みるという方針で
それ用の大苗育成施設を準備しました
これまでも大苗を育成することは行われてきましたが
これまでと違うポイントは次の二点

一つは、苗育成後に移植する際に
根痛みを最小限にするために
布製のポットを使用すること



もう一つは、まだ未整備ですが、散水装置を設けること
育苗中、適度な肥料分と十分な水分が重要ということは
体験的にも知っていました
蛇口にタイマーを着けて自動的に散水する装置も整えます

支柱の高さは約3m
本当は5mもあれば理想ですが
多目的防災網の下で育成しようとするとこれが限度
布製ポットの直径は30cm
市販の育苗培土を用意しました
防寒対策として籾殻で表面を覆ってあります

これがうまくいけば育苗が億劫にならず
どんどん栽培面積も増やせるかも
土地が用意できればですけど

今年また師走の風が葉を散らす

2014年12月03日 | 晩秋の梨畑
去年も11月までは暖かい日が続いていたのに
12月になったとたんに寒波がやって来て
1月いっぱい寒い日が続きました

今年も12月の声を聞いたとたんに冬将軍到来
北日本では平野部でも雪が積もっているようです

ナシの葉も北風に吹き飛ばされ落葉完了
さあ一年の垢を落としてリセットです

暖冬と言われていたけれど
また今年も立春になったら
冬型が崩れ大雪になるのでしょうか
寒くてもいいから良い天気が続いてほしいのが農家です

あれもこれも冬が来る前に

2014年11月16日 | 晩秋の梨畑
今朝、初霜があったようです
一昨日も白くなったかなと見えたのですが
今朝ははっきりしていました

残暑がなくて秋が早まったものですから
冬も早まるかと思えたのですが
さにあらず、暖冬になるという予報も
冬野菜の成長が早く市場の価格がでないと野菜農家が嘆いていました

わが家にとってはナシの落葉が遅くなっているので
なんとなくのんびりと過ごしてきてしまった気がします
でも、雨がたびたび降っていたので
まだ田んぼのあら起こしはできていません
ナシの苗木の植え替えもこれからです
梨園の草を刈って落葉を処理して
元肥を散布してロータリーでかき回してライムギを播種して…

加工の方もおかげさまで受託作業を切れ目なくいただいていて
わが家のナシの加工もまだ残っているし
早生のキウイフルーツもコンテナに入ったままです
あっそうだ
晩生のキウイフルーツをこれから収穫しなくちゃ


三十年半減するころ木は終える

2011年12月26日 | 晩秋の梨畑
まだ晩秋の話題を引きずっています

12月はじめ
ひとつのナシ畑のナシの樹の並木の間に苗木を植えました
写真で株元が白くみえる部分
白く見えるのは保温用に株元の被せたもみ殻です

この畑にこの前 苗木を植えたのは30年ほど前
そろそろあちらこちらの木に傷みが見えてきました
朽ちた幹の部分を外科的処置をしての延命策も
労力を費やした割には効果がいまひとつなのは
技能の差なので致し方ありません

時間がかかりますが
最も確実な対応策は苗木を植えてナシの木を更新すること
またこの苗木たちと30年あまり付き合っていくことになります
もしかしたらその最後を見届けることはないかもしれませんが
後継者に任せることになります

30年といえば あいつの半減期も30年
まだ半分です
あいつとは世代を超えた長い付き合いになりそうです

世の中は核の火のほか想定内

2011年12月25日 | 晩秋の梨畑
年末になって今年を振り返ることが多いのですが
最大の事象は「あの日」のこと

地震も津波も人類は何度も経験しそれを乗り越えてきました
核の火のゴミのような高濃度なものを除けば
放射線だって微量であるなら共存してきました
原始地球には大量の放射線が飛び交い
何らかの作用で放射線量の緩和された環境がつくられ
人類が生まれることができたのでしょう

どのように緩和されたのか
原始生命体 たとえばある種の微生物が
放射線に耐えうる性質を持っていたのではないか
専門家でなくとも想像できます

そんな想像を裏付けるような微生物の実験が行われているようです
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20110527102.htm
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20111209/110252/


その結果が出るまでわが家は待っていられません
いまできることをするまで
ある種の粘土鉱物ゼオライトを畑に散布しました

もともとこのゼオライトは
微量ミネラルや微生物のすみかを供給するための土壌改良剤で
ボカシ肥料の材料としても少しずつ利用していました
今年は少し大量に散布しました
わが家流の折り合いの付け方です

お疲れ様来年もよろしくラブ注入

2011年11月23日 | 晩秋の梨畑
注入しているのは自家製ぼかし肥料です

ホールディガーで穴を掘り
スポット的に元肥を入れ始めて5年以上になりますか
肥料成分量としては基準より少なく
樹勢が気になりますが
ナシの実の評判はさらによくなったような気がします

今年はところどころ籾殻クン炭もスポット注入してみます

朽ちるより薪にならんか杉木立

2011年11月20日 | 晩秋の梨畑
ナシ畑のこのごろは普段できないことをする時期

園周囲で覆い被さってきた木々の枝を切り落としたり
緩んだ棚の補修をしたり

写真のこの大杉も畑よりずっと低いところから伸びていたのですが
夏でも日陰を作ってしまうくらいに大きくなってしまい
幹の途中に腐れが入ってしまっている模様

低い土地の杉は風に当たらずまっすぐに素直にのびて
かつてはこいのぼりの竿なんかもこういうところから探したといいますが
かといって
いまさら建材にするといってもかえって高くつくし
たとえ柱や板に製材しても
中途半端な量の建材では大工さんもいやな顔をするだろうし
いやそういう大工さんもいなくなってしまったようですし
薪に使ってくれるという知人がいたものですから
えいやあと

切り倒した幹の長さを測ったら23mありました
何年前に誰が植えてくれたのかわかりませんが
ありがとうございました

無駄にせず人の役には立たせますよ

前向きに放水始め厄落とせ

2011年11月13日 | 晩秋の梨畑
11月とは思えない暖かな日になりました
高圧洗浄機によるナシの粗皮はぎ作業には最適でした

             

本来はハダニや害虫の越冬を防ぎ駆除したり
樹体の枯れ込みを確認して表皮を新陳代謝させるのが目的の作業ですが
今年は放射性物質除染の意味合いも含まれています

巨大装置が暴走し人の力ではどうしようもできない状況のもとでは
相手がお天道様と同じ
その状況を受け入れできる限りのことをするしかありません
その一つがこの粗皮はぎ作業

「どうしようもできない」といわれながら
ある種の微生物が放射性物質を除去する効果があるのではないかという
情報もあります

かつてはこんな研究も発表されています
土づくりの場面でも微生物の活躍が注目されています
人の体の中でも微生物が重要な役割をしています
原始地球の劣悪な環境の中で生命体を造り出したのは微生物たち
もしかしたら微生物が生き続けるために
たまたま人類という宿るための器を作りだしたのかもしれません

前向きで行きましょう

のら仕事無理を通せば天嗤う

2010年12月21日 | 晩秋の梨畑
ライムギの種子を播き鎮圧ローラーをかけて
ようやくナシ畑の冬支度ができました

収穫終了後のナシ屋は暇なようでそうでもない

畑全体と覆った多目的防災網を棚上でまとめたり
選果機や収穫コンテナなどの機材を納め
落葉までの間にふだんできない棚や網の補修などをおこない
今年は新植畑の棚張りまでやってしまいました
間伐樹を掘り起こし
苗木を植えかたし
もちろん 堆肥や元肥を施し
それから落葉を処理して
そのあと わが家はライムギの播種などという余計なことをしている…

畜ふん堆肥を入れなくなってから
その中に含まれる有機質の代替として畑の中でみずからムギを育てて
有機質を供給しようというわけですが
いくら緑肥作物とはいえ 本来は11月中までが播種時期

12月のこの時期になって播種するというのは
もともとが無理なことでした
それでも何年も試みておりますが
多少発芽率が悪くなるのかもしれませんが
何とか春には体裁が整ってくるというかつじつまがあってくるというか
お天道様に感謝することになります

もっともここ数年は
初霜が遅れたり初霜があってもそのあとは暖かい日が続いたり
今日だって季節外れの大雨です
知る限りではこの時期にこんなことがあったかなあという感じです

ところでライムギの種子の入っている袋をみて
あれ?ってことが…

米国から輸入されたその種子には農薬が赤く塗布されているのですが
殺菌剤だけでなく殺虫剤も塗布されています
以前は殺菌剤だけだったような…
これって使用農薬にカウントされるんでしたっけ

小さくも足元揺らぐ穴の数

2010年12月18日 | 晩秋の梨畑
まだナシ畑の後始末の話題です

落葉処理をする段階でナシの株元もきれいに草を刈ります
そうするとこんな穴があちこちで見られます

7月にも同じ現象を話題にしています

ネズミかモグラか
いずれにせよパイプの受け石の下部が空洞になると当然沈むわけで
それによりパイプが下がり棚も緩んでしまう
緩んだ棚を上げるのもこれまた一仕事
困ったものです

わが家だけの災いか それとも共通の災いか
みなさんどうしてます?

冬の日は暖かくとも早く暮れ

2010年12月14日 | 晩秋の梨畑
12月中旬というのに
11月並みの気温に惑わされたわけでもないのですが
ナシの作業が大幅に遅れています

新棚づくりだけでなく苗の移植も今年は50本以上あって
予想以上に作業が手間取ってしまいました
予定していた段取りの十日遅れです
それで今頃ナシの落葉処理をしています

今日も午前中から作業ができるかと畑に出て行ったのですが
30分もしないうちに再び雨
午後から一日分の作業をしようと
うす暗くなるまでやっていたのですが
そうそううまい話になるわけではありません

田んぼや北海道の方の畑なら
ライトをつけてトラクター作業もできるかもしれませんが
棚下の樹間でしかも暗闇の中での機械作業は危険です

夕方気温が高くなったのか 畑に霧が出てきました

             


長年の垢を落とせば傷もつく

2010年12月03日 | 晩秋の梨畑
中古のモーターによる動噴で機械洗浄などをしてきたのですが
圧力弁が具合悪くなってしまい水圧が弱くなってしまいました
古い製品なので部品交換もできないというので
新規に高圧洗浄機を購入しました

ナシの粗皮はぎもできるノズルもつけてもらいましたので
季節外れの南風の吹く嵐の去ったまだ樹皮が濡れている午前中
さっそく試してみました

            

これは30年を超える老木
苔が棚の上の方まで生えています
これまでに1,2度は手作業で粗皮はぎをしていますので
30年分の垢というわけではありませんが
何もしないと4,5年でこんな状態になってしまいます

            

高圧の水を吹き付けると

            

あっという間に丸裸状態
羊が毛を刈られた後のようでナシも寒そうです
よくみると

            

白い部分は粗皮だけでなく表皮まで削れてしまったところ
強い水圧だから気をつけてと事前に説明を受けていることですので
致し方ありません
こうならないよう使い方を慣れるしかありません

普通の直噴するノズルで一点に集中放射すると
簡単に表皮まで剥けてしまいますが
専用ノズルはそうならないよう粗皮だけ剥けるような工夫がされています

専用ノズルから噴射される水は直線ではなく円錐状に出ています

            

水の当たった跡をみるとこんな感じ

            

水の当たった部分が丸くなっています

ノズルの先の部分の内側にコマ状のものが入っていて
圧力がかかるとくるくると回るそうです
ノズルの先からは水が渦を巻いたような感じで噴射され
その結果
粗皮が剥けるというわけです

本来は農薬を散布するスピードスプレーヤーに水を入れ
そのタンクから水を汲むように洗浄機を設置したのですが
移動するときはそれぞれを動かさなければならず
できればスプレーヤーに乗せられるようにしたいものです

ちわきにくおどることもなし五十路かな

2010年12月02日 | 晩秋の梨畑
この前 忙しくなりそうと書いたのも忘れてこの体たらくです

ナシの葉もすっかり散って
落葉処理から元肥散布をして剪定作業に入れる時期になっています

しかし あたらしく開いたナシ畑の棚づくりが遅々として進まず
ようやく苗木の植え替えができそうな状態になりました
落葉処理はそれからになりそうです

こんな時は深紅に埋もれてカラ元気でも出しましょうか

突然に油切れたる道半ば

2010年11月29日 | 晩秋の梨畑
50歳代半ばになるとあちこち油が切れてくるようで
この夏ごろから急に体が硬直してきたような気がして…
って ナシの木も同様で
まだまだ働けそうだけど利益が出ない
そんな木は切られて畑の外に持ち出されて山と積まれています

いつもなら さあ薪づくりとなるのですが
昨年分も大量に薪にしました
薪を積んでおく場所も見あたりません

ナシの実をつける木としては使命を終えましたが
まだまだもうひとはな咲かせたいもの

薪ストーブ屋さんが薪ストーブを買ってもらったときの
サービス用の薪をつくるために
間伐したナシの木を持って行ってくれたという話を聞いたことがあります

そんな薪ストーブ屋さんや薪ストーブ愛好家の方がいらっしゃれば
この木を使っていただければ幸いです
もちろん無料ですが 現状 現場渡しでお願いします

これからは新車といえぬ新車かな

2010年11月11日 | 晩秋の梨畑
ナシ畑を拡張するため整地作業をしています
今年1月に購入した軽ダンプも土砂積載デビュー
荷台の擦りキズに泥が入り込み
もう新車の輝きはみられなくなるけれど働くクルマだから

             

この場所は以前山林を開墾したところですが
苗木を植えるまで一年伸ばし一年伸ばししていました
というのも開墾時の段取りの悪さから一部で聖地の手直しが必要でしたので
一年前から今年こそやるぞと覚悟を決めてようやくというわけです

この後に間伐樹の抜根作業もありますので
わが家のミニパワーシャベルに加えてもう一台レンタルしてきまして
しばらくは土木作業の日々です