とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

熊野古道を歩く「1日目:湯の峰温泉」

2014-05-25 22:20:40 | 観光
熊野古道を歩いた後、熊野本宮大社に近い湯の峰温泉に宿をとった。湯の峰温泉は、開湯1800年といわれ、日本最古の湯として愛されている温泉だ。四村川が流れる狭い谷の両岸に十数軒の旅館が軒をならべ、温泉情緒を残し湯の町の風情を感じる静かな温泉街だった。




共同浴場が2箇所あるが、そのうちのひとつは、日本最古の共同浴場と言われる「つぼ湯」である。一日に七回も湯の色が変化するといわれている天然温泉の岩風呂「つぼ湯」は熊野古道の一部として世界遺産登録にも登録されている。

川岸の小屋の中に2~3人が入れる岩穴があり、そこに温泉が湧いている。つぼ湯は、一度にたくさんの人が入れないので順番待ちで入るようになっている。残念ながら、順番が大分決まっていたようなので、交代時間の隙間を狙って、中の様子だけ見せてもらった。小屋の上には、順番待ちの待合室も用意されている。


入口も、温泉情緒たっぷりな風情がある。


中は、確かに2~3人も入ればいっぱいである。囲いの中に、温泉が湧きでる岩穴と二人くらいで一杯になる洗い場があるのみだ。何だか、秘密基地にでも入ったようなワクワク感がある。


そして、小屋の上には「小栗判官物語」の謂れが書かれていた。


小栗判官物語とは以下の内容だ。(熊野本宮観光協会HPより)

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およそ600年の昔、戦に敗れ常陸の国(茨城県)に逃れた小栗判官は、
相模の大富豪、横山家の長女 照手姫と出会い恋におちます。
しかし二人の関係に立腹した横山家は、小栗判官に毒を飲ませ殺してしまいます。
地獄に落ちた小栗判官は閻魔大王の同情をかい、
蘇生への道として餓鬼阿弥の姿に変えられ現世に送り返されました。
哀れな姿で倒れていた小栗判官は通りかかった高僧に助けられ、
木の車に乗せられて熊野の湯の峰を目指します。
小栗の首には高僧により「一引き引いたは千僧供養、二引き引いたは万僧供養」と書かれた札が下げられました。
一方、照手姫は恋人を失った上、兄弟の策略により流浪の身となっておりました。
ある時、首から札を下げた餓鬼阿弥を見て、亡き小栗判官の供養になればと湯の峰へ参詣の旅に旅立ちました。
長い旅路の果て、ついに湯の峰に辿りついた照手は餓鬼を四十九日の間つぼ湯に浸けて湯治させたところ、
なんと元の小栗判官の姿に戻ったというお話です。

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湯の峰温泉は、この小栗判官伝説を前面に押し出し、つぼ湯の入り口には「小栗判官蘇生の地」として大きくPRしていた。


また、つぼ湯の反対側の岸には、湯筒という源泉自噴口がある。ゴポゴポと湧き出る90度の熱湯で卵や野菜を茹で、温泉卵などを楽しむ事が出来るようだ。実際、湯筒の中には卵が入った網もあった。近所の店で卵や野菜を売っているので、観光客も温泉卵作りを楽しむことが出来る。




残念ながらつぼ湯には入れなかったが、旅館の温泉も味わい深い造りで、内風呂と露天風呂の両方に入り温泉を目いっぱい楽しんできた。




湯の峰温泉は、歴史が古く、昔ながらの温泉情緒をたっぷり楽しむことができ、浴衣と下駄で歩き回れる温泉街である。泉質も素晴らしく、熊野詣に立ち寄った際には、是非とも立ち寄って欲しい温泉だ。

熊野古道を歩く「2日目:発心門王子~熊野本宮大社」に続く。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
つぼ湯 (見切り発車)
2014-05-26 15:07:06
由緒正しき「岩風呂」?
て 雰囲気ですね、
世界遺産ですか・・
ちょっと入ってみたくなるような 怖いような・・
熊野路の旅館のお食事 美味しかったですか?
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見切り発車さんへ (とっちー)
2014-05-26 23:05:12
つぼ湯もよかったですが、旅館の温泉も良かったですよ。
昔ながらの温泉街という風情がいいですね。
夕食も美味しかったですよ。
シカ肉も出ました。
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