とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

八ヶ岳核心部を縦走「1日目」

2009-07-27 23:18:17 | 山登り
先週の塩見岳に引き続き、25~26日と百名山の一つの八ヶ岳に行ってきた。八ヶ岳といえば幾つもの峰々があり、何度も行ったことのある山域である。今回は、9年ほど前にも行ったことがあり、八ヶ岳でも最も核心部である硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳などを全て回る縦走コースとした。

登山口は、原村の美濃戸から入ることにした。美濃戸口からは舗装がなくなり、すれ違いのも厳しいくらいの凸凹道であるが、車で行くことができる。真夜中に急な坂道をゆっくり進んでいくと、前方でスリップしている車があり立ち往生していた。パワーがなく、タイヤが減っていたのか上に上がることができないようで、バックして道を空けてもらった。夜中であり、果たして自分の車も前に進めるか心配になったが、なんなく前に進めることができた。立ち往生した車は、前に進むのはあきらめて戻ったようであった。

美濃戸には数軒の山小屋があり、そこの駐車場に車を泊めて車中泊とした。数時間ほど眠り目覚めると、山小屋の人が朝から見回りに来ていて、早速駐車料金を請求された。駐車料金を払い身支度を整えると登山の開始だ。朝6時過ぎに小屋を出発して、北沢回りで硫黄岳を目指すことにした。歩き出すと最初に見つけたのはキバナノヤマオダマキだ。黄色で特徴ある形の可愛い花である。

沢沿いの木道などを進み

2時間ほどで赤岳鉱泉についた。赤岳鉱泉はお風呂がある山小屋だが、ここには泊まらず休憩のみで先に進んだ。


ここから、キツイ登りとなる。1時間ほど登っていくうちに雨がポツポツ降り始め雨具を着ることになった。天気予報でも曇りとなっていたので雨も仕方ないと思っていた。2時間ほどで赤岩ノ頭(2656m)に着く。このあたりは、シャクナゲが多く一面に咲いていた。

ただ、ガスが立ち込め視界は10m程度しかない。しかも、硫黄岳に向かうにしたがって、風が強くなってきた。15分ほどで硫黄岳(2760m)に着くが強風で吹き飛ばされそうな状況だった。視界も利かず、標識がなければ迷いそうな山頂である。

標識が指す方向を頼りにコースを進んだ。風はますます強くなり、体を屈まなければ前に進めない。吹き付ける風と雨粒で顔が痛いくらいだ。先日、大雪山系で起こった遭難事故が頭に浮かんできた。こんな状況が続けば遭難してもおかしくないかもしれないと不安になったが、しばらく先に硫黄岳山荘という山小屋があるのが判っていたので、まずは山小屋まで行くことにした。

強風の中、山小屋にたどり着き今後の天気予報やコースの状況をきいた。幸い、これから天気は少し回復傾向にあるということと、風が強い場所はもう少し先くらいまでだろうという話を聞いて、予定通り先に進むことにした。硫黄岳周辺はコマクサの群生があって有名な場所だ。強風の中でもコマクサだけは何枚も写真をとっておいた。


しばらく進むと、風は弱まってきた。時折強い風が吹くものの、前に進めないほどではない。クサリ場やハシゴが断続する岩峰をすすみ横岳(2829m)に着いた。

ここで、休憩をしている内にみるみる空が明るくなってきた。

あれほどガスがかかっていた空から太陽が顔を出し、青空が見えるようになった。ガスの合間には、下方の山小屋や

大同心、小同心の岩峰も見えた。

山小屋のお兄ちゃんが教えてくれた通りの天気になって感激だ。しばらく山頂からの雲の流れや景色を堪能する。また、チョウノスケソウという珍しい高山植物も見つけラッキーであった。

ミヤマシオガマも岩の間から咲いていたりして花の写真も光が射すといい感じになる。


さらに1時間30分ほどで赤岳天望荘に着いた。

目指す赤岳山頂にはガスがかかり、まだ先である。最後の腹ごしらえをして、山頂を目指した。

朝から歩き出して8時間以上もたっており、かなり疲れてきたが頑張って40分ほどで今日の最終目的地の赤岳頂上小屋に着いた。まさしく頂上にある小屋で、2899mの山小屋だ。よくぞこんな場所に建てたと感心してしまうほどの場所である。本当の山頂は小屋から歩いて5分くらいの場所だが、荷物を置いてから山頂に行った。

山頂からの景色は、あいにくガスがかかり360°の展望とはいかなかったが、時折ガスが晴れると周辺の山並みが見え隠れしていた。


小屋の寝床は充分なスペースがあり、狭い思いをせずに確保できた。たくさん歩いたお陰でビールを飲み、夕食を済ませたらアッという間に眠りについていた。翌日の天気を気にしつつもぐっすり眠っていた。続きは2日目へ。



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4 コメント

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達成感ありますよね (しぞーかお伝)
2009-07-28 18:04:59
 とっちーさん、やっぱ山が大好きなのですね。目標がきちっとある方は違います。また頂上を極めたときのその満足感は何事にも変え難いのでしょうね。いつも頭が下がります。

 それと高山植物をフォトで楽しませてもらっています。クリヤーに写っていますし、ほんと臨場感がありますよ~。2日目も待ってます。
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しぞーかお伝さんへ (とっちー)
2009-07-28 22:55:16
山に行くと一杯写真を撮りたくなります。非日常の世界ですし、その体験は忘れがたく、知らない人にも伝えたいという気になります。ブログに載せたのはそのほんの一部ですが、楽しんでもらえると嬉しいですね。

8月も幾つか計画してますので、その都度掲載する予定です。
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写真 (見切り)
2009-08-05 22:22:01
珍しい高山植物のお花も可憐ですが くさりや岩の迫る崖や 臨場感たっぷりの写真にドキドキしながら 読みました。
雨も風もあったのに 無事にお帰りで良かったです。
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見切りさんへ (とっちー)
2009-08-06 18:35:18
クサリや梯子のある箇所が多く、大変でしたが面白かったですね。ただ、硫黄岳通過時の強風はさすがにヤバイなという感じでした。真っ直ぐ立って歩くことができず、岩場歩きだったら正直命を落とす可能性すらありました。
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