評価 (4点/5点満点)
これから管理職になる人、なったばかりの人が、会社の数字に強くなり、デキる管理職になるための本です。
会社の数字に強くなるために、身につけるべき「管理会計」の基本的な考え方を事例をもとに解説します。
マネジメントにおいて最も重要な仕事は意思決定であり、管理会計の役割はまさにそこにあります。
管理会計で大切なのは、数字を使ってどうロジカルに考えるか。
本書は、会社の数字を使って、定量的かつロジカルな意思決定ができるようになることを目指します。
とても「意思決定」とは言い難い、前例・しがらみ・勘などに基づく政治的判断が企業ではまだまだ多いと思います。
管理会計には数学的素養が不可欠ですが、そんなに難しくないことが分かります。
「外注すべきか」「値下げすべきか」「受注すべきか」「事業撤退すべきか」・・・管理会計における意思決定論が分かりやすく学べる1冊です。
【my pick-up】
◎外注で人手が浮いた効果は機会費用で考える
人そのものを削減しないのであれば費用の削減は見込めませんから、営業部だろうとどこだろうと、異動の効果は費用の削減では測れません。効果があるとすれば、浮いた人を他の業務に振り向けたときの売上高の増加です。これが機会費用です。人手が浮いた効果は、費用削減ではなく、売上高の増加でしか測れないのです。
外注のケースでは「浮いた人は他の業務ができるようになるから、それでいい」と言う人も少なからずいます。これもメンバーシップ型ならではのボヤっとした考え方です。他の業務ができるようになるというだけでは、何の経済効果も出ません。重要なのは、新しい業務をやることによって、どういう売上高の増加が見込めるかです。
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