次男の誕生日でもある8月6日は、広島へ原爆が投下された日だ。
式典をニュースで見て、今日は次男の誕生日だったんだ、と思う。
9日は長崎で平和の式典が行われた。
さらに今年は新たに「11日」という日が加わった。
東北大震災から5ヶ月後の「11日」がやってきたのだ。
そしてきょう15日は終戦記念日だ。
鎮魂の日が続く。
それでも風物詩の高校野球は、連日の猛暑を跳ね飛ばす元気ぶりである。
3月の大震災後の直後でも、高校野球は予定通りの日程で行われた。
そしていま、震災後2度目となる甲子園大会が盛り上がっている。
宮城、岩手、福島の被災地からやってきたチームの敗退は残念だけど、
暑い夏にふさわしい、熱い熱い戦いが展開されている。
ところで大阪に住んでいると、東京のチームに対抗心を燃やすことが多い。
だから、一昨日行われた強豪・帝京(東東京)と滋賀県の八幡商業が対戦した試合では、思いがけない展開に、久しぶりに興奮したのだ。
8回まで八幡商業は、帝京の投手の前に二塁も踏ませてもらえぬありさま。
得点は3対0で帝京が楽々リードしている。八幡商業の攻撃は9回を残すのみとなり、予想通り帝京の完勝…との結末が見えてきた。
…そのとき、一死後から八幡商業は気迫の3連打を放ち、一気に満塁のチャンスを作った。さすが帝京のエースも、あと1イニングとなり、勝ちを焦ったのか、球が甘くなり始めた。さらにそのあと、ショートゴロに打ち取ったはずがショートの痛恨のエラーで1点を献上してしまった。まだ一死満塁が続く。
そこへ出てきた5番打者が、フルカウントからの9球目をライトスタンドに放り込み、この回5点を取って大逆転したのだからたまらない。この打球はテレビで見ていると「う~ん惜しい、ファールかぁ」…とような角度で映っていたが、みごとスタンド入りしたわけだ。帝京の投手も、エラーをしたショートも、たまらない思いだろう。まさに劇的な最終回の逆転満塁ホーマーだった。
さて、その日の次の次の試合に、大阪代表が出た。
東大阪大柏原という校名はほとんど知られていない。
実はこの学校は、僕の住む藤井寺市に隣接する柏原市にある。
散歩でも行ける距離で、これまで甲子園に出場した高校の中では、最もわが家から近い場所に位置する学校である…といえる。
東大阪大柏原高校のラグビー部は、僕がジョギングしている大和川の河川敷でよく練習をしている風景を見る。それくらい、近くにある。
かつての甲子園の常連であったPL学園も、僕自身の母校近大付属校も、何度も甲子園に出ているが、東大阪大柏原高校よりはかなり遠い場所にある。
ここは最近まで、柏原高校と呼ばれていて、僕らにもなじみが深かった。
それが、いつのまにか、東大阪大柏原高校と長い校名に変わった。
昨今は○○大学○○高校という校名がやたらに増えてきている。
京都の伝統校・平安高校も、竜谷大平安という校名に変わったものね。
ちなみに、僕は大学構内にある近大付属高校から近畿大学へと進んだのであるが、これが東大阪市にある。つい最近までは「東大阪の大学」といえば近大のことであった。
ところが数年前、大学生が集団で起こした殺人事件があり、新聞には「犯人は東大阪の大学の学生たち」と大きく報じた。実は当時新設大学であった「東大阪大学」の名前など、ほとんどの人が知らなかった。だから新聞を見た人は誰でも、「あ、これは近大の学生が起こした事件やな」と思ったはずだ。
僕も思った。すると、後日詳しく出た記事では、犯人は近大生ではなく、東大阪大学生であり、事態を重視した近大は、マスコミに対し、今後「東大阪にある大学」という表現はやめて、はっきり東大阪大学とか近畿大学とか書かれるよう申し入れをしたという。
野球でも、近大付属と東大阪大柏原とでは歴史と伝統が違うで~
と高をくくっていたが、いつのまにか柏原高校はぐんぐん力をつけ、
とうとう、今大会、激戦区の大阪を制して全国大会に初出場したのだ。
こうなると柏原の近所に住むおっちゃんとして、応援しなければならない。
おまけに、八幡商業が帝京大逆転した縁起のいい日でもある。
…しかし試合は、広島代表如水館を相手に、追いつ追われつの熱戦で、
7回に2点を取られたら3点を取り返して同点に追いつき、
延長戦にまでもつれ込む白熱した試合を繰り広げたが…
結局、延長10回に力尽きて7対4で敗れた。あ~、がっかり。
同じ大阪でも、大阪桐蔭とか北陽高校とか東海大仰星といわれても、
大阪のどこらへんにその学校があるやらわからないのに比べると、
「ご近所」の東大阪大柏原の初出場は大いに楽しみであったが、
まさか2回戦で敗退してしまうとは、…残念無念だ。
柏原高校は、タレントの間寛平の出身校でもあったようだ。
新聞の隅に、スタンドでうちわを振る寛平の写真があった。
せっかくの声援も、届かなかったか…?
あへあへあへあへあへ。
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