農産物直売所でパートの仕事をされている女性と
話す機会がありました。
ちょっと時間をかけて通っているようなので
なぜここで働いているのかと聞くと、
「聞いたからには笑わずに協力をしてください」とのこと。
? ? ?
ご主人がそれまでの職を辞め、
現在、県農業大学校の就農講座で学んでいるとのこと。
将来は自分も農業をすることになるので、
いくらかでも農業に近い現場で基本知識を身につけたいと考えていること。
できれば、現在の住まいから近いところで1ha程度の畑を借りたいこと。
3年ほど探してもだめなら、土地を借りられるところへ転居すること。
だから、土地探しに協力してほしいとのこと。
まだ小さなお子さんのいる若いご家族です。
農業に対しては何の伝手(つて)も縁もないようです。
先の見通しがないままに
ずいぶんと思い切ったことをされたという印象です。
そんななか、雑誌『週刊ダイヤモンド』2009年2月28日号が
「体験農園からはじめて農業で生計を立てるまでのノウハウ公開」
と銘打った特集を組んでいます。
わが家の後継者がかつてお世話になった研修先の方が
紹介されていたりしましたので、手に取ってみました。
…耕作放棄地が増大し、
農業従事者も高齢化して担い手が不足している…
…わが国の食糧自給は危機的状況にあり、
世界的な景気の停滞から発生した余剰労働力が受け入れられる可能性がある…
…現在の農業が抱える問題の原因は
農地の自由な賃貸、売買を禁止している農地法に起因していて
法制度が改善されれば今後成長できる産業である…
…農業が元気になれば食糧問題も雇用問題も環境問題も解決する。
だから「農業がニッポンを救う」のだ。
楽しみながら儲ける日本のファーマーに大変身だ…
『週刊ポスト』2009年2月27日号でも
「大地と共に暮らす「就農族」という新しい生き方」という特集で
儲かる農業の現場がリポートされていましたが、
農業専門誌以外が最近、農業を特集に組む論調はこんなものでしょうか。
「会社勤めから逃げたいだけ、単なるカネ稼ぎの手段であれば、
農業を選ぶのはやめておいたほうがいい。」
ときちんと『週刊ダイヤモンド』の記事(p37)には書いてありますし、
JR系出版社のビジネス情報誌『WEDGE』2009年3月号の特集は
「介護、農業をバカにするな 雇用創出の嘘」です。
こんなエクスキューズ的な意見があるのはあるのですが、
その前には無力に思えるほどの農業賞賛の大合唱です。
たしかに農業が注目され、リスペクトされるような扱いは
歓迎すべきことでしょう。
しかし、大きな幻想に終わったときでも農業の理解者でいてもらえるのか不安でもあります。
かといって、農業は特別だ、外部の者には理解できない
と自ら門戸を閉じていていいのだろうかという場面にでく合わすこともたびたび。
たとえば、先日の農産物直売所のつどいで
出品者の特別表彰者6名の内3名は中途就農者でした。
積極的に新品種を導入して他の模範となっている…
年間80種類以上の多品目を出品して他の模範となっている…
毎朝、夫婦二人で納品している姿は他の模範となっている…
これまでの農業の現場に競争がなく、
経営感覚が少なくともやってこれたのは確かです。
地域を変えてくれるは“定住者”ではなくいつも“漂流者”です。
事業拡大を目指して儲かる農業に向かうのか、
ゆとりあるライフスタイルの確立に向かうのか、
そのベクトルは問いますまい。
“就農族”は磨かれてダイヤモンドに。
話す機会がありました。
ちょっと時間をかけて通っているようなので
なぜここで働いているのかと聞くと、
「聞いたからには笑わずに協力をしてください」とのこと。
? ? ?
ご主人がそれまでの職を辞め、
現在、県農業大学校の就農講座で学んでいるとのこと。
将来は自分も農業をすることになるので、
いくらかでも農業に近い現場で基本知識を身につけたいと考えていること。
できれば、現在の住まいから近いところで1ha程度の畑を借りたいこと。
3年ほど探してもだめなら、土地を借りられるところへ転居すること。
だから、土地探しに協力してほしいとのこと。
まだ小さなお子さんのいる若いご家族です。
農業に対しては何の伝手(つて)も縁もないようです。
先の見通しがないままに
ずいぶんと思い切ったことをされたという印象です。
そんななか、雑誌『週刊ダイヤモンド』2009年2月28日号が
「体験農園からはじめて農業で生計を立てるまでのノウハウ公開」
と銘打った特集を組んでいます。
わが家の後継者がかつてお世話になった研修先の方が
紹介されていたりしましたので、手に取ってみました。
…耕作放棄地が増大し、
農業従事者も高齢化して担い手が不足している…
…わが国の食糧自給は危機的状況にあり、
世界的な景気の停滞から発生した余剰労働力が受け入れられる可能性がある…
…現在の農業が抱える問題の原因は
農地の自由な賃貸、売買を禁止している農地法に起因していて
法制度が改善されれば今後成長できる産業である…
…農業が元気になれば食糧問題も雇用問題も環境問題も解決する。
だから「農業がニッポンを救う」のだ。
楽しみながら儲ける日本のファーマーに大変身だ…
『週刊ポスト』2009年2月27日号でも
「大地と共に暮らす「就農族」という新しい生き方」という特集で
儲かる農業の現場がリポートされていましたが、
農業専門誌以外が最近、農業を特集に組む論調はこんなものでしょうか。
「会社勤めから逃げたいだけ、単なるカネ稼ぎの手段であれば、
農業を選ぶのはやめておいたほうがいい。」
ときちんと『週刊ダイヤモンド』の記事(p37)には書いてありますし、
JR系出版社のビジネス情報誌『WEDGE』2009年3月号の特集は
「介護、農業をバカにするな 雇用創出の嘘」です。
こんなエクスキューズ的な意見があるのはあるのですが、
その前には無力に思えるほどの農業賞賛の大合唱です。
たしかに農業が注目され、リスペクトされるような扱いは
歓迎すべきことでしょう。
しかし、大きな幻想に終わったときでも農業の理解者でいてもらえるのか不安でもあります。
かといって、農業は特別だ、外部の者には理解できない
と自ら門戸を閉じていていいのだろうかという場面にでく合わすこともたびたび。
たとえば、先日の農産物直売所のつどいで
出品者の特別表彰者6名の内3名は中途就農者でした。
積極的に新品種を導入して他の模範となっている…
年間80種類以上の多品目を出品して他の模範となっている…
毎朝、夫婦二人で納品している姿は他の模範となっている…
これまでの農業の現場に競争がなく、
経営感覚が少なくともやってこれたのは確かです。
地域を変えてくれるは“定住者”ではなくいつも“漂流者”です。
事業拡大を目指して儲かる農業に向かうのか、
ゆとりあるライフスタイルの確立に向かうのか、
そのベクトルは問いますまい。
“就農族”は磨かれてダイヤモンドに。