電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ベートーヴェンの「第1番」

2005年02月22日 20時10分06秒 | クラシック音楽
中期以後のベートーヴェンの充実した作品群は見事なものだが、若い時代の作品も、伸びやかで新鮮な魅力を持った曲が多い。その中でも、各ジャンルの「第1番」にはなぜか溌刺とした躍動感のある作品が多いのではないか。たとえば
・ピアノソナタ第1番
・ピアノ協奏曲第1番
・交響曲第1番
・弦楽四重奏曲第1番
などだ。
しかも、ピアノ協奏曲は第2番のほうが先にできていたようだし、昔のレコードのA面・B面のように、作曲順ではなく自信作の方を第1番にしているふしがある。そのほかのジャンルについてはどうなのだろう。たとえばヴァイオリン・ソナタとかチェロ・ソナタなどでも同じことが言えるのだろうか。

私がふだん聞いているのは、アシュケナージ(Pf)が弾いたピアノソナタ(作品2の第1番~第3番)、ブレンデル(Pf)/ハイティンク指揮ロンドンフィルによるピアノ協奏曲第1番、およびレオン・フライシャー(Pf)/ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団によるピアノ協奏曲第1番(全集より)、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による交響曲第1番(全集より)、スメタナ四重奏団による弦楽四重奏曲第1番(全集より)、といったところだが、いずれの演奏も若き日のベートーヴェンの魅力は十分に発揮されていると思う。

このところ、山響の定期演奏会の関連で、通勤の車中ロドリーゴをずっと聞いていたので、ベートーヴェンの初期のピアノソナタが聞きたくなり、往復の時間にアシュケナージの演奏を聞いている。フライシャーとセル/クリーヴランド管によるピアノ協奏曲も実に立派な演奏だ。若い時代のベートーヴェンはいいなぁ、とつくづく思う。
コメント (3)