昨日はうれしい三連休の中日でしたが、終日、果樹園の草刈りに追われました。当地も先日梅雨が明けたばかり、雑草の繁茂が著しく、果樹園と言うよりも雑草園という風情ですので、放ってはおけません。しばらく放置した果樹園は、人が入らなくなると、とたんに荒れてしまいます。ガソリンエンジンの爆音を響かせて、動力草刈り機で樹間の雑草を刈り取り、機械が入れないすき間は、動力草刈り鎌で刈り払います。
午前中四時間、少し離れた場所にある果樹園の草刈りをした後、少し昼寝をして鋭気を養い、夕方からさらに二~三時間ほど、裏の果樹園と畑の草刈りをしました。いや~、よく働きました。シャワーを浴びて、ちょいとビールを飲み、先日ひさびさに購入した「メトネル作品集」を聴きました。夜の音楽として近ごろお気に入りのCDです。
ピアノは、先年、山形交響楽団第177回定期演奏会で、ショパンのピアノ協奏曲第1番を演奏した、イリーナ・メジューエワさん。CDは、DENON のクレスト1000シリーズの中の一枚(COCO-70756)で、1998年の10月に、岩井市民ホールでデジタル録音されているものです。
(1) おとぎ話 変ロ短調 作品20の1
(2) 4つのおとぎ話 作品26 第1番~第4番
(3) おとぎ話 ホ短調 作品34の2
(4) おとぎ話 ホ短調 作品14の2 「騎士の行進」
(5) おとぎ話ソナタ ハ短調 作品25の1 第1~第3楽章
(6) 「忘れられた調べ」より4曲、作品38の2、38の3、38の6、39の3
冒頭の「おとぎ話」変ロ短調 Op.20-1 は、聴く者に訴えかける力の強い、たいへん印象的な作品です。
「4つのおとぎ話」作品26は、ロマン的な気分が濃い作品で、こちらは静かな夜のおともに良さそうです。
「おとぎ話」作品14の2、「騎士の行進」という副題のついた作品も、変化に富んだ、なかなか充実した作品。
「おとぎ話」ソナタ、ハ短調 作品25の1 は、第1楽章がたしかに近代のソナタを実感させる、ソナタ形式の中にも感覚的な響きを強く感じさせる音楽になっています。第2楽章は夜想曲ふうの雰囲気を持った音楽、そして第3楽章は不安な要素の強い緊張感のある音楽です。
いずれも、ロシア革命前の、1910年前後に書かれた作品のようです。
「忘れられた調べ」のほうは、1919年の夏から20年の秋にかけて、ロシア南西の保養地で、日頃書き貯めておいた作品をまとめたものだそうです。本CDでは、その一部を抜粋で取り上げ、「ダンツァ・グラツィオーサ(優美な舞曲)」、「ダンツァ・フェスティヴァ(祝祭の舞曲)」、「カンツォーナ・セレナータ(夕べの歌)」、「プリマヴェラ(春)」の四曲を収録していますが、雰囲気豊かな演奏、録音だけに、もっと聴いてみたいものです。
ニコライ・カルロヴィチ・メトネルという作曲家・ピアニスト(1880~1954)は、ちょうどプロコフィエフやラフマニノフと同じ時代の人です。ただし、プロコフィエフとは違い、20世紀初頭のアヴァンギャルドには背を向け、ロマンティック指向だったらしい。その意味ではラフマニノフと似ていますが、どうも単純に遅れてきたロマン主義者というだけでもなさそうです。感覚的な要素だけでなく、がっちりした構成感もあり、どちらかというとドビュッシーやラヴェルよりは「ロシアのブラームス」というような比喩のほうが、近い印象を受けます。1921年に革命後のロシアを出て、長く英国に住んだ人だそうで、インドの某マハラジャが彼の作品を支持し、援助したのだとか。時代の波に埋没せずに、次の時代に理解者を増やすことができた、という意味では、幸せな人かもしれません。
録音はたいへん鮮明で、自宅のステレオ装置で聴くと、低音域は豊かに響き、かつ右手の高音域もやわらかくとらえられております。こういうステレオ録音だと、聴いているほうにはオーディオ的な満足感もあります。
写真は、単身赴任アパートの近所の家にある、ガクアジサイです。こんもりとした形にルリシジミの群れが乱舞するような色のバランスが薄暮の中にたいへん見事で、気に入っています。
午前中四時間、少し離れた場所にある果樹園の草刈りをした後、少し昼寝をして鋭気を養い、夕方からさらに二~三時間ほど、裏の果樹園と畑の草刈りをしました。いや~、よく働きました。シャワーを浴びて、ちょいとビールを飲み、先日ひさびさに購入した「メトネル作品集」を聴きました。夜の音楽として近ごろお気に入りのCDです。
ピアノは、先年、山形交響楽団第177回定期演奏会で、ショパンのピアノ協奏曲第1番を演奏した、イリーナ・メジューエワさん。CDは、DENON のクレスト1000シリーズの中の一枚(COCO-70756)で、1998年の10月に、岩井市民ホールでデジタル録音されているものです。
(1) おとぎ話 変ロ短調 作品20の1
(2) 4つのおとぎ話 作品26 第1番~第4番
(3) おとぎ話 ホ短調 作品34の2
(4) おとぎ話 ホ短調 作品14の2 「騎士の行進」
(5) おとぎ話ソナタ ハ短調 作品25の1 第1~第3楽章
(6) 「忘れられた調べ」より4曲、作品38の2、38の3、38の6、39の3
冒頭の「おとぎ話」変ロ短調 Op.20-1 は、聴く者に訴えかける力の強い、たいへん印象的な作品です。
「4つのおとぎ話」作品26は、ロマン的な気分が濃い作品で、こちらは静かな夜のおともに良さそうです。
「おとぎ話」作品14の2、「騎士の行進」という副題のついた作品も、変化に富んだ、なかなか充実した作品。
「おとぎ話」ソナタ、ハ短調 作品25の1 は、第1楽章がたしかに近代のソナタを実感させる、ソナタ形式の中にも感覚的な響きを強く感じさせる音楽になっています。第2楽章は夜想曲ふうの雰囲気を持った音楽、そして第3楽章は不安な要素の強い緊張感のある音楽です。
いずれも、ロシア革命前の、1910年前後に書かれた作品のようです。
「忘れられた調べ」のほうは、1919年の夏から20年の秋にかけて、ロシア南西の保養地で、日頃書き貯めておいた作品をまとめたものだそうです。本CDでは、その一部を抜粋で取り上げ、「ダンツァ・グラツィオーサ(優美な舞曲)」、「ダンツァ・フェスティヴァ(祝祭の舞曲)」、「カンツォーナ・セレナータ(夕べの歌)」、「プリマヴェラ(春)」の四曲を収録していますが、雰囲気豊かな演奏、録音だけに、もっと聴いてみたいものです。
ニコライ・カルロヴィチ・メトネルという作曲家・ピアニスト(1880~1954)は、ちょうどプロコフィエフやラフマニノフと同じ時代の人です。ただし、プロコフィエフとは違い、20世紀初頭のアヴァンギャルドには背を向け、ロマンティック指向だったらしい。その意味ではラフマニノフと似ていますが、どうも単純に遅れてきたロマン主義者というだけでもなさそうです。感覚的な要素だけでなく、がっちりした構成感もあり、どちらかというとドビュッシーやラヴェルよりは「ロシアのブラームス」というような比喩のほうが、近い印象を受けます。1921年に革命後のロシアを出て、長く英国に住んだ人だそうで、インドの某マハラジャが彼の作品を支持し、援助したのだとか。時代の波に埋没せずに、次の時代に理解者を増やすことができた、という意味では、幸せな人かもしれません。
録音はたいへん鮮明で、自宅のステレオ装置で聴くと、低音域は豊かに響き、かつ右手の高音域もやわらかくとらえられております。こういうステレオ録音だと、聴いているほうにはオーディオ的な満足感もあります。
写真は、単身赴任アパートの近所の家にある、ガクアジサイです。こんもりとした形にルリシジミの群れが乱舞するような色のバランスが薄暮の中にたいへん見事で、気に入っています。
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