一昨日、昨日に続き、チリワイン試飲会でピックアップしたいワイン第3弾をお届けします。
ずっと書いているように、チリはカベルネ・ソーヴィニヨンのイメージが強く、たしかに多くのカベルネのワインが造られていますが、南北に長い土地柄を活かし、さまざまな土地からさまざまなワインがつくられています。
例えば、ピノ・ノワールならフランスのブルゴーニュが本拠地ですが、近年のブルゴーニュワインの高騰ぶりを見ると、地域名クラスでもいいお値段です。
が、チリの涼しい気候の産地でピノ・ノワールの栽培が進み、高品質のピノ・ノワールのワインが続々と登場しています。
Calolina Pinot Noir Reserva 2019 Santa Calolina (Leyda)
サンタ・カロリーナのピノ・ノワール・レセルヴァ 2019年が、1,460円(税別)ですよ?
ブルゴーニュだったら、こんな価格はありえません。
産地は、冷涼地区のレイダ。
最近は、レイダのワインをよく見ます。ということは、ここでワイン造りを行なう生産者が増えているということ。温暖化の影響で、ワイン産地はどんどん冷涼地に広がっています。
※輸入元:サントリーホールディングス
AROMO Wine Maker's Selection Pinot Noir 2018 (Casablanca Valley)
アロモのピノ・ノワールも、海岸に近い冷涼地域として知られるカサブランカ・ヴァレー産。
アロモは1922年創業の老舗ですが、醸造責任者はチリ出身の女性です。
このピノ・ノワールは、エレガントなミディアムボディタイプ。
輸入元参考価格は2,000円(税別)と、こちらもお手頃。
※輸入元:徳岡
下の2本もカサブランカ・ヴァレーのワインです。
左)Amaluna Organic Sparkling wine Brut
右)Tais Premiun Rose Organic Pinot Noir 2020
どちらもオーガニックワイナリー「エミリアーナ」のブランドです。
スパークリングワインは瓶内二次発酵で、カサブランカ・ヴァレー産のシャルドネ82%+ピノ・ノワール18%。
オーガニックのエコサート認定ブドウ100%使用で瓶内二次発酵、それでこの価格1,980円(税別)は魅力的ですよね?
ロゼもカサブランカ・ヴァレーのオーガニック栽培のピノ・ノワール100%で、ブドウは早朝に手摘みしているとのこと。
ギリシャ神話に登場する女神「Tais」(タイス)の名前を付けた、見た目もテイストもエレガントなロゼが1,600円(税別)
※輸入元:WINE IN STYLE
チリの冷涼産地のピノ・ノワールを使ったワインは、パワフルなのはちょっと苦手、という方に嬉しいワインだと思います。
あと、昨日の「Koyle」(コイレ)ワイナリーのところで紹介しそびれましたが、下記の2本もチリらしくてオススメです。
Koyle Royale Carmenere 2016 (コルチャグア・ヴァレー)
チリといったらカルメネールを忘れてはいけません。
このワインは、カルメネール85%、マルベック9%、プティ・ヴェルド3%、カベルネ・フラン3%のブレンド。
1株のブドウ樹から1kgという低収量で造られています。
2016年は過去最高の年だそうで、参考価格2,750円(税別)。
Koyle Cerro Basalto 2015(コルチャグア・ヴァレー)
バサルトは玄武岩のことで、セロ・バサルトは玄武岩の丘、という意味。
火山性玄武岩土壌の畑に超密植されたブドウ(低収量になります)から造られています。
ムールヴェードル36%、グルナッシュ27%、カリニャン22%、シラー15%の南仏ブレンドというのも興味深いのではないでしょうか?
参考価格4,125円(税別)と、チリワインとしてはお安くありませんが、中身重視!のワインです。
※輸入元:ヴィレッジ・セラーズ
ハイメ・リベラ氏
チリ貿易振興局/ProChile日本オフィス代表兼チリ大使館商務・農務参事官
[参考]
チリワインの原点回帰ーパイス種のワイン
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/b48333eb488d7d497865fa3c2716e3a3
こんなチリワインもある!古木カリニャンとサンソー
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/b8a6157882ef64afdad4816f276df5fe