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ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシの博物館に日本製のバイオリンの続報

2015-09-24 | ベラルーシ文化

 「ベラルーシの博物館に日本製のバイオリン」の続報です。
 この記事を投稿してから親切な方が、鈴木バイオリンのメールアドレスを教えていただきました。早速問い合わせてみると、鈴木バイオリンからこのような返信が届きました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

残念ながら、No.5のバイオリンは政吉自作の物ではないと思います。
1907年から1934年?月に製作された量産品の物だと思います。
NO.5は製造番号ではなく製品番号です。
政吉自作の物でなくても当社の物が海外で保管していただいていることはうれしく思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 以上のことから、鈴木政吉自作のバイオリンではなかったことが判明しました。
 約100年前のものと分かりましたが、どちらにせよ、博物館の目録の「19世紀末の作」という記載はまちがっていますね。
 大量生産されたものの1つだそうですが、それでも日本製なので、遠く離れたベラルーシで誰かが演奏していたことを考えると不思議な気持ちになりますね。
鈴木バイオリンのメールアドレスを教えてくださった方、ありがとうございました。
おかげですっきりしました。やっぱり質問してみるものですね。
メールアドレスを教えてもらわなかったら、今でも1941年から1946年の間に製作されたものであると思い込んでいたところです。 

どういう経緯で日本からこのバイオリンがベラルーシにやってきたのかは、おそらく誰にきいてももう分からないでしょう。
ただ私の予想としてはロシア経由だと思います。意外に思われるかもしれませんが、ベラルーシはバイオリンが昔から人気のある楽器で、演奏人口も多かったし今でも多いです。
 制作された年代が繰り上がったとので、お金持ちの貴族が使っていたのがロシア革命のときに手放したものかもという想像もできます。あるいは一般庶民がお祭りのときに演奏していたものが、工場委員会の所有物になったのかもしれません。


ベラルーシの博物館に日本製のバイオリン

2015-09-20 | ベラルーシ文化
 15年ぐらい前にベラルーシの部屋HP上で、ベラルーシの博物館に日本製のバイオリンが保管されているけれど、詳細を誰か教えてください、と呼びかけたことがありました。
 でも当時ほとんど情報がなかったのです。

 先日本棚を整理していたら、その博物館のカタログが出てきて、「ああ、すっかり忘れていたけど、この博物館に日本のバイオリンがあるんだっけ。」と思い出しました。
 時代は変わりましたねえ。
 自分で検索したら、あっと言う間に分かりました。
 鈴木政吉という名工が作ったバイオリンだったのです。

 ベラルーシ国立歴史文化博物館にそのバイオリンは保管されています。
 2000年にこの博物館が所有している弦楽器の目録が発行されたのですが、「バイオリン」という項目があり、その中にこのように記録されているものがありました。
MANUFACTURED BY MASAKICHI.SUZUKI.NAGOYA.NIPPON.TRADE MARK No 5

 そこから検索すると、すぐに分かりました。
 鈴木バイオリンのHPはこちらです。
 
 製造番号の「5」についてもこのHPから知ることができました。
 鈴木政吉自作のバイオリンで、1941年から1946年の間に製作されたものであること。

 博物館のカタログのほうには製造されたのは「19世紀末」と記載されているのですが、間違いですね。
 博物館のほうに連絡しておいたほうがいいなあと思ったのですが、気になることが1つ。

 1859年生まれの鈴木政吉は1944年に亡くなっているのです。それなのに、鈴木バイオリンのHPには「1941年から1946年の間に製作されたものであることとあります。
 1944年に亡くなった人が1946年にバイオリンの製作はできないはず。

 ということは1941年から1944年にかけて作られた、ということでしょうか。
 このあたりを確認したくて、鈴木バイオリンにメールを送ろうと思ったのですが、電話番号とFAX番号しか掲載されていない・・・
 海外に住む者にとってメールができないのは苦しいです。

 「お問い合わせ」というページがあるので、ここにメールアドレスがあるのでは? と期待してクリックしたのですが、「規定のメールクライアントが正しくインストールされていないため、この操作を実行できませんでした」という表示が出るだけで、開かない・・・
 しかたないですね。

 いろいろ書きましたが、結局何が言いたいのかと言うと、戦時中に日本の名古屋で作られたバイオリンが、おそらくいろんな国をめぐりめぐって、今はベラルーシに存在しているということです。
 このバイオリンはどんな運命をたどって、ベラルーシにたどり着いたんでしょうか?

 博物館のカタログには1993年ミンスクの工場委員会で見つかり、その後は博物館で保管することになったようです。
 
 詳細は想像するしかありません。ただこの日本製のバイオリンを弾いていた人がベラルーシにいたことは間違いありません。その様子を想像するだけでも何だか楽しいですね。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この記事については続報があります。こちらをご覧ください。
 

世界で一番酒飲みの国はベラルーシ???

2015-05-06 | ベラルーシ文化
 「GEO」という雑誌2015年5月号で、日本への観光特集をしていたので、ページをめくっていたら、「ベラルーシがアルコール消費量の世界チャンピオン」という記事がありました。

 WHOの調査結果を掲載しているのですが、ヨーロッパとアジアの中での消費量が多い国順にグラフまで作って発表しています。

 それによると何でもヨーロッパのほうがアジアより圧倒的にアルコール飲酒量が多く、そのヨーロッパの中で1位なのがベラルーシでした・・・・

 15歳以上が1年間に消費するアルコール飲料の量をWHOが調べたそうなんですが(なんでまた15歳以上という条件設定?!)ベラルーシが17.5リットルで1位。

 2位はモルドワで16.8リットル。(ワインの産地だしなあ。)
 3位はリトアニアで15.4リットル。
 4位はロシアで15.1リットル。
 5位はフィンランドで12.3リットル。(寒いから?)
 6位はフランスで12.2リットル。(ワイン消費量が多い?)
 7位はドイツで11.8リットル。(ビール消費量が多い?)

 ちなみにアジアで1位なのはタイで、たったの7.1リットルでした。

 こうして上位4カ国を旧ソ連の国が独占。
 ベラルーシは1位・・・全然うれしくないですね。

 私の周囲のベラルーシ人の反応は
「これ、おかしい。」
「WHOの計算方法は間違っている。」
「ロシアが4位で、ベラルーシが1位? 逆じゃないの?」
「自分はこんなに飲んでない・・・」
・・・と「信じない!」という反応がほとんど・・・。

 ちなみに日本のことは記述がありませんでした。そして、アジアの国で結果が載っていた中で消費量が一番少なかったのがパキスタンの0.1リットル。
 ということは、日本人は1年間にアルコールを0.1リットル以下しか飲んでないということになります。

 でも0.1リットルって100ミリリットルですよ。コップ半分ぐらい。
 それではないでしょう!!! はい、そこの日本人のお父さん、夏にビールをどれだけ飲みますか?

 というわけで、この調査は15歳以上の国民全体のアルコール消費量を、国民の数で割った、一人当たりの量です。

 ベラルーシは人口が少ないので、一人当たりこれだけになる、という計算をすると、ときどき世界ナンバーワンに躍り出ることがあります。

 というわけで日本人のみなさん、15歳以上のベラルーシ人みんなが世界一の飲兵衛だとは思わないでくださいね。

 
  

アニメの聖地がベラルーシにもあった!

2014-11-22 | ベラルーシ文化
 アニメや漫画の中で、舞台となったり物語の背景となった実在の場所を「聖地」と呼んで、その作品のファンが観光(巡礼とも言う)に行ったりしますよね。
 
 ベラルーシにも日本のアニメの聖地になった町があります。
 それはスロニムという町で、登場するのはアニメ「コードギアス 亡国のアキト 第2章」です。

 日本の製作スタッフ側はどうしてまたベラルーシの町(しかも有名な観光地でもないところ)をアニメの舞台にしたのか、説明がないのですが、ベラルーシのアニメ好きな人の間で話題となり、現地ではニュースになってマスコミが取り上げるほど。

 ちなみに現地の人が撮影した街角の写真とアニメの中の風景がどれぐらい似ているのか、比較しているサイトがあるので、見たい方はこちらをクリックしてください。
(記事自体はロシア語です。)

 教会なんてそっくりそのままですね。
 橋のたもとにキリル文字の看板のようなものが見えますが、そのまま「スロニム」と書いてあります。
 実際にはこの橋はあるものの、そこに町の名前は書いていないとのことです。

 このアニメを見たのですが、建物を見ていると、「本当にベラルーシの町だわ・・・」と思えます。
 かなり忠実に再現されています。

 スロニムという町の名称の由来は調べても分からなかったのですが、ロシア語で象のことを「スロン」というのをこのアニメを制作したスタッフは分かっているようで、実際にはない象の彫刻をアニメの町のほうでは描いています。

 でも実際にはスロニムと象は無関係で、街の紋章には金色のライオンが描かれている「ライオンがシンボルマークの街」だそうです。
 その前は狐が紋章に使われていたのですが、中世にライオンに変更されました。

 どちらにせよ、アニメの中でかなり忠実に町並みが描かれていて、もし私がスロニムの住民だったら、このアニメを見て、うれしくなると思います。
(アニメの中のスロニムには住民が全く登場しませんが。)(^^;)

 ちなみにベラルーシのマスコミが「コードギアス 亡国のアキト」の原作者やアニメ監督にメールで
「どうしてスロニムを舞台にしたんですか?」
と質問したそうなのですが、今のところ誰からも返信がなく、謎のままになっています。

  
「コードギアス 亡国のアキト」ファンの皆様、アニメ聖地としてはちと行きにくいですが、ぜひベラルーシの街、スロニムへ巡礼に来てください。(^^)



 

ベラルーシのゆるキャラ 2

2014-05-09 | ベラルーシ文化
 使い捨て靴カバーがベラルーシでは自動販売機で売られています。
 日本だと雨の日に靴がぬれるのふせぐ目的で靴にカバーをかける場合がありますが、ベラルーシでは衛生面において靴にカバーをかけるときがあります。主に病院です。
 この画像は小児外科センターの1階で撮影したものです。

 しかしミンスク国際空港の出国ゲートにもこの自動販売機が置いてあるので、飛行機でベラルーシを出国する人は、空港で探してみてください。
 空港にある理由は金属探知で、靴を脱げと言われる場合がありますが、そのとき、足が汚れないように靴の代わりにこの靴カバーをはきなさい、ということなのです。しかしお金を払わないといけません。
 私が知っている限りでは、ミンスクの空港でわざわざお金を出して靴カバーに履き替えている人を見たことがありません。

 靴カバーはガチャガチャのオモチャが入っていそうなプラスチック容器に1足ずつまるまったのが入っています。

 この靴カバーのことをロシア語でバヒルィというのですが、それでキャラクター名はバヒルキンなのですね。
 
 このプラスチック容器が靴カバーを履いているデザイン。
 かわいい! と思って喜んだのも束の間。
 よく調べると、この自動販売機はロシア製で、つまり、バヒルキンもロシア生まれであることが判明。

 ・・・ベラルーシ生まれのキャラではなかったのです。
 純にベラルーシ生まれのキャラはいないものか・・・私は再びキャラ探しをすることにしました。(続く)

 

ベラルーシのゆるキャラ 1

2014-05-09 | ベラルーシ文化
 ベラルーシでゆるキャラをさがそうとした私だったが、昔からキャラクター好きでゆるキャラを大量生産している東洋のとある国とちがって、なかなか見つからない・・・

 そんな中、発見したのが、これです。その名も「バヒルキン」・・・ロシア人っぽい名前ですね。
 これ何かというと・・・使い捨て靴カバーの自動販売機のキャラなのです。
 (次の記事を見てください。)
 

アイスホッケーのワールドカップ始まりました

2014-05-09 | ベラルーシ文化
 とうとう5月9日(戦勝記念日ですが)アイスホッケーのワールドカップがミンスクで始まりました!
 街中では祭りムードが続いていますよ。
 

 興味ないわって言うベラルーシ人もいるでしょうが、これを機会にミンスクの街も英語の表示やツーリスト向けの地図やらが増えて、ようやく首都らしくなりました。(^^;)
 タクシー運転手にも英会話の講習を受けさせたりしていましたが、ちゃんと通じるかなあ。
 
 ホテルの数も倍に増えまして、求人広告があちこちに出ているんだけど、ワールドカップが終わったら閑古鳥が鳴かないのだろうか? と心配。
 いやそんなことない、ホテルがたくさんあれば、またこういう国際試合を招聘することもできるのである、という強気意見のほうが巷では優勢です。

 さて、今ミンスク中で(おそらくベラルーシ中で)このワールドカップのマスコットキャラクターであるズーブルがあふれかえっています。
 ズーブルという動物って何?と思ったかたはこちらをご参照ください。
 
 ベラルーシのシンボルであるズーブルが選ばれたのは当然ですね。
 ちなみに名前はヴォラトといいます。一般から募集して決まったんだけど、その理由は
「美しい響きで、いろんな外国語で表記してもほぼ同じになる音だから。」
だそうで、ホッケーとかミンスクにこじつけてるわけじゃないんですね。

 1年前から関連グッズなんかがあちこちで売られていますが、どうせ記念に買うならヴォラト君がついているのがいいかなあ、などと思っているうちに、ふと考えました。
 今日本ではゆるキャラというものが流行っているらしい。
 このズーブルのキャラはベラルーシ生まれのゆるキャラにはならんのか?
 いや、しかし、ゆるい感じはしないなあ・・・
 もっとまじめで頑張り屋さんのイメージだ・・・
 そもそもベラルーシにはゆるキャラってないのかなあ。
 これで町おこし(国おこし)ができないものか。ゆるキャラの経済効果は(人気が出れば)とてつもないらしいし。(日本の場合。)
 
 というわけで、私はベラルーシでゆるキャラを探すことにしました。

(続く)
 

(ちなみに・・・ズーブルの両脇にいる動物2匹ですが、最近全然見ないので、どうやらマスコットキャラクター候補に挙がっていたものの、却下されてしまったキャラのようです。
 左がヨーロッパオオヤマネコで、右がビーバーです。個人的にはベラルーシに生息している野生のやまねこが大好きなのですが、このデザインはかわいらしすぎて、ホッケー向きではないですね。
 ビーバーは・・・ゆるい・・・全然強さが感じられない。だから却下されたか・・・。でもゆるキャラとしては一番ですね。正式にキャラとしてこの世に誕生しなかったのが、残念です。)

ドムラチェワ選手3個目の金メダル!!!

2014-02-18 | ベラルーシ文化
 バイアスロン女子12.5キロ種目でもベラルーシのドムラチェワ選手が金メダル!!! すごい! どうなっているのか?! 向かうところ敵なし! という感じです。歴史に残る大選手になりましたねえ。

 あのう・・・S夫にボーナスは・・・でないんですか?!>ベラルーシオリンピック委員会
 S夫が整備・調整したライフル銃が金メダル3個に貢献したと思うんですけど・・・。(^^;)

 ドムラチェワ選手はルカシェンコ大統領により、ベラルーシ英雄の称号が与えられることとなりました。

 そして男子エアリアルでもクシュニル選手が金メダル!!!
 日本よりベラルーシのほうが(今のところ)金メダルの数が多いです。どうしちゃったの? とびっくりです。
 ちなみにクシュニル選手も、もともとウクライナの選手で、2002年からベラルーシの選手として試合に参加しています。

 前回のバンクーバー五輪でこの種目金メダルだったグリシン選手はベラルーシチームの旗手を開会式に務めていた(冬季五輪で史上初ベラルーシに金メダルをもたらした選手なので。)のですが、今回は15位に終わってしまいました。残念。
 グリシン選手はミンスク生まれのミンスク育ちで、うちの子の学校の先輩なのです。(日本でいうところの中学3年生卒業後はオリンピック選手養成学校に進学しています。)
 うちの子を初め、学校ではグリシン選手を応援していたんだけどねえ。
 でも金メダルを1個持っているだけでもすごいです。

 ドムラチェワ選手は伝説になりましたね。本当にすごいです。

 
 
 
 


ソチ五輪 ベラルーシまた金メダル!!

2014-02-15 | ベラルーシ文化
 バイアスロン女子のベラルーシ代表ドムラチェワ選手が15キロ種目でも2個目の金メダルを獲得しました!
 3位にもベラルーシのスカルディノ選手が入り、ベラルーシって実はバイアスロン強国なんじゃないか? と大騒ぎしています。
 (S夫にはボーナス出ないんですか?! 金メダルの数が2個になっているんだけど?! と叫びたい私。)(^^;)

 ちなみにスカルディノ選手、そしてメダルも入賞も(今のところ)ないベラルーシのバイアスロン男子選手たちのライフル銃はS夫は整備・調整の担当をしていません。

 スカルディノ選手もS夫に頼んでいたら、銅ではなく銀メダルだったかも・・・というのは冗談ですが、バイアスロンでベラルーシ女性が大健闘しているのが、本当にうれしいです!

 そして、フリースタイルのエアリアル女子でもツペル選手が金メダルを取りました!
 34歳でオリンピック5回目の挑戦で悲願の金メダルです!
 すごいですよねえ。
 ただ、この選手はウクライナ人です。2001年以降はベラルーシ国籍を取ったのでベラルーシのナショナルチームの一員です。長野五輪ではウクライナの選手として出場し、5位に入賞しています。
 スカルディノ選手もロシア出身ですね。ベラルーシの選手でも実はベラルーシ人ではない、というケースは多いです。(ロシアやウクライナからの帰化だったら、言葉の壁もないし、二重国籍取得もOKですからねえ。)
 
 日本人のマラソン選手がカンボジア国籍を取って五輪出場を目指すはいいのか悪いのか? という論争がありましたけど、ベラルーシ人にこの話をしても「何がいけないの?」「なんで論争にまでなるの?」という反応しかありませんでした。
 私の場合、どうしてもベラルーシ生まれベラルーシ育ちのベラルーシ人で、ベラルーシの代表という選手をついちょっと多い目に応援してしまいますけどね。(あ、自分の旦那さんはベラルーシ生まれじゃないし、そもそもベラルーシ人じゃないや。(^^;))
  


 

ソチ五輪でベラルーシの選手が金メダル!(バイアスロン)

2014-02-12 | ベラルーシ文化
 ソチ五輪女子バイアスロン10キロでベラルーシのドムラチェワ選手が金メダル獲得!!!
 ばんざーい! 
 と言うのも、この選手が使っているライフル銃はS夫が調整していたのです。
 金メダル獲得に貢献した1人ってことで、ボーナスみたいなの出るのか? などと家の中で大騒ぎしていました。
 が、調整しているときに、そういう話は具体的にはなかったそうです。(^^;)

 でも夫は大喜び! ライフル射撃では1回しかミスがなく、好成績だったので、満足しているようです。
 うちの子は馬鹿みたいに「ドムラチェワ選手のサインほしい!」と言い出し、夫はすぐにスポンサーに電話。10分後には「帰国したらサインつきの写真。Yちゃんへ、と書いてあるものをあげる。」という約束を取り付けましたが、さあ、本当にもらえるのかな?

 ドムラチェワ選手はソチ五輪が始まる前から、メダル候補の1人だったのですが、やはりスポンサーをつけ、スキーは得意だが射撃はやや苦手だった弱点を克服するため、ロンドン五輪のライフル射撃金メダリスト、マルチノフ選手をトレーナーに起用。さらにライフル銃の整備・調整はベラルーシ一番の銃整備士、S夫が担当・・・という万全のバックアップで望んだソチ五輪。
 いい結果が出て本当によかったです。

 ベラルーシでは金メダル選手には、大統領から25000ドルがもらえるそうです。
 (やっぱり、ちょっとはS夫にボーナスくれないものか、としつこく考える私。)

 それより、自分がアーチェリー選手としてオリンピックに出て、メダルをもらって、とS夫に言いましたが、オリンピックがあるたびにこのセリフを言っているような・・・(^^;)

 まだまだ続くソチ五輪。ベラルーシと日本の両選手を応援しましょう!
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・

 2014年10月の追記です。
 8ヶ月も経過した今頃になってようやくドムラチェワ選手のサインがもらえました。
 しかも特大サイズの写真に「Yちゃんへ」とちゃんと書いてありました。
 よかったよかった。
 でもうちの子は「写真が大きすぎて学校へ持って行けない。」とぼやいていました。
 友達に自慢したかったんだね。

ベラルーシのTVドキュメンタリー作品に一瞬だけ出演しました

2013-12-20 | ベラルーシ文化
 日本ではあまり知られていませんが、フランスの画家フェルナン・レジェの妻はベラルーシ人なのです。

 名前はナジェージダ・ホダセビッチと言い、本人も画家でした。(名前はナディアとかナージャという表記もあります。)
 結婚後の苗字はホダセビッチ・レジェです。
 (ウィキペディアの「フェルナン・レジェ」のページには「弟子でロシア出身の画家であるナディア」とありますが、ベラルーシ出身の間違いですね。)

 そのナジェージダ・ホダセビッチの人生についてドキュメンタリー映画が製作されることになり、去年撮影をしていたのですが、ようやく完成し、先日試写会がミンスク市内にある映画博物館内で行われました。タイトルは「Портрет на фоне эпохи 時代を背景にした肖像画」です。監督はガリーナ・ナガエワ(女性です。)製作はベラルーシビデオセンターです。
 
 どうしてこんなことをわざわざ言うのかというと、私がチョイ役で出演しているからです。
 役割は日本人。そのまんまです。私の子どもも日本人の子ども役で出ています。これもそのまんま。(^^)
 もちろんセリフなんてありませんよー。
 ロケをしたのは去年の秋のミンスク市内で、着物姿での撮影は少々寒かったです。

 それで、どうして日本人親子が出演しないといけないのかというと、ナジェージダ・ホダセビッチがパリで暮らしていたシーンを撮影していたのですが、当時も今もパリは国際都市で芸術関係の外国人留学生が多かったはずだという設定のもと、パリへバイオリン留学に日本から来た天才少女と付き添いの母の役をしました。
 うちの子は全然バイオリンなんて弾けないのに、ケースだけ友達に借りたりして、楽しかったですね。実際には一瞬しか写らないですけどね。(笑)

 それにしてもこの時代にベラルーシからフランスに渡った画家がいた、しかも女性というのが、すごい。レジェの妻がベラルーシ人というのは知っていたのですが、詳しくはちゃんと分かってなくて、この映画を見て、大変勉強になりましたよ。
 でもナジェージダ・ホダセビッチはすごく強い意思の持ち主だったと思います。当然ですが、ものすごく苦労しています。
 でも画家になるのを絶対あきらめない! 夢を捨てない! という思いで必死でパリで生きていたと思います。 
 そこのところにレジェもほれちゃったんだろうなあ。

 演じた女優さんは、ほんとかわいかったー。
 作品の宣伝映像と写真はこちらのサイトから見ることができます。(ロシア語のサイトです。)
 ナジェージダ・ホダセビッチの自画像も見ることができます。

  こんな人がベラルーシにいたんだということで、ぜひご覧ください。

世界の美しい図書館25選にベラルーシの国立図書館が

2013-09-07 | ベラルーシ文化
 世界の美しい図書館25選の中にベラルーシの国立図書館が選らばれていてびっくり。

The 25 Most Beautiful Public Libraries in the World」として2012年4月16日にFlavorwireが紹介した図書館たち。(参考:http://www.flavorwire.com/280318/the-25-most-beautiful-public-libraries-in-the-world?all=1)

 この中の14番目に画像が出ています。
 図書館内部の画像ではなく、外観の画像が紹介されているのが、少々気になるところですが。
 と思ったら元になったサイトのほうで見ることができますね。(11番目)

 この建物のデザインについてはベラルーシ国内でも好き嫌いが分かれているので、25選の中に選らばれるとは思いませんでした。

そんなに不思議な建物?

2013-07-10 | ベラルーシ文化
 こんな記事を偶然見つけたのですが、ベラルーシの建築大学の建物ってそんなに変?

SF映画に出てきそうな旧ソ連時代に建てられた不思議な建築物いろいろ(GIGAZINE) - goo ニュース

旧ソビエト連邦時代にSFチックな建築物が多く建てられたのですが、そのほとんどは旧ソビエト連邦の解体に伴い、未完成のまま現在に至ります。荒々しさのあるブルータリズムやロシア構成主義と呼ばれるこの建築方式は1950年代に旧ソ連を中心に見られるようになり、機能主義の原点に回帰することを目指した建築方式なのですが、そんな共産主義を象徴するかのような巨大かつ奇抜な形をした建物たちをThe Awlがまとめています。

The Sublime Sci-Fi Buildings That Communism Built | The Awl
http://www.theawl.com/2012/12/the-sublime-sci-fi-buildings-that-communism-built

◆01:The Druzhba sanatorium
1986年にリゾート施設として建てられた「The Druzhba sanatorium」はウクライナにある建築物。建てられた当時は冷戦中だったためか、調査を行っていたトルコのスパイが新しい軍事施設だと勘違いしたという話もあります。

◆02:The House of Soviets
1960年にカリーニングラード州の中央機関となるべく建築が開始された「The House of Soviets」は1980年代に未完成のまま工事が終了しましたが、2005年にプーチン大統領が訪れる際に、外壁だけ塗装されました。

◆03:The architecture facility at the Polytechnic Institute of Minsk
雪原に浮かぶ大きな船のような「The architecture facility at the Polytechnic Institute of Minsk」は当時ソビエト連邦だったベラルーシの首都ミンスクに建てられ、現在は大学の施設として使用されています。

◆04:Spomenik #18 (Kadinijača)
「Spomenik」は旧ユーゴスラビア戦争の後に建てられた戦争記念碑です。

Spomenikにはさまざまなデザインのものがあり、現在ではクロアチア、セルビア、スロベニア、ボスニアの各地に点在します。

◆05:The Chemnitz Stadhalle
蜂の巣のようなデザインの外壁を持つ「The Chemnitz Stadhalle」は旧東ドイツにあります。


◆06:The Soviet embassy in Cuba
キューバにあるロシア大使館。

◆07:The Centrosoyuz Building
モスクワにある「The Centrosoyuz Building」はモダニズム建築を産んだフランス人建築家のル・コルビュジエ
よってデザインされました。

◆08:The Red Banner Textile Factory
ユダヤ人建築家のエーリヒ・メンデルゾーンがデザインしたサンクトペテルブルクにある繊維工場。

◆09:The Gosprom Building
ウクライナのハルキウにある「The Gosprom Building」。ハルキウがかつて首都だった時にランドマークの1つとして建設されたようです。

◆10:The Ukrainian Institute of Scientific and Technological Research and Development
ウクライナの首都キエフにある科学技術研究本部。

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 ミンスクにある建築大学ってそんなに不思議な形ですか?
 建築大学は以前は別の場所にあったのですが、手狭になったので、現在の位置に新しく建物を建設することになったのですが、そのときどんなデザインにするか、在校生の中でコンクールをして、優勝した設計を元に建設すると決めたのです。
 その結果、選ばれたのがこの船の形の建物なのですが、設計した学生の話によると、
「この船に乗って建築を学び、新時代の航海へ出よう!」
というコンセプトだそうです。すばらしい! (つまり最初から大学の施設として使われていたはずなんだけど。)

 と言うわけで「不思議な建築物」とか「SFチック」とか私は全然感じないんですけど・・・。
(もっと変な建築物がベラルーシにはいっぱいあるような・・・。)
 でも日本の建築物、特に高層ビルのほうがよっぽどSFチックだと思います。
 ちなみにベラルーシには高層ビルはありません。人口密度が低くて空き地がいっぱいあるため、土地の有効利用のために縦に伸びなくてもいいのです。ベラルーシで一番高い建築物は国立図書館で、23階建てです。


ベラルーシのバレエとオペラ 8

2013-06-19 | ベラルーシ文化
 言葉が分からなくても楽しめるバレエがやはりお勧めですが、オペラも好きな人はぜひ。
 大改装をした国立オペラバレエ劇場は、舞台の下部に細長い電光掲示板を取り付けて、歌詞そのもの、さらに翻訳(ロシア語の作品の場合英訳)の両方が表示されます。
 でも、ときどき表示が歌とずれていたりする。(^^;)さらには歌詞そのものとその翻訳の文章の長さが全然違っていたりする。(^^;)

「私はオペラの○○という作品が大好きで、世界のあちこちの国で必ずこの作品を聞いている。ベラルーシでもぜひ聞きたい。」
というリクエストがある人の場合はいいのですが、
「ベラルーシでオペラ? どれを選んだらいいのか分からない。」
という人には、せっかくなのでロシア語のオペラをお勧めします。
(イタリア語のオペラならイタリアで聞くほうがいい・・・と思うので。)

 とても珍しいですが、ベラルーシ人によるベラルーシのベラルーシ語のオペラ作品もあります。(「スタフ王の野蛮な狩」です。映画でもありますよね。)でもあまり上演してくれない・・・。
 ベラルーシ語のオペラはベラルーシ以外の国では上演してくれないので、機会に恵まれましたら、お見逃しなく。ベラルーシの貴重な思い出になります。

 ちなみにベラルーシ人によるベラルーシのバレエもあります。「ログネダ」というバレエですが、これもベラルーシ中世時代にほんとうにあったこと、人物が出てきます。
 ベラルーシ人が見るとすごく感動するらしく、涙を流す人もいるほど。
 当然このバレエを上演しているのは世界でもベラルーシ国立オペラ・バレエ劇場だけです。 

 さて、私のお勧めは(ベラルーシのオペラ、全部聞いたわけではありませんが。)ロシア語のオペラ「イーゴリ公」です。
(アレクサンドル・ボロジン作曲。ただし作曲の途中で死去したため、リムスキー・コルサコフとグラズノフが加筆しています。)
 「イーゴリ公」は「イーゴリ軍記」を題材にしています。

 前半はロシア(正しくはルーシで、今のウクライナ)が舞台になっていますが、ロシアのお話の世界がそのまま出てきたよう!
 後半はポロヴェツ人(トルコ系民族)の陣営が舞台になっていて、またまた東洋の世界。
(バレエと同じくヨーロッパで生まれたオペラですが、意外と東洋が出てきますねえ。マダム・バタフライは日本が舞台だし。)

 後半はオペラのほかバレエのシーン(「韃靼人の踊り」)も多いので、「イーゴリ公」を見れば、ベラルーシのオペラとバレエと一度に両方見ることができます。なのでお勧めします。
 ちなみにベラルーシ国立オペラバレエ劇場では、「イーゴリ公」のバレエシーンの振り付けは、バレエ・リュッス版(ミハイル・フォーキン版)です。
 とにかくすごい迫力。

 他にもこの劇場では、一幕のオペラの作品と一幕のバレエの作品を連続して上演することもあるので、そうすると一度にバレエとオペラを堪能できます。
 また子ども向けプログラムもあります。(バレエで「3匹のこぶた」があるんだけど、どんな感じ??? 見たことないです。)
 それから前衛的なモダンバレエや現代が舞台のオペラ作品もあります。

 画像は「イーゴリ公」のカーテンコールのときに写したもの。真ん中に写っているのがイーゴリ公です。
 合唱団の声がとってもきれいでした。
 (イーゴリ公って主役で、軍記物が下地になっている話なのに、すぐ捕虜になってしまったりして、ほとんどいいところがなくて、ひたすら苦悩している。その苦悩を歌にしないといけないんだなーと思いました。)

 「イーゴリ公」を見るのは2回目なのですが、実は全く行く予定をしていなかったのに、突然、主人が所属している身体障害者協会から電話があって、
「明後日『イーゴリ公』見に行きませんか?」
と言われ、そのため1人たったの200円で見ることができました。席もけっこう前のほうで正規の値段の8割引ぐらいでした。
 他にも多子家庭協会の人も来ていました。
 さすが、国立の劇場。
 そもそも自国民のための自国の文化としてこのような劇場をつくったという歴史があるため、こういうことがベラルーシでは起こります。
 日本も歌舞伎とかお能とか「敷居が高い。」「チケット高そう。」「お金持ちの趣味。」のように、庶民的でなくなってしまった芸術分野があると思うのですが、そうすると発展や成長がとどまってしまうような気がするんですよね。
 ベラルーシはまだまだ庶民のためのバレエとオペラという芸術が生きていると思います。
 

ベラルーシのバレエとオペラ 7

2013-06-19 | ベラルーシ文化
 レオン・ミンクス作曲「ラ・バヤデール」(ロシア語では「バヤデルカ」)を見に行きました。(これ見るのは2回目。)

 この有名な作曲家のおかげで、「ベラルーシ共和国の首都はミンスクです。」と言ってもしょっちゅう「ミンクス」と間違えられます。(^^;)
 日本外務省発行のパンフレットでも「ミンクス」にされたことがあるぐらいです。
 みなさん、ベラルーシの首都は、ミンスクですよー。

 これはインドが舞台のお話。しかし3幕目の世界はインドらしくなく、白鳥の湖のような衣装になっています。(画像参照。)
 それにしても、インドとかアラビアとかグルジアとか、意外と東洋が舞台になっている作品があるんですね。
 これもヨーロッパの人からすると憧れの世界だからでしょうか。
 振り付けなどは、ヨーロッパの人が考える「インドっぽい」踊りに、バレエの要素を混ぜているので、純粋にバレエの動きでもなく、本物のインド民族舞踊でもない不思議なバレエが見られます。
 これをどっちつかずでないからだめだ、と思いながら見るのか、ここだけでしか見られない世界なのだと思って見るのか、それは見る側次第だと思います。

 ちなみに画像に写っているバレリーナは、オリガ・ガイコ。今ベラルーシで一番のバレリーナと言えば、この人だと思います。(私は10年ぐらいファンなのですが。)
 ベラルーシのバレエダンサーは35歳で定年退職です。ということはあと数年でオリガ・ガイコの姿も見られなくなってしまうのか・・・。(涙)

 でも、35歳になったとたん全員すっぱり劇場を去るわけではなく、年をとっても(と言ってもまだ若いけど)できる役、王妃様や王様の役などをする人も多いです。