『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

クリプレの気持ちで…心を込めて…

2022-11-01 07:54:32 | 古楽器製作

韓国での
ハロウィン群衆事故が、
大々的に報道されている。

♪ おしくらまんじゅう~
  おされて泣くな~ ♪

…どころでなく、
154人も圧死したというから、
密集の恐怖である。

コロナ禍で
「三密」を回避…というのに
辟易させられた二年間から
解放されての「揺り戻し」的な心理で
「過密」になった結果もまた
死を招いた。

若者の心理に、
ライヴなどで
連帯的に盛り上がりたい、
繋がり合いたい、
という「結合願望」があるのは、
個々のなかに疎外感や孤独感が
あるのか、はたまた、
「生き甲斐の喪失」が漠然として
あるのやもしれぬ。

日頃、学校臨床で、
フランクルのロゴセラピー
(実存分析)に基づいた
PIL(パーパス・イン・ライフ/
「生き甲斐」測定テスト)を
実施してみると、十代の子たちが
かなり低い値であることを実感している。

*

時を同じくして、
インドでは、改修したばかりの
歩行者用つり橋が崩落して、
こちらも130人以上が亡くなる
という惨劇があった。

修理直後に大事故が起こる、
というのは皮肉なハナシである。

これにも「密集」と
群集心理・集団心理というのが
関与しているかもしれない。

かつて、
トランプ大統領のアジテーションにより、
群集が国会議事堂を襲撃して
死者をだした惨事があった。

これが規模を大きくすると、
ルワンダでの虐殺事件やら、
ナチスによるユダヤ人虐殺という
民族規模での集団ヒステリーに陥る。

生物が一定の居住空間で
「過密」状態になると、
様々な異常行動や異常性質が発生し、
やがてそのコロニー(個体群)は
絶滅する…という実証実験がある。

今回の韓国・インドで起きた
過密集団による事故というのは、
人類規模の危機が
フラクタル(相似)的に
小集団で発生したのでは…
という深層心理学的な
見方・解釈もできそうである。

***

4階にあるK中の職場の窓から
遠くの山に白い巨大風車が
ゆったり回っているのが見える。

晩秋の今、
紅葉と青空をバックに
白い羽が緩やかに回るのを
凝視していると、何やら、
ヒプノティック(催眠)的な気分に
なるような気がしないでもない(笑)。

*

車載用にしていた
アナログ文字盤の腕時計が
寿命で動かなくなったので、
仕方なく、ダイソーで
300円のミニ・アラーム時計を
買ってきて据え付けた。

車内には、
ナビやステレオに
デジタル時計はあるものの、
通勤時の「あと何分」という目安が、
デジタル数字の引き算をせずに
一目で解るから、昭和親爺には
やはりアナログ文字盤がいい。

*

暇と体調をみては、
古楽器工房にこもって、
少しずつ作業を進めている。

ギターのボディを
リューティエ(楽器製作者)は
「太鼓」と呼ぶが、
それは、皮に当たる部分が
表面板と裏板であり、
側板が木枠に当たるからである。

その木枠の側板の
「平面出し」をするのに、
タタミ一畳ほどもある
特大の一枚サンドペーパーを
ヨーロッパから輸入し、
板に貼り付けて、その上で、
楽器をゴシゴシこすり付けるのである。

平らになったら、
音を反射させる裏板を
取り付ける。

タイトボンドを塗布したら
マスキング・テープで仮止めし、
クランプという治具で
グルリと締めて接着する。

*

この裏板に貼るのが、
製作者を示す
エチケット(ラベル)である。

ちょうど、クリスマス前ごろの
完成を目指しているので、
発注された方への
嬉しいプレゼントになるように
精魂込めて丹念に作っている。

 

 


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