日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「セミ」の声が変わっていた…。

2023-07-26 08:39:45 | 日本語学校
晴れ。

昨日と同じように、「暑い」。子供の頃は、「30度」を超えると、「30度超えだぜ」なんて騒いだりしていたものですが、最近は、35度でも驚かないようになりました。却って、「明日は『30度』」などという予報が出たりしますと、ほっとしてしまうのですから、人間、慣れというものは怖い。

昨日は、コンピューターが言うことをきかず、マウスが動かず、早く(学校に)来ても、することがなく、ボウッとして過ごしてしまいました。それがなぜか、皆が来る頃になって、偶然触れた時、動いたのですよね。こんなことも「間々ある」とのことですので、きっと暑くてご機嫌斜めだったのでしょう。これからは、あっちにも気を遣わなきゃならなくなりそうです。

今朝も、いつもの道を通ってきたのですが、公園が近づくにつれ、「セミ」の声が大きくなる…、あれ、ちょっと違うぞ。注意して聞くと、声が「ミンミンゼミ」じゃあない。まさか「クマゼミ」…。これはいけない。「クマゼミ」と思うだけで暑苦しくなる…ということで、ここで思考はストップしてしまいました。

さて、学校です。

この学校では「コロナ禍」を機に、在日の方の人数が増えてきました。もともと勉強したいと言ってくる方はいたのですが、「白紙」で途中から入ってくると、いくら(残したり、早めに来させて)補講を入れてみても(そうでなければ追いつけませんから)、そうまでして勉強したいわけではない…みたいな感じで、続かなかったのです。

やはり目的意識があるかないかは、大きい。そうまでして日本語を学ぶ必要がなければ、何か理由を見つけて、来なくなる…のも当然のこと。(学校で)机について、聞いていれば、「文字」が書けるようになる…はずがありませんから。「覚え」ようと努力しなければ、覚えられない。皆が書けるようになったのに、自分は書けない。嫌だ。かといって努力するかというと、それも嫌。メンツも関係してくるのでしょうね。

在日の人ですから、本人が「聞くだけでいい」と割り切れば、それはまたそれでもいいのです。学校に通う目的は人それぞれですから。ただ一斉授業ですので、そちらの邪魔をしさえしなければ、あとは、本人の考え方次第なのです。

ここは学校ですから、「適当に話せればいいや」くらいの人は、やはり難しい、続かない。よくて『初級(Ⅰ)』が終わるくらいまででしょうか。

「ひらがな」が終わって、「カタカナ」が入ってくると、「え~」となったり(意欲的に「漢字」まで頑張れる人はそれほどいない)、動詞の活用が、二つ、三つでも続いたりすると、へばってしまったりする。以前は、そういう人がよく見受けられました。もちろん、頑張る人もいますけれども、途中で「一ヶ月、帰国することになった」とか、「家族で(どこそこに)遊びに行くことになった」と休んだりすることも、往々にして、ある。もちろん、留学生とは違い、すべてをその人が決められるわけではありませんから、それはそれで仕方のないこと。ただ、休みが続くと、戻ってきた時について行けない。その間もクラスでは授業が続いていますから

わからなくても、頑張って毎日来ていれば、復習も毎日、2課分ずつしているので、どうにか追いつけるようになるものなのですが、それには、体力のみならず、意志の力も必要となる。…そりゃあ、嫌になりますよね。日本に何ヶ月かいるから、耳(聞き取り)だけは「イッチョマエ」だ…と思っていますから。

それが、今回の「Cクラス」はちと違う。ほとんどは「在日生」なのに(反対に留学生の方に、もう一回やってくれと言いたいくらい)、留学生よりも、意識が高い。「高校(大学)へ行きたい」「今の仕事がもっと手広くできるようになりたい」「違う仕事を選択できるようになりたい」「目的は、日本語が上手になること」など、はっきりとした目的を持って来ている。そうでなかった人も、そういう人に引きずられて勉強している…。

以前は、「夫の仕事の都合で日本に来たから(日本語を勉強してと言われて来た)」とか、「家族で日本へ来たから(日本語が話せるようにと言って連れてこられた)とか、本人の意思に関わりなく来ている人も多くて、「させられている」感が間々見受けられたものなのです。「別に日本に来たくて来たわけじゃない、勉強したくて勉強しているわけじゃない」という気持ちが見え隠れしている人が少なくなかった…。

だから、入学したいとみえた人と話す時も、本人の意思を聞いて、確認してから入ってもらっていました、お金が必要になることなので。とはいえ、日本語について白紙の人が少なくなかったので、あとで、「こんなに面倒だとは思わなかった」らしく、やめられる時には、ホイホイと喜んでやめる人もいた。国にいても勉強なんて、やらなかったという人もいましたから。

当然のことながら、「ひらがな」もそれなりに覚えはするけれども、「カタカナ」は面倒だし、「漢字」は、はあ~という感じでしたから、文字の面でも続かない。それが、今のクラスでは、だんだん書くのも速くなっている人もいる。

ただ、留学生とは違い、在日の人たちには自分では決められないことが多いので、これからどうなるかはわかりませんが。

日々是好日
コメント
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