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業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その479 プレストン&チャイルド編

2012-03-21 09:09:00 | 本と音楽
レリック マウントドラゴン レリック2

いずれも既読ではあるが、ふと思い立って再読(多分三読か四読)した。 作者はプレストン&チャイルドの共作である。

3作共にホラーとバイオ系を合わせたような娯楽大作だが、やはり最初に日本に紹介されたレリックが印象的だ。

ある学術探検隊がアマゾンの奥地で奇妙な種族と彼らが祭る恐るべき神?を発見する。 しかしその探検隊は・・・という、おなじみの出だしで始まる。 このあたりステロタイプとはいえ、好き者は(笑)充分にぞくぞくさせられるのだ。

一転・数年後。

ニューヨークの自然史博物館は、それ自体がメイズとも言える巨大な施設であり、地下には職員でさえ知らない部屋が無数にある。 その一つに迷い込んだ少年たちの遺体が発見される。 彼らはするどいかぎ爪?で切り裂かれ、しかも視床下部がなくなっていた・・・

とまあそんな筋で始まるこの小説、よくある話しといえばそれまでだが、お話しの持って行き方がうまく、しかも登場人物が個性的で魅力的なので、思わず引き込まれてしまう。 どこかに似たようなのがあったなあ・・・などと言わず、一読して損はないと思う。 (映画化されている)


マウントドラゴンはバイオハザードものの傑作である。 しかしバイオハザード以外にも、砂漠でのインディアンの知惠と追跡劇とかブルーグラスミュージックとか、種々の要素が取り込まれていて飽きさせない。

特にブルーグラスミュージックが大好きな私は、主人公と研究所長の演奏シーンでにやりとした。 

なにせ「君はスリーフィンガーかね、それともクローハンマー?」とか、「オールドスタイルのフラット&スクラッグスがいいな」などというセリフがぽろぽろと出て来るのだ。

又、主人公(と言っても良いだろう)の一人で巨大企業社長が、優れた才能を持ちながらかなり矛盾混乱した精神構造の持ち主であり、風貌や性格はあのビルのそっくりさん。 明らかにこれは意識的にやったものうだろう。

このマウントドラゴン、小説としてのまとまり具合から見ると、レリックより上かもしれない。


レリック2(地底大戦)は題名通りレリックの2だが、
1>2>3 (又は 3<2<1 )

のhalの方程式通り、1に比べてかなり落ちる。 ニューヨークの地下に広がる巨大空間と、そこに住み着いたホームレス達の描写が興味深い程度で、小説としてみると???なレベルである。 

もうひとつ、なんぼなんでも「地底大戦」というサブタイトルはひどすぎる。 「マグマ大戦」と間違えるではないか。


尚、プレストン&チャイルドの共作は、日本に紹介されているのは上記と「殺人者の陳列棚」の4作らしい。 個別の著作は幾つかあるが、私は未読である。 

殺人者の陳列棚は読んだ記憶はあるが、ほとんど印象に残っていないので、あまり芳しい出来ではなかったと思う。 ペンダーガストが登場するのだから面白かろうと、期待すると損をしそうだ。


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