電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

山形弦楽四重奏団第63回定期演奏会でハイドン、黛、ブラームスを聴く

2017年04月24日 20時29分09秒 | -室内楽
実に良い天気で、雲一つない日曜の夕方、山形市の文翔館議場ホールにて、山形弦楽四重奏団の第63回定期演奏会を聴きました。プログラムは、

  1. ハイドン 弦楽四重奏曲ト長調Op.64-4
  2. 黛敏郎 弦楽四重奏のためのプレリュード
  3. ブラームス 弦楽四重奏曲第1番ハ短調Op.51-1

というものです。

第1曲:ハイドンのOp.64-4は、私的にはよ~くおなじみの曲です。快活な音楽・演奏に、なぜか単身赴任・夜間勤務の頃を懐かしく思い出します。山形Qにはこの曲が合っているのではないかと思えるほど、最近のハイドン演奏の中で、すごく良かったと感じました。

第2曲:黛敏郎の弦楽四重奏のためのプレリュード。互いの間隔をぐっと広げて、ステージ台をいっぱいに使っての演奏となりました。ああ、雅楽の音だ。笙だったりひちりきだったり、あるいは鼓だったり、四人の持つ弦楽器から多彩な響きが生み出されます。鋭い緊張感があるけれど、響きは幽玄の世界です。客席から、「ブラーヴォ!」の声がかかりました。



ここで、15分の休憩です。なんと、時々コメントをいただいていた某さんにお会いしてしまいました! わざわざ関西から来県とのこと、ありがたいことです。山形Qになりかわり、お礼を申し上げます(^o^)/ メガネをかけて細身で長身で、黒い服を着たら「ひょっこりひょうたん島」のダンディさんみたいでした(^o^)/

第3曲:ブラームスの第1番。Op.51-1という作品番号にふさわしい、隙のない緊密な音楽です。ハ短調らしく、劇的な要素もあります。一方で、例えばロマンツェは、ドヴォルザークなどのロマンツェとはだいぶ違う、ブラームスらしい瞑想的なというか、含羞の音楽です。地味だけれど、目のつんだ上質な生地を連想します。終曲のアレグロは、陰影に富む悲劇性を持つ音楽となっています。

アンコールは、ハイドンの「ひばり」から第1楽章を。やっぱりハイドンはいいなあ。この開放感は、格別です。

土曜・日曜とも晴天に恵まれ、果樹園の草刈り作業と開花前の防除作業に従事した疲れもあって、帰宅後はバタンキューの状態でした。

次回の定期は、7月15日(土)、18:45~と決まったようです。曲目は、メンデルスゾーンの第5番とハイドンのOp.77-2、それにシューベルトの、やはり第5番。今から楽しみです(^o^)/

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