野党が臨時政府を樹立したキルギス。前大統領は4月19日、ベラルーシに亡命しました。
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キルギス前大統領「大量殺害」で訴追…暫定政府(読売新聞) - goo ニュース
2010年4月27日(火)22:50
【モスクワ=貞広貴志】中央アジア・キルギスの暫定政府は27日、ベラルーシに逃れたバキエフ前大統領を「大量殺害」などの容疑で訴追したと発表、さらに、民衆デモ弾圧を指揮した元内相の刑事訴訟に着手した。
前政権幹部を厳しく処分し求心力を獲得する狙いだ。ただ、前大統領派は幹線道路を封鎖し、徹底抗戦の構えで、暫定政府内には対応の違いも表面化している。
キルギスからの報道によると、暫定政府のベクナザロフ副代表は27日、首都ビシケクで記者会見し、「数日内」にベラルーシ政府に前大統領の引き渡しを求める方針を表明した。政権崩壊につながった今月7日の民衆デモでは85人が死亡。暫定政府は鎮圧を命じた前大統領の責任を追及する。
ビシケクの地方裁判所も同日、民衆デモ鎮圧に当たったモルドムセ・コンガンチエフ元内相に対し、職権乱用容疑で逮捕状を出した。
ただ、前大統領については、ベラルーシのルカシェンコ大統領が引き渡しに応じる可能性は低く、訴追発表は暫定政府の強硬姿勢を打ち出す政治的意味合いが強い。暫定政府内には対応を巡り足並みの乱れも目立ち、治安畑出身のベクナザロフ副代表は従来から強硬策を主張。逆に、緊張の高まりを懸念するロザ・オツンバエワ代表は「対話で妥協点を見出したい」と述べている。
米国にマナス基地を使用する期限の延長を認めるかについても、暫定政府内の方針は一本化できていない。
一方、前大統領の支持者は、首都と南部の拠点オシを結ぶ幹線道路の封鎖を敢行した。封鎖は26日に始まり、夜に解散させられたが、27日朝から再び500人が集結し、キルギスの「動脈」をふさいでいるという。前大統領訴追への反発が広がれば、抗議はさらに広がりそうだ。
不安定なキルギス情勢は周辺国に波紋を広げる。
民衆デモ直後に国境を閉鎖したカザフスタンとウズベキスタンに続き、27日には中国も30日から5月4日まで「暫定的に国境を閉鎖する」と明らかにした。独立国家共同体(CIS)研究所のアンドレイ・グロジン研究員は「強権への不満が充満する状況は各国に共通しており、近隣国は『キルギス現象』の波及を懸念している」と指摘する。
キルギスは、隣国との物資や労働力の往来が制限され、経済的困窮が深まり、情勢の不安定化に拍車がかかる悪循環に陥った。暫定政府の後見役ロシアも「キルギスは無政府状態に近い」(メドベージェフ大統領)との見方を示す。
暫定政府は26日、1週間の遅れの末、新憲法案を公表した。大統領権限の大幅縮小で国民の支持を取り付け、10月に予定する議会と大統領の同日選挙で本格政権の樹立を目指すシナリオだが、治安回復と政治的安定が大前提となる。
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何でも、バキエフ前大統領は旧ソ連のいろいろな国に亡命先として打診したものの、唯一受け入れを表明したベラルーシへ亡命したそうです。(一時逃れたカザフスタンも拒否した、と言うことか・・・。)
ベラルーシは基本的にロシア寄りの政策を一貫してとっており、(ウクライナやキルギスみたいにカラー革命も起こっていない。)今回キルギスで暫定政府をすぐに認めたロシアとの関係がこれからどうなるか、微妙なところです。
もちろん前大統領の亡命先として受け入れたベラルーシと、キルギスの暫定政権との関係が悪化するのは当然です。
なので、バキエフ前大統領をどういう思惑があってベラルーシが引き受けたのかは、はっきり分かりません。
旧ソ連の国も独立の道を歩き始めてずいぶん時間が経過し、以前のような連帯感も国民の間では希薄になっていっているようです。
(正直言って、このニュースを最初にきいたとき「ふーん。へー。キルギス、これからどうなるんだろう。」ぐらいにしか思っていませんでした。対岸の火事って言うか・・・。ここにきて、急にベラルーシが絡んできたので、おどろきました。)
それぞれの道を歩み始めてもなお、複雑なお国事情、歴史の道を歩いている、としか言いようがありません。
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キルギス前大統領「大量殺害」で訴追…暫定政府(読売新聞) - goo ニュース
2010年4月27日(火)22:50
【モスクワ=貞広貴志】中央アジア・キルギスの暫定政府は27日、ベラルーシに逃れたバキエフ前大統領を「大量殺害」などの容疑で訴追したと発表、さらに、民衆デモ弾圧を指揮した元内相の刑事訴訟に着手した。
前政権幹部を厳しく処分し求心力を獲得する狙いだ。ただ、前大統領派は幹線道路を封鎖し、徹底抗戦の構えで、暫定政府内には対応の違いも表面化している。
キルギスからの報道によると、暫定政府のベクナザロフ副代表は27日、首都ビシケクで記者会見し、「数日内」にベラルーシ政府に前大統領の引き渡しを求める方針を表明した。政権崩壊につながった今月7日の民衆デモでは85人が死亡。暫定政府は鎮圧を命じた前大統領の責任を追及する。
ビシケクの地方裁判所も同日、民衆デモ鎮圧に当たったモルドムセ・コンガンチエフ元内相に対し、職権乱用容疑で逮捕状を出した。
ただ、前大統領については、ベラルーシのルカシェンコ大統領が引き渡しに応じる可能性は低く、訴追発表は暫定政府の強硬姿勢を打ち出す政治的意味合いが強い。暫定政府内には対応を巡り足並みの乱れも目立ち、治安畑出身のベクナザロフ副代表は従来から強硬策を主張。逆に、緊張の高まりを懸念するロザ・オツンバエワ代表は「対話で妥協点を見出したい」と述べている。
米国にマナス基地を使用する期限の延長を認めるかについても、暫定政府内の方針は一本化できていない。
一方、前大統領の支持者は、首都と南部の拠点オシを結ぶ幹線道路の封鎖を敢行した。封鎖は26日に始まり、夜に解散させられたが、27日朝から再び500人が集結し、キルギスの「動脈」をふさいでいるという。前大統領訴追への反発が広がれば、抗議はさらに広がりそうだ。
不安定なキルギス情勢は周辺国に波紋を広げる。
民衆デモ直後に国境を閉鎖したカザフスタンとウズベキスタンに続き、27日には中国も30日から5月4日まで「暫定的に国境を閉鎖する」と明らかにした。独立国家共同体(CIS)研究所のアンドレイ・グロジン研究員は「強権への不満が充満する状況は各国に共通しており、近隣国は『キルギス現象』の波及を懸念している」と指摘する。
キルギスは、隣国との物資や労働力の往来が制限され、経済的困窮が深まり、情勢の不安定化に拍車がかかる悪循環に陥った。暫定政府の後見役ロシアも「キルギスは無政府状態に近い」(メドベージェフ大統領)との見方を示す。
暫定政府は26日、1週間の遅れの末、新憲法案を公表した。大統領権限の大幅縮小で国民の支持を取り付け、10月に予定する議会と大統領の同日選挙で本格政権の樹立を目指すシナリオだが、治安回復と政治的安定が大前提となる。
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何でも、バキエフ前大統領は旧ソ連のいろいろな国に亡命先として打診したものの、唯一受け入れを表明したベラルーシへ亡命したそうです。(一時逃れたカザフスタンも拒否した、と言うことか・・・。)
ベラルーシは基本的にロシア寄りの政策を一貫してとっており、(ウクライナやキルギスみたいにカラー革命も起こっていない。)今回キルギスで暫定政府をすぐに認めたロシアとの関係がこれからどうなるか、微妙なところです。
もちろん前大統領の亡命先として受け入れたベラルーシと、キルギスの暫定政権との関係が悪化するのは当然です。
なので、バキエフ前大統領をどういう思惑があってベラルーシが引き受けたのかは、はっきり分かりません。
旧ソ連の国も独立の道を歩き始めてずいぶん時間が経過し、以前のような連帯感も国民の間では希薄になっていっているようです。
(正直言って、このニュースを最初にきいたとき「ふーん。へー。キルギス、これからどうなるんだろう。」ぐらいにしか思っていませんでした。対岸の火事って言うか・・・。ここにきて、急にベラルーシが絡んできたので、おどろきました。)
それぞれの道を歩み始めてもなお、複雑なお国事情、歴史の道を歩いている、としか言いようがありません。