「報告があったので、スイカが来るのを待っていました」
息子の家のチャイムを押すと、ドアの向こう側で6歳の孫とママが満面の笑みを浮かべて、こちらがスイカを出す前にこう言った。
???????
はて? 何の報告・・・? どうしてスイカを持ってきたことが・・・?
その日は菜園の今年初めてのスイカを採ってきたが、食べてみないと出来栄えに自信がもてない。
食べてみたら甘くて上々の出来だったので、半分は孫に食べさせようと電話もしないでスイカを届けに来たのだが、先方はもうそろそろ爺ちゃんがスイカを持ってやって来るころだと待っていたらしい。
孫の予知能力・・・?
「先日スーパーでスイカを買おうとしたら、爺ちゃんのスイカに28日と書いてあったからもう少し我慢をして待っていよう言いますので・・・」
2週間ほど前に孫が私の菜園に来て、スイカを採っていい?と聞くので、受粉のときにつけたラベルを見て28日になったら採れるよと言っておいたが、こちらはそんなことはすっかり忘れてしまっていた。
しかし孫の方はそのことをずっと覚えていて、ひたすら28日を待っていたようだ。
が、待望の28日になっても爺ちゃんからの連絡はなく、29日になって今日こそは・・・と親子でスイカの到来を待っていたようで、予知能力などではなく執念だったようだ。
こんなときにスイカではなくて回覧板などを持って行ったりしていたら、すっかり孫に嫌われてしまっていたことだろう。