花冷え

「もう暖かくなったから、コートはお洗濯に出しましょうかねえ」と母が独り言。
「いや花冷えの日がきっとあるから、もう少しお待ち」と父の声。
毎年聞きなれた、両親の会話であったような気がします。


今年も　

父の言葉どおりに　花冷えの日が

雨の中

花びらが　ふうわり　ふわり

まるで風花のように

音もなく　舞い落ちる


寒さのせいか　雨のせいなのか

誰もいない小さな公園

私だけの　満開の桜




少し前に、誕生日のプレゼントにと親友が送ってくれた、桜の花のガラスのお皿。
淡い桜色が、目に心地よくて気に入りました。

この友は、私の誕生日には毎年、サクラにちなんだプレゼントを贈ってくれるのです。


大好きなイチゴを乗せて

ここにも

私だけの桜

とびきりうれしい　昼下がり

ここは　晴れ！



一緒に送ってくれた花びら型の小さな器があったので、拾ってきたこぼれ花を浮かべました。


花びらが散るのではなく、花全体が落ちているのはスズメやシジュウカラなどに食いちぎられたからだとか。

「花喰い鳥」で検索すると、ヒヨドリも花を落とす犯人にされていることが多いですが、（『自然の愉しみ方　春』山と渓谷社）に倉嶋厚さんがお書きの文によれば、ヒヨドリは違うようです。