本日、11月第3木曜日ー11月18日(木)は、ボジョレー・ヌーヴォー解禁日です。
解禁日の本日、近場のスーパーのワイン売り場に行ってみると、ボジョレー・ヌーヴォーコーナーがちゃんとありました。
ここのスーパーのラインナップは10アイテム少々でしょうか。
別の激安スーパーでは、ワインコーナーはあるものの、ボジョレー・ヌーヴォーの姿はゼロ。
航空便のボジョレー・ヌーヴォーは、航空運賃が加わって価格が割高になるので、激安スーパーでは今年は置かないと決めたのかもしれません。
昨年は置いていました。
さて、2021年のボジョレー・ヌーヴォーの出来はどうでしょうか?
まもなくボジョレー・ヌーヴォー2021解禁です で紹介しましたが、
2021年は悪天候の影響で難しい年となりました。
ボジョレーワイン委員会から2021年の収穫状況についてのリリースが届きましたので、詳しく&サクッと簡潔にお知らせします。
2021年は発芽までのコンディションは問題なく、1993年以降の平均より2日早いペースでした。
問題は、4月5日から8日にかけての霜でした。
後に、「歴史的な霜」と言われました。
2001年以降観測した中で最も「低温」となり、標準と比べて平均 2.1℃も低くなりました。
「雨が多く」(+6 ㎜)、なのに、「晴れも多い」(+60時間)という状況でした。
続く5月も寒冷で、降雨量もとても多い状態となりました。
4月、5月と寒冷な2カ月だったため、開花のスタートは例年よりも遅くなりました( 1993 年以降の平均よりも 7 日遅い)。
7 月は涼しく、日光が乏しくとても雨が多い状況となりました。
1964 年以降で2番目に降雨量が多い年だったそうです(最多は1977年7月)。
雨の多い夏は、ベト病などの病気の出現を助長します。
ここまで聞くと、ああ…、もう絶望的…と思われますが…
8 月後半は世界的に冷涼で乾燥し、8月12日以降は雨はほとんど降りませんでした。
ブドウの色づき始めは、1993 年以降の平均よりも7日遅い 8月5日(平均)でしたので、収穫が遅くなることが予測されました。
ボジョレーおよびボジョレー・ヴィラージュの赤、ロゼ用ブドウの収穫の公示は9月13日で、1993年以降の平均より10日遅くなりました。
ということで、2021 年は、気象条件、それに伴うブドウ畑の手当ての手間などから、手間のかかる難しい年だったといえます。
霜の害で収量も減少しました。
霜の害は、北から南までのテロワールの多様性によって区画ごとの不均一性をもたらし、霜害だけでなく、さまざまな災害に対する対応によっても差が生じ、収量が適正なものから非常に低いものまで見られたようです。
こうした収量の不均一性があったため、ブドウ生産者たちは適正な成熟状況を見極めなければならなかったようです。
悪天候に泣いた2021年ですが、ブドウの生育期後半の8 月後半から 9 月の好天のおかげで、収穫量が充分ではないものの、ブドウの品質を保つことができ、ボジョレー・ヌーヴォーとして詰められたワインは、アルコールやタンニンが控えめながら、口当たりがなめらかで、果実味のある、やさしい味わいが感じられるものになったそうです。
2021年は歴史的な悪天候によってブドウ畑での作業が増え、生産者たちは休むことなく対応に追われました。
収穫を無事に終え、仕込むことができ、新酒ワインーボジョレー・ヌーヴォーを瓶詰めできたことを一番喜んでいるのは、生産者たちに違いありません。
しかも、2021年は、昨年に引き続いてのコロナ禍での栽培、収穫、醸造でした。
ワインを造り、届けてくれた生産者に感謝です。
ペットボトルタイプで1,000円を切るボジョレー・ヌーヴォーもありました。
解禁日からの週末が、いちばんボジョレー・ヌーヴォーが揃い、買いやすいタイミングだと思いますので、飲みたい方は今週中に売り場へGO!