写真①:NHK朝の連続テレビ小説『ちむどんどん』放送冒頭で登場するアサギマダラ
=2022年6月13日(月曜)午前8時2分放送画面から撮影
NHK総合テレビの朝ドラ『ちむどんどん』月曜放送で紹介
“渡り蝶”・アサギマダラが飛ぶ姿にちむどんどんしました
2022年6月13日(月曜)午前8時からNHK総合テレビ放送された朝の連続テレビ小説・『ちむどんどん』のオープニング映像で、沖縄や奄美大島などの南方諸島から5~6月に日本列島へ北上する“渡り蝶”・アサギマダラが登場していました。
午前8時2分、沖縄料理に夢をかけるヒロイン比嘉暢子の古里・沖縄本島北部のやんばるの舞台で、アサギマダラが画面を飛び交っていました。ちむどんどんとは、沖縄方言で「胸がわくわくする気持ち」。オープニング映像でアサギマダラが羽を広げる姿=写真①=を見て、福津市津屋崎の古里の浜辺、津屋崎浜に飛来するアサギマダラの観察調査を続けている私も、思わず、ちむどんどんしました。この姿は月曜だけ放映のようです。
写真②:スナビキソウの花の蜜を吸うアサギマダラの雄
=福津市・津屋崎浜で、2022年5月14日午前8時5分撮影
“渡り蝶”・アサギマダラの今季飛来記録
――福津市・津屋崎浜と宮地浜のスナビキソウ群生地
私が所属している「津屋崎千軒 海とまちなみの会」は、4月22日から福津市・津屋崎浜と宮地浜のスナビキソウ群生地に飛来するアサギマダラ=写真②=のマーキング調査を地元市民と続けていましたが、6月8日に津屋崎浜に飛来の雄1頭にマークしたのを最後に今季は64頭(いずれも雄)にマークしました。2021年は101頭(いずれも雄)にマーク、2020年は81頭(同)にマークしており、飛来数の減少を反映しています。
今季のアサギマダラの初飛来は5月6日の津屋崎浜と宮地浜で確認された3頭で、2021年の4月22日の津屋崎浜で確認された初飛来1頭より2週間遅くなりました。アサギマダラが蜜を吸う海浜植物・スナビキソウの開花は、4月22日には18株確認されており、ほぼ例年並みです。2021年の飛来終認は7月2日、2020年の飛来終認は6月10日でしたので、7月初旬まで飛来調査を続ける予定。
今季飛来数のピークは5月22日の12頭で、次いで多い飛来数は同月13,14両日の各5頭でした。福津市津屋崎地区への北上個体の確認例では2013年6月3日、地元市民が津屋崎浜で再捕獲した雌に「MG 上五島 5/11」の標識があり、長崎県新上五島町の野下広人さんが五島列島上五島(中通島)の林道でマークした個体が、東北東に154kmを23日間で移動したことが分かっています。今後、五島列島などから津屋崎浜や宮地浜への標識個体の飛来の可能性もあるのでは、と期待されています。