柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

危うい平衡

2006-08-01 08:39:35 | Weblog
内館牧子さんをご存知ですか。横綱審議会の委員、カルト集団摂理の教祖が狙うタイプの対極におられる方です。辛口の論評する人ですが、日経新聞のスポーツ欄のコラムに露鵬の勝ち越しに疑義を表しています。相撲協会も甘ければ、大獄親方(この人は元貴闘力です、大鵬の娘婿、ですから露鵬は大鵬の弟子でもあるわけです)も大甘だと。3日間の出場停止の末、千秋楽に変化相撲で勝って勝ち越したのが気に入らぬのでしょう。気持ちはわかりますが、本人は指示に従って、ルールに沿って勝ったんですから咎められる謂われはないわけです。本人がそれでも「反省」して、勝ち越しはしたけれども番付を下げてくれと言い出すとか、そういう展開を期待する伝統尊重派、形式美重視派なのです。本人が言わないのなら親方がそう言え、という論調です。大鵬さん、あなたがついていてどうしたのよ!です。勝ち越せばいいというプロ根性を、品性に欠けると咎めています。うむ、私は賛成です。相撲とはそういうものだと思います、レスリングやボクシングとは歴然として違うのです。でも、きっとこういう考え方も現場では薄れ薄れいくのでしょうね。社会の成熟の一環です、爛熟です。
 ガソリン代が上がります。町行く人にインタビューしています、車より電車にするとか、もうドライブを気軽に楽しめないなんて声を拾ってお茶を濁しています。そんなことないでしょう?今まで何回も値上げされてきたじゃないですか、誰か乗らなくなりましたか?馬鹿馬鹿しい。トラックの運転手も、エアコン切るとか言ってますが、それこそ三日坊主でしょう。便利さに一旦慣れると、使わぬわけにはいかないのです。使うな、なんてことが続くわけがありません。やがてガソリン代が高いということにも慣れます。いつものような暮らしが続きます。ガソリン代が上がって、実際に倒産する企業が今まであったのでしょうか。さてさて。
 レバノンの一連の事態、人ごとでしょう?国連(安全保障理事会)の顛末も身勝手でしょう?北朝鮮の時は中ロが反対する、中東問題では米英が賛成しない。どの国も、世界平和なんてこと考えていないのですよ、我が国の利益ばかりです。そのせめぎ合いの場が国連です、安保理です。北朝鮮が誰を拉致しようが、ミサイル打とうが、自国や自国民に禍をもたらさない限り人ごとです、それは日本にとっての中東事情と同じ事です。アメリカにとってどちらが大切でしょうか。ロシアは?各紙の中東事情に関する社説読むに、通り一遍の常識論、正論ばかり。致し方ありません、人ごとですから。世界平和、ですか。局地的紛争がどれだけあって、平穏な地域がどれだけあるか。所詮その加減算です。人種間民族間の紛争は人間の業です。ソ連が軍事的強権的に無理矢理括っていただけのことで、一旦緩めば東ヨーロッパはあの顛末です。腕ずくでイスラエルを建国したお陰で中東の火種は絶えません。世界平和など幻です。くどいですが、サンダーバードやら月光仮面はいないのです。だから、日本が戦争放棄するのは、それはあなたの勝手、そんなことで世界平和がもたらされるわけがないじゃないですか。どの国も今のところ日本に攻め込んだりしません。でも、それだけのことですよね。そういう危うさの上に立っているんだという認識が要ると、思われませんか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする