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とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

映画『インセプション』

2010-07-31 19:09:20 | 映画
映画『インセプション』予告編


シネマトゥデイより
チェック:『ダークナイト』の気鋭の映像作家、クリストファー・ノーラン監督がオリジナル脚本で挑む、想像を超えた次世代アクション・エンターテインメント大作。人の夢の世界にまで入り込み、他人のアイデアを盗むという高度な技術を持つ企業スパイが、最後の危険なミッションに臨む姿を描く。主役を務めるのは『シャッター アイランド』のレオナルド・ディカプリオ。物語のキーマンとなる重要な役どころを『ラスト サムライ』の渡辺謙が好演する。斬新なストーリー展開と、ノーラン監督特有のスタイリッシュな映像世界に引き込まれる。
ストーリー:コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むことのできる優秀な人材だった。彼は、企業スパイの世界でトップの腕前を誇っていたが、やがて国際指名手配犯となってしまう。そんなある日、コブの元に“インセプション”と呼ばれるほぼ不可能に近い仕事が舞い込む。

監督:クリストファー・ノーラン

キャスト:レオナルド・ディカプリオ、エレン・ペイジ、渡辺謙、ジョゼフ・ゴードン・レヴィット、マリオン・コティヤール、トム・ハーディ、トム・ベレンジャー、キリアン・マーフィ


シネマイレージのポイントが溜まり無料で見られるようになっていたので、何も見に行こうか迷っていたが、今話題の映画「インセプション」を見に行くことにした。事前の評判から映像が凄いが難解なストーリーというのが頭に入っていて果たして内容を理解できるかと心配だった。このところ寝不足で、あっちこっち出歩いていたせいか疲れが残っていたかもしれない。映画が始まって1時間くらいは、ついうとうとしてしまい自分が夢の中に入っていたみたいだ。おかげで最初の部分がしっかり頭に入っていないので、今一内容が理解できずに終わってしまった。この映画は、最初から頭をすっきりさせて鑑賞しないと理解できないだろう。何回も見に行くと理解できるような話も聞くが、まあ1回行けば充分だ。

ただ、凄い映像がどんどん出てきたおかげで目が覚めてきて、後半はしっかり鑑賞できた。特に夢の中のシーンはどんなことでも可能になるというのが面白い。地面がどんどん盛り上がり180度回転して頭上に来るなんて見たことがない。また、宇宙空間でもないのに無重力状態で人間が浮いているなんて発想も面白い。また、廃墟と化した摩天楼のビル群が崩壊していくシーンは世紀末を感じさせる。

この映画の主題が、他人の夢の中に入り込んでアイディアを盗み出すのではなく植えつける(インセプション)ということだが、その仕組みを理解するのが難しい。主人公のコブ(ディカプリオ)は、サイトー(渡辺謙)からライバル会社を潰すためにその会社の跡継ぎであるロバート(キリアン・マーフィー)に仕掛けをして欲しいとの依頼をする。それがインセプション(アイデアの植え付け)なのである。そして、コブはそのミッションのために仲間を集める。このあたりはオーシャンズ11を彷彿させる。集めた仲間は3人だ。それぞれの役目は、「設計士」アリアドネ(エレン・ペイジ)、「偽造師」イームス(トム・ハーディー)、「調合師」ユスフ(ディリーブ・ラオ)ということだが、なかなかそれぞれの役目が判りにくい。そして、実際に夢の中に入ってしまってからも、いくつもの階層に分かれている。夢の夢、夢の夢の夢といったかんじでいくつにも分かれてしまい何がなんだか良くわからない。それらが密接に関係しあってミッションを遂行させるというストーリーである。

とにかく、頭を常に働かせていないと話が見えてこなくなる。こんな話を考えた脚本家の頭は一帯どうなっているのだろうと思いたくなった。また、夢の中でのルールがあるのは面白い。夢から現実世界に戻るには夢の中で殺されればいいのだが、長時間夢に潜入するために、強力な鎮静剤を使う。その場合には、夢で死んでしまうと虚無の世界を漂ってしまうらしい。そうなったら“キック”で戻るしかない。それは急激な“落下”である。とにかく目が覚めるような高い場所から落っこちて「うわぁぁぁぁ!」となるくらいで目が覚めるのである。

このあたりのルールは、見ているときはなんとなくしか判らなかったが、あとでいろいろ調べてみてよく判ってきた。1回だけで内容を理解できなかった人は、このあたりのルールやインセプションの仕組みを理解した上でもう一度見れば納得できるかもしれない。

渡辺謙がどんな形で登場してくるのかが興味あったが、最初と最後にそれなりに登場しているが中盤はほとんど出てこないし、思ったよりは影が薄い印象だ。ただ、並み居るハリウッドスターに引けをとらずに堂々としていたのは大したものだ。また、ディカプリオも年齢を重ね渋みが出てきたようで、いい味を出していたと感じた。

プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂

2010-06-09 22:02:10 | 映画
映画『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』予告編


これは、久々に映画館で見た話題の映画だ。これで6ポイント溜まり次回は無料で見ることができる。

まずは映画の解説とストーリーを紹介する

チェック:『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの敏腕プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーが携ったアクション・アドベンチャー大作。古代ペルシャを舞台に、時間をさかのぼって過去を変えられる「時間の砂」をめぐる陰謀に迫る。『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』のマイク・ニューウェル監督がメガホンをとり、主演の王子役を『ゾディアック』のジェイク・ギレンホールが熱演する。神秘的で壮大な物語と豪快なアクションに魅了される。

ストーリー:シャラマン王に見込まれて養子となった、ペルシャ帝国第3王子のダスタン(ジェイク・ギレンホール)は勇猛果敢な若者だった。ある日、敵国への武器供給の情報を得た王の腹心の弟ニザムと王子3人は協力し、軍を率いて聖地アラムートの制圧を成し遂げる。だが、聖地への進軍は王の怒りを買い、王は武器供与の証拠を示せと息子たちに迫るのだった。(シネマトゥディより)

キャスト
ダスタン王子:ジェイク・ギレンホール
ニザム   :ベン・キングズレー
タミーナ王女:ジェマ・アータートン

いたってわかり易い映画である。古代ペルシャの王国の王子ダスタンが、聖なる都アラムートの征服に成功する。しかし、勝利を祝う宴の席でダスタンは父親殺しの汚名を着せられる。宴席にいたタミーナはダスタンを王宮から逃がす。タミーナの目的は、ダスタンが戦利品として手に入れた短剣に納められた“時間の砂”を守ることだった。あとは、二人がいろんな困難を乗り越えていくというストーリーである。

この映画の一番の見所は、ダスタンことジェイク・ギレンホールのアクションシーンだろう。とにかく走る。屋根の上、壁、棒の上と縦横無尽に走り回るシーンはCGではなく生身のジェイク・ギレンホールの体当たりの演技だそうだ。矢が飛んできても、剣が飛んできても絶対に当らないという約束どおりの展開だが、見ていて痛快である。

また、タミーナことジェマ・アータートンはエキゾチックな顔立ちであり、まさに古代ペルシャの姫としてはうってつけの女優さんだ。人によって好みが分かれているようだが、私はけっこう気に入った。007の『慰めの報酬』にボンドガールとして出ていたようだが、どうも思い出せない。

インディジョーンズとかハムナプトラとかに出てきそうな話を、古代のペルシャに戻したような話だが2時間飽きることなく見ることができた。後半、ダスタンを助けるためにタミーナが燃え滾る溶岩の中に落ちていくシーンには、『あれーっ!それはないだろう』と叫びたくなったが、これも冒険ファンタジーの定番どおり、観客を納得させる結末となった。あまりにも都合よすぎる展開だが、これが王道である。なんといってもディズニー映画だから、観客の期待を裏切るようなことはしない。最後まで安心してみていられる。



映画「60歳のラブレター」

2010-06-06 23:14:14 | 映画
2本目は、邦画で妻の共感度98%、夫の反省度95%という「60歳のラブレター」

《内容と解説》

大手建設会社の定年退職を目前に控え、第二の人生をはじめようとする孝平(中村雅俊)と、専業主婦として家族に尽くしてきたちひろ(原田美枝子)は、離婚を決意。お互いが別々の道を歩み始めたとき、新婚当初ちひろが30年後の孝平に宛てて書いた手紙が、時を経て届けられる──。
5年前、愛妻に先立たれ娘と暮らす医師・静夫(井上順)は、医療小説の監修を求められ、翻訳家として第一線で活躍する麗子(戸田恵子)と出会う。新しい恋に臆病だった2人に勇気をくれたのは、思いがけない人からの英文ラブレター。
青春時代にビートルズを謳歌し、今は魚屋を営む正彦(イッセー尾形)と光江(綾戸智恵)。口げんかは絶えずとも、友達のような2人に訪れた悲しい出来事。手術にのぞんだ光江が眠る病室には正彦が弾き語るギターの音色が響く。それは2人の思い出の曲──。(アマゾンより)

熟年夫婦が互いへの感謝の言葉をはがきにつづり、これまでに8万通を超える応募が寄せられた人気企画「60歳のラブレター」を映画化。監督は『真木栗ノ穴』の深川栄洋が務め、脚本を『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズの古沢良太が手掛ける。出演は、中村雅俊、原田美枝子、井上順、戸田恵子、イッセー尾形、綾戸智恵と豪華キャストが集結。さまざまな人生経験を積み重ねてきた登場人物たちが、夫婦のあり方や、これからの人生をどう生きるのか模索する姿が共感を誘う。(シネマトゥディより)



これって、全部実話だそうだ。世の中には、ドラマティックな事柄が小説以上にあるのだなあと驚いてしまう。三組の熟年のカップルに起こるいろいろな状況は、自分の将来においても起こりうる状況だけに、より実感がこもる内容だった。それぞれのカップルの話は独立しているが、微妙に係わりあって話が進んでいく。うまく話が繋がり違和感もなく見終わった。

一組目は60歳で定年を迎えた孝平(中村雅俊)と、専業主婦として家族に尽くしてきたちひろ(原田美枝子)のカップル。上司の勧めるままに結婚し、仕事一筋で家庭を顧みなかった孝平は、定年を気に妻との離婚を決意。お互いが別々の道を進もうとしていたが、30年前の妻からのラブレターが届き、初めて妻の気持ちに気づく。妻が他の男といるのを見て、焦ったのかもしれない。妻が見たかったラベンダー畑の絵を描いて北海道に飛ぶ。ラベンダー畑での元夫からの精一杯のプロポーズに妻も気持ちを揺り動かされもとの鞘に戻るという展開だ。どちらかというと、女性からすればちょっとずるいと言われそうな展開だが、男としては、これも精一杯の気持ちの表し方なのだろう。あのシチェーエーションだったら、どんな女性も受け入れてくれるだろう。30年前のラブレターを貰ったら誰でもウルウルしてしまう。こんなサービスしてくれるとこって今でもあるのかなー。

二組目は、愛妻に先立たれ娘と暮らす医師・静夫(井上順)と、翻訳家として第一線で活躍する麗子(戸田恵子)のカップル。静夫の娘は二人の恋を認めたくなく、食事会をぶち壊してしまう。だが、気を落とした静夫と麗子の前に、思いもかけない娘の一押しがあった。娘が書いた英文ラブレターを麗子の前で英語で読み上げる静夫。麗子は、和訳して答える。まさにこのシーンは、涙なくして見ていられない。恋に不器用な父を娘が手助けしてくれたというのがステキだ。私はこのシーンが一番気に入った。

三組目は、魚屋を営む正彦(イッセー尾形)と光江(綾戸智恵)のカップル。正彦の糖尿病の治療に一生懸命付き合っていた光江だが、ちょっとした事で光江自身が脳梗塞にかかっていたことがわかり成功するかどうか難しい手術を受けることになる。手術後も意識が戻らない光江の枕元で、二人の思い出の曲、ビートルズの『ミッシェル』を一晩中歌い続ける正彦。光江からプレゼントされたギターをかき鳴らす正彦の姿も涙を誘う。そして、光江の意識が戻る。まさにこの瞬間は感動ものだ。

ベテランの俳優陣で固めたこの映画は、夫婦のあり方やこれからの人生をどう生きるのかという問題について考えさられる。熟年世代だけでなく若いカップルが見ても共感できる話である。とにかく見ていて涙が抑えられなかった。年齢に関係なくカップルへのお勧めの映画である。

映画「グラントリノ」

2010-06-05 19:37:46 | 映画
このところWOWOWで放送された映画で、めちゃめちゃ泣けた2本を紹介したい。どちらも昨年公開された映画で、既に見た方もいるだろうが、私は映画館で見る機会がなく今回テレビで初めて見た。どちらも期待に違わず、いい映画だった。

1本目は、洋画でクリント・イーストウッドの「グラン・トリノ」

《内容と解説》
鮮戦争の帰還兵ウォルト・コワルスキーはフォード社を退職し、妻も亡くなりマンネリ化した生活を送っている。彼の妻はウォルトに懺悔することを望んでいたが、頑固な彼は牧師の勧めも断る。そんな時、近所のアジア系移民のギャングがウォルトの隣に住むおとなしい少年タオにウォルトの所有する1972年製グラン・トリノを盗ませようとする。タオに銃を向けるウォルトだが、この出会いがこの二人のこれからの人生を変えていく…。
『チェンジリング』からほとんど間を空けずに公開されるイーストウッド監督作。『ミリオンダラー・ベイビー』以来、4年ぶりに主演も兼ねた。朝鮮戦争従軍経験を持つ気難しい主人公が、近所に引っ越してきたアジア系移民一家との交流を通して、自身の偏見に直面し葛藤する姿を描く。アメリカに暮らす少数民族を温かな眼差しで見つめた物語が胸を打つ。西部劇や刑事ドラマで築き上げた、“男イーストウッド”のヒロイズムが詰まった人間ドラマだ。主人公と友情を育む少年タオ役のビー・バン、彼の姉役のアーニー・ハーなどほとんど無名の役者を起用しているにも関わらず、どんな端役までも行き届いたきめ細かな演出がイーストウッドの真骨頂だ。(goo映画より)



物語は淡々と進むが、気難しい主人公の老人と隣家の少年や姉の関係が気になって、ついずっと見入ってしまったという感じだ。白人以外の人種には偏見を持ち、人と交わらないように生きてきた男が、ひょんなきっかけからアジア系の少女と親しくなり、その弟を一人前の男に鍛え上げていく。弟は不良との係わりを持ち、暴力の連鎖が姉にまで広がっていく。老人が、少年や少女に係わったことで暴力が暴力を生んでしまう。このあたりは、良くある映画のパターンだ。だが、老人は自分の死期を感じ取り自分の過去の贖罪と係わりあった姉弟のため不良たちに立ち向かう。従来のクリントイーストウッドの映画だったら、銃を撃ちまくり悪党を一網打尽に倒すという構図だが、この映画はそんな結末ではない。最後まで、派手なアクションはなく淡々と終わる。暴力で全てが片付くという話は、虚構である。クリントイーストウッドは、最後まで人間らしいヒーローだった。ただ、あまりにも悲しいケジメのつけ方に泣けてしまう。老いる事と、生と死を真正面から扱った映画だが最後まで暗くなり過ぎず、泣けるけど痛快さも感じる終わり方だった。そして最後に、この映画の題名「グラントリノ」をつけた意味が良くわかった。

2本目は、明日に続く。

映画『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』

2010-05-03 22:15:03 | 映画


久々に、映画を見てきた。3D映画の話題作もあるけど、あえてB級テイスト漂よう「ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲」を見ることにした。これは、2004年に哀川翔の主演100本記念作として公開された「ゼブラーマン」のパート2に当る。そして今度は哀川翔のデビュー25周年を機に、再び監督三池崇史、脚本宮藤官九郎でこの続編が作られたわけだ。以下、解説とストーリーを紹介する。


解説:変身ヒーローにあこがれるさえない小学校教師が、エイリアンを倒して本物のヒーローになる姿を描いた『ゼブラーマン』の続編。西暦2025年、架空の都市ゼブラシティを舞台に、15年間の記憶を失った主人公が、世界征服の野望を抱く悪党に立ち向かう。主演の哀川翔を筆頭に監督の三池崇史、脚本の宮藤官九郎が再集結。仲里依紗演じるなまめかしいゼブラクイーンなど4人のゼブラーマンが入り乱れる、スケールアップした物語に注目。

ストーリー:教師の市川新市(哀川翔)が目覚めると、東京の街はゼブラシティなる都市に変ぼうしていた。警官に発砲され意識を失った新市が再び目を覚ますと、ゼブラシティの犠牲者たちが集まるコミューンにいた。そこで15年分の記憶を失い、かつて自分が地球を救ったゼブラーマンだったことを知った新市はリハビリを開始するが……。

スタッフ
監督: 三池崇史 ,プロデューサー: 平野隆 ,脚本: 宮藤官九郎
キャスト
哀川翔,仲里依紗,阿部力,井上正大,他
                      (以上 シネマトゥディより)


監督三池崇史、脚本宮藤官九郎といえば、あの「ヤッターマン」のコンビである。「ヤッターマン」同様、お金をかけ好き放題に作った映画といえる。第1作の「ゼブラーマン」も見たけど、こちらは安っぽい特撮ヒーロー物の雰囲気が漂うまさしくB級映画の典型的な映画だった。哀川翔が演じる主人公の小学校教師・新市は、少年時代に低視聴率で打ち切られてしまった特撮ドラマのヒーロー「ゼブラーマン」を偏愛し、唯一の楽しみとして、その姿を手作りコスチュームでまねるうちに、エイリアンから地球を救う本物の英雄となっていく。ストーリーは、笑えるが、切なく人間くさい雰囲気に満ちていた。

それに引き換え、今度の続編は何といっていいのだろうか。画面的にはスケールアップしてSFヒーロー物ぽい雰囲気もあったが、ところどころギャグぽい場面もあったりして、ジャンルを特定できない映画になっていた。SFとしては、おふざけが過ぎるし、ギャグもあまり笑えない。脚本が、はっきりいうと小学生レベルと言わざるを得ない。小学生でも、もっとひねったストーリーが出来るはずと感じるほどだった。

ゼブラーマンが、善の白と悪の黒に遠心分離機で分けられてしまうというのも、安易な発想だし、白ゼブラと黒ゼブラが簡単に合体してしまうのも納得がいかない。合体するのもちょっと下ネタ過ぎるのでは…。また、「白黒つけようぜ」の決め台詞はどこへ行ってしまったのか、最終的には白黒つけずに終わってしまうなんて、どうなっちゃたのと言いたいくらいだ。ゼブラーマンとエイリアンの戦いの結果は情けない。あんな終わり方では、正義のヒーローが可哀相だ。

この映画の唯一の見所は、黒ゼブラことゼブラクイーンを演じた仲里依紗の色っぽく、極悪ぶりの怪演だろう。劇中の歌と踊りは一見の価値ありだ。最近売り出しの仲里依紗ちゃんが眼のふちを黒く塗り、露出度の高い衣装で暴れまわるシーンはなかなかいい(オジサン的視点からかな)。ただ、どちらかといえば深キョンのドロンジョ様のほうが個人的には好きだ。

見終わってからの感想は、あまりにもバカバカしいストーリーに脱帽といったところだ。怒る気力さえ起こらず、よくぞここまで作ったよと気楽に流すしかない。


映画『プライド』

2010-04-15 21:49:22 | 映画
映画『プライド』の予告編


今日は、久しぶりに映画の話。とはいっても、映画館ではなくWOWOWで以前放送されたのをビデオに撮っておいて最近見たものだ。去年の1月に公開されたので、もう1年以上前の映画だが、けっこう面白かったのでレビューを書いてみた。

解説とあらすじの詳細(goo映画より)

声楽家を志す萌は、ハウスクリーニングのバイトで同じく声楽科の史緒と知り合う。1枚5万円のオペラのチケットをゴミ箱に捨てるお嬢様の史緒。驚く萌を、史緒はその夜の公演に誘う。しかし、会場で音楽界の人々を見て、格差を思い知らされた萌は、史緒に激しい憎しみを感じる。貧しい家庭で育った萌は、実はしたたかな野心家だったのだ。父親の会社が倒産し、史緒が一文無しになったことを知ると、同じ境遇の萌は反撃を始める。

少女漫画の巨匠、一条ゆかり原作のコミックを映画化。全く違う境遇で育った二人の少女が、憎しみ合いながらも認め合い、声楽の世界で昇り詰めていく姿を描く。母親に虐待されて育ち、音楽だけが心の支えであった萌は、生まれた時から全てを与えられていた史緒が憎くて仕方がない。しかし、ふとしたきっかけで同じステージに立った二人は、思いがけなく美しいハーモニーを聴かせるのだった。お嬢様、史緒を演じるのは5オクターブの声域を持つ歌手、ステファニー。萌を演じるのは『デスノート』2部作で夜神月の妹を演じた満島ひかり。萌の表向きの素直さと激しい野心家の顔とを見事に演じ分けている。監督は、『デスノート』2部作の金子修介。

キヤスト
·ステファニー(史緒) 日本人の母とアルメニア系アメリカ人の父を持つ
·満島ひかり(萌) 祖母がフランス系アメリカ人のクオーターである
·渡辺大 渡辺謙の息子
·高島礼子
·及川光博
·由紀さおり
·五大路子
·長門裕之

この映画の原作は、少女漫画家一条ゆかり漫画家デビュー40周年記念作品である。もちろん、原作は読んだことがないし、映画はまったくの予備知識なしで見た。史緒ことステファニーは、ハーフだけあってゴージャスなお嬢様役が似合っていた。そんなお嬢様が、父親の破産で一気に貧乏人になってしまう。そして、貧しい家庭で育った萌は、必死に頑張るけなげな少女に見えるが、実は裏表があり人を蹴落としても、のし上がって行こうという野心家だった。のっけから、こんな展開でいかにも少女マンガチックで昔の大映ドラマシリーズの雰囲気だった。これはこれはという感じでちょっと引きそうだったが、けっこうこういう話って引き込まれてしまう。結局最後まで見てしまった。

オペラ歌手を目指す二人が、オペラコンテストで歌うシーンは多分吹替えだろうが、後半、クラブでのデュエットシーンやコンサート会場でのデュエットシーンは、ステファニーと満島ひかり本人が歌っていたようだ。ステファニーはもともと歌手だからうまいのは当たり前だが、女優が本業の満島ひかりも素晴らしい歌声だった。二人が歌うシーンは鳥肌が立つほどぞくぞくした。映画という雰囲気で見たからなおさらであるが、歌のシーンは見ごたえがあった。

ステファニーは、5オクターブの声域を持つということで歌に聞き応えがある。ただ、女優としては初めてなので、演技は心もとない感じはあった。劇中では、もっぱら胸に目がいってしまったのが情けない。満島ひかりは、どこかで見た女優だなと思っていたが、「デスノート」の夜神月の妹だったとはびっくりした。裏表のある複雑な人格の少女役を見事にこなしていたのが印象的だ。また、敵対する二人をくっつけて歌わせようとする恋人の渡辺大は、あのハリウッドスター渡辺謙の長男である。いい男が出てきたなと思ったが、顔を見れば父親にそっくりであり、少女漫画の恋人役にはピッタリだ。長身でかっこよく、女装も似合う。また、音楽会社の副社長は、及川光博だ。キザで金持ちの嫌味な役だが、彼のはまり役であろう。また、クラブのママは高島礼子。これもまさにピッタリの役である。

人によって好き嫌いがありそうな映画だが、ベタな展開が面白くけっこう楽しめた。続編が作られたら見てみたい気がする。



第82回アカデミー賞主演女優賞はサンドラ・ブロックに

2010-03-10 20:55:09 | 映画
先日発表があった第82回アカデミー賞の作品賞は、前評判が高かったジェームズ・キャメロン監督の『アバター』ではなく、元妻のキャスリン・ビグロー監督の『ハート・ロッカー』だった。また彼女は監督賞も受賞し、アカデミー賞史上初めて監督賞を受賞した女性監督となった。今は夫婦ではないとはいえ、凄い夫婦がいたものだ。アカデミー賞は、超大作映画より、社会派的な映画に作品賞が授与されることが多いが、今回もその傾向は変わらなかったようだ。『アバター』の大ヒットにやっかみがあったからという話も聞くが、『ハート・ロッカー』のような作品に作品賞が与えられたことは、アメリカ人の良心を感じる。

さて、作品賞のことは差し置いて、主演女優賞をとった「しあわせの隠れ場所」のサンドラ・ブロックについてふれたい。「スピード」「あなたが寝てる間に…」「ザ・インターネット」「デンジャラス・ビューティー」「イルマーレ」など数々の人気作品に出演しており私が大好きな女優だ。キャリアが長いのに、アカデミー賞受賞は初めてだったそうで意外な気がした。

アカデミー賞が、その年の最高にいい映画に与えられる賞ならば、その逆に最低の映画を決めるゴールデン・ラズベリー賞(ラジー賞)というのがある。この賞も、30年の歴史があり大真面目に毎年賞の決定が行なわれている。しかも、アカデミー賞の前日に授賞式が行われるという。日本では、こういったジョークを堂々と行なうことは考えられないが、アメリカではそうではない。国民性の違いは相当あるなと感じた。

さて、今年のラジー賞の最低主演女優賞と最低スクリーンカップル賞を「All About Steve(原題)」という作品で、サンドラ・ブロックが受賞したそうだ。そして、翌日のアカデミー賞では「しあわせの隠れ場所」で主演女優賞をとり史上初の両賞同時受賞という“怪挙”になったというのだ。

通常、ラジー賞の授賞式では当の本人が現れることはない。しかし、サンドラはラジー賞の授賞式に姿を見せ、ファンを驚かせ、ラジー賞受賞作「All About Steve」のDVDを大量に会場で配り「ちゃんと見てないんでしょう。これを見て最低の演技じゃなかったら(来年)ラジー賞をお返しするわ」とユーモアたっぷりにあいさつし、拍手かっさいを浴びたという。そして、翌日はアカデミー賞を受賞となり二重の喜び?となった訳だ。私は、彼女のユーモアのセンスと度量の深さを感じた。まさにプロ魂に溢れた最高の女優である。

「しあわせの隠れ場所」はホームレスの黒人の少年が養子先の家族の愛に包まれ、プロのアメフット選手となる実話を映画化したもので、サンドラは愛情あふれる養母役である。これまでの娯楽性の高い役から新境地を開いた作品だという。主演女優賞を受賞したこの作品は是非見てみたいものである。

まだまだあったお年玉プレゼント

2010-02-02 21:15:55 | 映画
先日、年賀状で温泉入浴券が当る話を紹介したが、まだまだあった。
映画好きな方にはちょっと耳寄りな情報だ。

全国のTOHOシネマズでは、お年玉プレゼントキャンペーンを実施している。
末尾が「1」もしくは「4」の「お年玉付き年賀はがき」を持参すると、
1月9日(土)~2月28日(日)の期間中、1000円で入場できる。

TOHOシネマズでは「1」の日や「14」の日は1000円なので、それほど超お得というわけでもないが、日を気にせず1000円で入ることが出来るのはありがたい。2月末までは、キャンペーン中なので是非利用してみたい。

詳細はこちらから
https://www.tohotheater.jp/campaign/campaign00000086.html


映画「パラノーマル・アクティビティ」

2010-01-27 21:04:09 | 映画
昨日のニュースでは、ジェームズ・キャメロン監督の最新映画「アバター」の全世界興行収入が、同じ監督の「タイタニック」(1997年)を抜き、史上最高額を記録したと言っていた。25日現在、「アバター」の全世界興行収入は18億5500万ドル(約1670億円)。「タイタニック」の記録は18億4290万ドル(約1659億円)であり「タイタニック」が1年半かかって達した数字を「アバター」は39日で更新したという。映画館でしか見ることのできない3Dの映像は、確かにすばらしいものだった。内容も人類をここまで悪く描いてもいいのかというのが気になったが、感動するストーリーであったし大ヒットする理由も頷ける。大金をかけただけの価値がある映画である。

ところが、最近知った情報からこんな凄い映画があるのを知った。題名は「パラノーマル・アクティビティ」。制作費はなんと135万円。使っているカメラはソニー製の家庭用デジタルビデオ。舞台は監督の自宅でキャストは数名。編集は普通のパソコン。そんな手作りの自主製作映画が、なんと公開5週目で全米チャートNo.1に輝き、その翌週には興収1億ドル(約90億円)を突破したという。驚くほどのコストパフォーマンス映画である。

内容は、「めちゃめちゃ」怖いホラー映画らしい。ゾンビとか悪魔とかが出てきて血なまぐさい映像が流れるわけではなく、ドキュメンタリーの形を取っていて映画自体が「本物」の恐怖体験を記録した映像だと観客に信じさせるような仕掛けがリアルな恐怖感を煽るようだ。アメリカでは最初僅かな映画館でしか公開されていなかったが、口コミで「怖すぎる」の情報が一気に広がり5週目で全米チャートNo.1になったという。この映画を見たスティーブン・スピルバーグが本作を絶賛し、リメイク権を得たものの、完成度の高さからリメイクの必要なしと諦めたという逸話もあるそうである。

いろいろこの映画のことを調べてみて、かなり興味を引いた。怖い物見たさに見てみたい気がする。

詳細は、こちらの公式サイトで
http://www.paranormal-activity.jp/pc/





映画『マンマ・ミーア!』(Mamma Mia!)

2010-01-15 19:23:06 | 映画


1年前に公開された映画だが、見に行く機会がなく先日WOWOWで放送されていたのを録画しておいて最近やっと見ることができた。この映画は、ミュージカルであり全編ABBAのヒット曲満載というふれこみだったのでかなり期待していた。

ストーリーを紹介する(goo映画より)

ギリシャの島で小さなホテルを営むドナの愛娘ソフィの結婚式前日、三人の男たちが島にやって来る。父親を知らずに育ったソフィの夢は結婚式でヴァージンロードをパパと二人で歩くこと。かつての母の恋人サム、ハリー、ビルのうちの誰かが自分の父親だと見当をつけたソフィが、内緒で招待状を送ったのだ。式の準備でただでさえ大わらわのドナは、昔の恋人たちの出現に大ショック。果たしてソフィの父親は誰なのか?

そして、キャストは次の通り(ウィキペディアより)

·メリル・ストリープ:ドナ・シェリダン、 ソフィの母親で、ホテル"Villa Donna"のオーナー。
·アマンダ・セイフリード:ソフィ・シェリダン、ドナの一人娘でスカイの婚約者。
·ジュリー・ウォルターズ:ロージー、ドナの親友の一人。
·クリスティーン・バランスキー:ターニャ、ドナの親友の一人。
·ピアース・ブロスナン:サム、ソフィーの父親候補その1でアメリカ人の建築家。
·コリン・ファース:ハリー、ソフィーの父親候補その2でイギリス人の銀行家。
·ステラン・スカルスガルド:ビル、ソフィーの父親候補その3でスウェーデン人の水兵で旅する作詞家。
·ドミニク・クーパー:スカイ、ソフィの婚約者でホテルのホームページのデザインをする。

見終ってからの感想は、はっきり言ってがっかりだった。エーゲ海は美しいし、ABBAの歌もたくさん聴けてノリノリの雰囲気にはさせてくれる。だが、ストーリーが緩すぎるというか、軽いというのか感心しない話だ。ソフィの母親は若い頃、奔放に遊びまわり、同時期に3人の男性と関係を持ち、本当の父親が誰なのか母親もわからないという設定である。しかも、ミュージカルという割には、出演者の歌のうまさも?だったし、キャスティングが何と言ってもおかしすぎる。映画ではソフィの母親のドナをメリル・ストリープが演じている。メリル・ストリープはアカデミー賞の大女優であり、重厚な役をやらせたら絶品の役者だ。ただ、いかんせん歳をとりすぎている。ソフィの母親にしては二回り上である。そして、ドナの友人たちも歳をとりすぎていた。大女優たちの張り切りぶりが目立ち、よくやっているというのは判るが見ているのは痛かった。

いろんな映画評では、結構いい評価が出ているようだが、どうも女性の視点から見た評価かもしれない。男性の視点から見ると、ABBAの楽曲を楽しめていいけど、映像を見ると歌のイメージにキャストが合ってないし、ときめき感がまったくない。映画館でなくビデオで正解だった。映画を楽しむというより、ABBAの懐かしい楽曲を楽しむという点だけは良かったので、久しぶりにABBAのアルバムを聞きなおしている。

一応、劇中の曲目リストを揚げておく(ウィキペディアより)

1."I Have a Dream" - ソフィ
2."Honey, Honey" - ソフィ
3."Money, Money, Money" - ドナ, ターニャとロージー
4."Mamma Mia" - ドナ
5."Chiquitita" - ターニャとロージー
6."Dancing Queen" - ドナ, ターニャとロージー
7."Our Last Summer" - ソフィ, サム, ハリーとビル
8."Lay All Your Love on Me" - スカイとソフィ
9."Super Trouper" - ドナ, ターニャとロージー
10."Gimme! Gimme! Gimme!" - キャスト
11."The Name of the Game" - ソフィとビル
12."Voulez-Vous" - キャスト
13."SOS" - サムとドナ
14."Does Your Mother Know" - ターニャ, ペッパーと男子たち
15."Slipping Through My Fingers" - ドナとソフィ
16."The Winner Takes It All" - ドナ
17."I Do, I Do, I Do, I Do, I Do" - ドナ, サム,とカンパニー
18."When All Is Said and Done" - サムとカンパニー
19."Take a Chance on Me" - ロージーとビル
20."Mamma Mia" - キャスト
21."I Have a Dream" - ソフィ
22."Dancing Queen" - ドナ, ターニャとロージー
23."Waterloo" - キャスト (エンドクレジットでながれる。舞台版でのカーテンコールに相当)
24."Thank You for the Music" - ソフィ