電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

コンサートホールソサエティ『音楽通信』のスクラップを発見

2014年03月15日 06時07分56秒 | クラシック音楽
過日、休日を利用して書棚を整理していたところ、昔懐かしいコンサートホールソサエティの『音楽通信』のスクラップが出てきました。B6の小冊子が隔月で届いていたものを、退会後に興味あるページのみ破り取って残したらしい。おそらくは高校生の頃、1960年代末~70年代初頭のものと思われますが、当時の興味関心の方向がわかります。主な記事のタイトルを列挙してみると:

「作曲家交友録~ベートーヴェンからリストまで~」藤田由之(14頁)



「ベートーヴェンの生涯とおもなことがら」柳川操(15頁)、年譜形式による生涯の概説と作品番号順の楽曲便覧。






「第一楽譜見学レポート」音楽通信編集室・依田英昭(16頁)、写譜から印刷まで、電子組版以前の楽譜印刷の現場。




「作品番号、作品記号のはなし」中村洪介(10頁)



「レコードとオーディオの歴史・その1~池田圭先生を訪ねて」音楽通信編集室・吉沢孝子(7頁)



「レコードとオーディオの歴史・その2~池田圭先生を訪ねて」音楽通信編集室・吉沢孝子(7頁)
「レコードとオーディオの歴史・その3~池田圭先生を訪ねて」音楽通信編集室・吉沢孝子(8頁)、4chステレオの話題も。
「レコードプレス工場見学記~カッティングからレコードのできるまで」音楽通信編集室・依田英昭(10頁)
「ある会話~ロシア人の名前について」鮎川哲也(6頁)、~スキィと~スカヤのような、ロシアの人名についての知識。

というような内容です。

ふーむ。音楽史の主要なところを話題としたものや、Op. K. BWV といった記号の意味、あるいは楽譜やLPレコードのできるまでといった内部レポートなどに興味を持っていたことがわかります。B6判の小冊子ではありましたが、縦二段組のレイアウトと小さいポイントの活字のおかげで、内容はかなり充実しておりました。こういう、入門から一歩突っ込んだところが、高校生~大学生の時分の好奇心を刺激し、よく見返す資料的価値を認めてスクラップしたのだろうと思います。

今では WEBで多くの情報を集めることができますし、作品番号順でも年代順でも、楽曲の一覧を眺めることができますが、全体像を知ることができるコンパクトな概説というものは、今でも意外に少ないのかもしれません。

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