評価 (3点/5点満点)
ビジネスの世界でリーダーはどうあるべきか?
この本では、現代における特筆すべきカリスマ経営者の1人である日本電産の永守重信氏の「語録」を紹介します。
その永守語録は、著者が日本電産からグループ会社に派遣され、企業再建の現場に立った7年間に、永守社長から毎日のように送られてきた数百通にのぼるファクスの中から選んだものです。
・創業者でもある永守社長の極めて強烈なリーダーシップ
・同社の経営手法の鍵とも言える「M&A」
・スピードと徹底を究める
・2020年までに社員の残業をゼロにする新たな構想(http://diamond.jp/articles/-/105939)
「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」は、日本電産そして永守社長の有名な言葉ですが、リーダーが問題解決するためにどう具体的に行動すべきか、そのヒントがたくさん詰まった1冊です。
【my pick-up】
◎損益は1週間後ごと管理で未達を根絶せよ
いままでの予実フォローは、月末近くか翌月初めの月1回。これはフォローというよりは報告です。管理のメッシュが月1回から4回(週1回)に増えただけで、月次予算に対する組織としての追尾能力が格段に向上するのです。月間の途中で週次予算との乖離が出ても、月末までには必ず挽回するという徹底力が組織になければ成果は出ません。
◎叱る、褒めるのバランス・マネジメントが大事だ
社員を褒めるばかりの経営をしていると、社員が問題意識を持たなくなってしまい、結局は会社が没落することにつながります。「川勝さん(著者)、あなた、永守さんに褒められたらお終いやで。叱られているうちが華だよ」「途中で期待できないと判断されると、もう叱られなくなるからね」上の者であればあるほど厳しく叱る。永守社長は、そういう形のバランスの取り方をされていたように思います。