毎年9月のはじめに味わう孤独感は、私の家庭菜園の上をただ一羽で舞う鳶のようです。
♪逢いたくて、逢いたくて 心も紅葉 身も紅葉・・・♪
作家の野坂昭如さんが歌った「新古今集・春夏秋冬」のうち秋の歌だが、毎年9月のはじめの朝はいつも、ついこの歌を無意識のうちに口ずさんでしまっている。
この歌の後半に「秋風たったの一吹きで 散る 散る 満る涙川・・・」という歌詞があり、この部分が毎年9月1日に私のホームページに起こる現象を象徴していて胸に突き刺さるのである。
といっても、過去の失恋を思い出しているわけでは無い。
失恋などは今でも毎月していて、別に9月に限ったことではない。
私のホームページは通常1日に100前後のアクセスカウント(この「ひとりごと」のアクセスは30くらい)があるが、夏休みに入ると急に200にあがり、やがて300を越えて最高カウントは1日で600を越える日も出て来て、今日もいっぱいの子どもたちが私のホームページを開いていてくれると思うだけで気分が良かった。
ところが、夏休みが終わった9月1日の朝のカウント数は一気に90カウントくらいにまで減ってしまう。
減るといっても通常の数に戻るだけなのだが、夏休み中に上がり続けた数だから、毎年のことながらアクセスカウントの急落は精神的に落ち込む。
そしてつい口をついて出て来るのが野坂節の「秋風たったの一吹きで・・・」の一節という次第である。
この寂しさに慣れるまで、今年も当分この歌を口ずさむ日々が続きそうだ。