電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

「天皇の料理番」を観る

2015年05月24日 06時03分29秒 | 映画TVドラマ
杉森久英の同名の本(*1)を原作とする連続ドラマ「天皇の料理番」を観ています。第2回は残念ながら見逃してしまいましたが、再放送のかわりに日曜劇場「天皇の料理番」ホームページ(*2)で前週の番組が無料視聴できるようになっているため、お葬式があったり来客があったりしても、なんとか続けて楽しむことができています。

主人公の秋沢篤蔵(実在のモデルは秋山徳蔵)を演じる佐藤健の包丁さばきがかなり上手で、ペティナイフを使って目を瞠るスピードで野菜を切っていました。単身赴任時代に、私も毎日包丁を握っていましたが、さすがにあのスピードは出せません。おそらく、基礎からそうとうに訓練したのだと思います。役者さんというのはすごいものです。

先週の第四回では、華族会館に籍を置き働きながら、内緒で英国大使館だか公使館だかにも出入りしていたのがバレて、クビになってしまう話です。料理人どうしの人間関係というか力関係というか、実力主義というのは、後輩があっという間に上司になり、先輩がその下に付くという世界です。そこでは、嫉妬、陰謀、いろいろあって当然。このあたりの悪役の憎々しさも、実に上手なものです。たぶん、誰か嫌な先輩の俳優を思い出し、真似たりしているのではなかろうかと思いますが(^o^)/

今夜は第五回。華族会館をクビになって、市井の大衆食堂で働くことになり、主人には重宝されるが浮気っぽい奥さんに迫られてしまう、あのあたりでしょう。原作を読んでいると先のストーリーがおおよそわかるので、その分、役者さんの様々な演技上の工夫を楽しむことができます。

そうそう、テーマ曲となっているエルガーの「威風堂々」第1番が、なんとも良い味を出しています。実に堂々としているけれど、ちょいとコミカルなところも感じられるもので、あれは誰の演奏なのだろう?

(*1):杉森久英『天皇の料理番』を読む~新聞報道をきっかけに~「電網郊外散歩道」2015年4月
(*2):TBSテレビ60周年特別企画・日曜劇場「天皇の料理番」公式ホームページ


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4 コメント

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原作とドラマと (おなら出ちゃっ太)
2015-05-27 18:18:35
天皇の料理番、原作と違う点がいくつかありますが、大筋ではその通りに進んでますね。
まあ当たり前ですが…。
ただ黒木華さん、じゃなかった奥さんの敏子さんとの今後が気になります。
離婚しないんじゃないかと思っていたんですが…。
ナレーションだし、原作で愛妻になる人の名前ですし。
オープニングの男女も、佐藤健と黒木華そのものですし。
ドラマの場合、俳優のイメージに配慮してか原作よりも甘く作られて歯がゆい場合もありますが、この作品に関していえば、甘いくらいでちょうどいい気がします。
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おなら出ちゃっ太 さん、 (narkejp)
2015-05-28 06:06:39
コメントありがとうございます。「天皇の料理番」、なかなかおもしろいですね。原作と違う点、制作スタッフは「仁~JIN」を担当した人たちのようで、気を持たせて視聴率を稼ぐことには長けているようですので、いろいろと細工というか、工夫をしているようですね。まあ、前の奥さんと印象のよく似たパリの娼婦が登場したりするのは、今のご時世、評判が悪くなるのではと懸念することはありうると思いまする(^o^)/
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包丁さばき (こに)
2022-04-29 12:03:01
そうそう!
猛特訓してもあそこまで上手く使いこなせるものでしょうか。とにかく驚きました。

黒木華さんの存在は大きいですね。
彼女がいるだけで物語に優しさや温かさが加わるように思います。
佐藤健さんはさほど興味が無かったのですがこのドラマで見直しました。
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こに さん、 (narkejp)
2022-04-29 15:47:25
コメントありがとうございます。役の上であっても、先輩シェフに「包丁はできている」と評価された包丁さばきは、役者さんの根性で相当に練習したのだと思います。一人前の大工さんのかんなくずは薄くて透き通るようですが、プロの料理人の包丁さばきはスピードだけでなくキャベツの千切りの細さ、大根の桂剥きの薄さもスゴイのだと思いますね〜。
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