電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

確定申告が終わり、今後の果樹園経営を考える

2024年03月07日 06時00分02秒 | 週末農業・定年農業
確定申告がようやく終わりました。私の場合、年金所得を主体としながら、昨年の3月まで非常勤で仕事をしていましたので僅かですが給与所得があり、さらにサクランボや桃を主体とする農業所得があります。給与や年金は源泉徴収票があればよいので楽ですが、農業経営の場合はそうはいきません。出荷伝票で出荷額の合計を調べて出荷証明書と照合し、農協の出資配当金や各種補助金等を合算して収入を算出します。これに対して支出の方は、苗木代、肥料・農薬代、農機具の修理代、農業用ガソリン等の燃料代、段ボール箱やパッケージなどの出荷資材、農協の出荷手数料などは農協でまとめて証明してくれますが、土地改良費、剪定や収穫など雇人の人件費、農家の店等で調達したもの等はそれぞれ領収書が必要です。軽トラックの自動車税や車検費用もありますので、租税公課や修理代等に振り分けなければいけません。会社経営に比べれば金額ははるかに少ないですが、細かく気を使う必要があるのは同じです。自前の表計算のワークシートでできるようになっているとはいうものの、なかなか面倒です。

昨年春の霜害で花芽がやられたサクランボは、結局は例年の半分以下の収量となり、収入も大きく減収となりました。その分、桃の出来がよかったのでいくぶん盛り返したとは言うものの、主力のサクランボの落ち込みを挽回するまでにはいたらず、かなりの赤字となりました。退職前、フルタイムで働いていた頃は源泉徴収の税額も大きかったので、多少赤字になっても確定申告で戻ってきたのですが、今は源泉徴収額が少ないので、払っていないものは戻ってきません。このあたりはお天気しだいなので、私にはどうすることもできませんが、さて今年はどうなるのだろう。

今年は例年にない暖冬で、異常なほど積雪量が少なく、山間部に積もった雪の量は例年の2割くらいだそうです。雪国である東北地方で夏場の水不足を心配しなければいけないのですから、電力会社も頭が痛いでしょう。温暖化の影響は、気候が極端に現れることであると言います。春先の気候の特徴は三寒四温で寒さがぶり返しながら徐々に暖かくなることですが、開花期の4月になっても雪が降ったり遅霜が頻発するようだと、花芽は壊滅的な影響を受けてしまいます。そうした気候の変化の影響を受けにくくするには、経営的な工夫も必要になるでしょう。

  • 剪定を依頼している雇人の人たちに支払う額は栽培面積によって決まり、気候や収量によらず一定の固定経費となっている。果樹園経営を今後いつまでできるかを考えると、当分は自前でできる程度に思い切った栽培規模の縮小を行い、後期高齢者となり安全に農作業ができなくなった時点でスムーズに廃業できるように準備しておく必要がある。
  • 樹高が高く作業の危険性の大きいサクランボ主体から、樹高が低く作業が楽な桃を主体にするように、果樹園の樹種構成を変えていく必要がある。

これらを見越して数年前から植えている晩生種の桃が、今後は少しずつ収穫できるようになります。サクランボは老木を少しずつ伐採して規模を縮小していき、若木を主体とするように移行していくことが今年の目標かな。

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