『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

おばーちゃんのカツ丼

2023-05-02 08:05:21 | 食べ物・飲み物

 

世間は平日なので、
カミさんは朝早く出校したが、
非常勤SCの自分は
目下、『私的九連休』中である。

来週も二日のみの勤務週なので、
『私的五連休』となる。

還暦より5年も過ぎた
前期高齢者なので、
ハーフ・リタイアメント(半隠遁)の
身分だから、余暇をどう過ごすか、
というのが、仕事よりも
まだ慣れてない
新たな問題である。

定年の75歳まで、
10年間の修行期間にしようと
熟練リューティエ(古楽器製作家)に
なるべく、工作設備投資もし、
工房を再開したが、
なかなか順調とも言い難い。

年金が出るようになったし、
給料ももらっているから、
わりかし「ゆとり」が出てきて、
何が何でも副業を身に着けよう
というハングリーさはなく、
趣味だったプラモの延長のような
気分でもある。

*

朝な夕なに
家から吾妻山が望めるが、
夕焼けに染まったり、
快晴の日には
噴煙が見えたり・・・と、
景色に変化があって佳い。

残雪を抱いてるくらい、
標高1000m以上の山は
まだ冬の名残りがある。

なので、この時季、
安易にハイカー気分で
軽登山なぞをすると
天気の急変で
氷点下になることもあるので、
気象予報士は注意を喚起している。

五月に入っても、
朝夕は肌寒い日もあり、
まだ、ストーヴも電気毛布も
活躍している。

*

散歩&買い物に
濁川の土手コースを歩いたら、
雑草の中で野生の竹の子が
次期を逸して伸びすぎて、
収穫し損なってしまった。

1mを越したのが3本あったので、
例年と同じくらい
生えたのだなぁ・・・と、
悔しがりながら眺めてきた。

*

庭のアスパラも
可食株より本株に成長した。

フヌイユ(フェンネル)も
エメラルドグリーンの新芽を吹き、
“おうちフレンチ”のハーブとして
使えそうである。

オリガン(オレガノ)は
庭じゅう至るところに
生えまくっている。

あれほど繁茂した
ロマラン(ローズマリー)は
一株も見なくなり、
ミントもまったく生えなくなった。

最近、よく見ているイタリアンでは
サルビア(セージ)をよく使うので、
近所の園芸店で
ハーブセットを買ってきて
移植しようかとも思っている。

*

サクランボも色づきはじめたので、
鳥に食べられる前に、
今日あたり少し袋掛けしようかと
準備した。

ずっと上向きでやる作業なので、
すぐに手が怠くなってしまい、
けっこうハードなので、
農家にゃ向かないなぁ・・・と、
いつも思わされる。

*

きのうは
街出のついでに
『テルサ』に寄って、
コンサートのパンフの
減り具合を見てきたが、
まだ、けっこう残っていた。

自家製ポスターは、
商用印刷ポスターの中では
逆にシンプルで目立っていたので、
目論みどおりだった(笑)。

A1サイズで
100枚も印刷屋に発注したら、
それだけで、10万もかかってしまい、
素人コンサートの予算は飛んでしまう。

かつて、
十何年も所属していた
ギター教室の発表会プログラムも
セットされていた。

もう、破門されて
十年も経つのかぁ・・・と、
感慨深く思いながらも
一部とって懐かしい顔ぶれの
名前を追っていた。

今は、
これより我が道はなし・・・と、
後悔はしていない。

これでよかった・・・
と思っている。

*

きのうの街出の目的は、
「煮込み」と「ソース」の
二種のカツ丼のみを
細々とやっている
おばーちゃんの店を
久しぶりに訪ねることだった。

かつての店跡に
真新しい薬局がデーンと
建っていたので、
とうとう潰れたかぁ・・・と、
落胆していたが、
はす向かいから出てきた
品のよさげなおばーちゃんに
訊いたら、奥に移転したという。

薬局の脇の細道を辿ってみたら、
なんと、隣接するように移転して
暖簾が翻っていた。

扉も真新しい。

店内もスッキリ
モダン調になり、
それでも相変わらずの
カウンター4席のみで
メニューは二つのみだった。

「閉店したのかと思いました・・・」
と、これまた品のいい老店主に
言ったら、
「もう、5年も前に移転しました・・・」
と言うので、
それ以前に来たことを知った。

なんでも、
薬局に頼まれて
土地を貸したという。

その方が、家賃暮らしで
安泰だから・・・とのことだった。

たしかに・・・。

以前の、お世辞にも
キレイとは言えなかった店で、
一日数杯のカツ丼のみよりも
その方がずっと経済的だろう。

裏に移転しても
店のコンセプトは一緒だが、
5年経っても
真新しい感じの店は
小体なキレイさ感があった。

*

もう、忘れていた味だったので、
楽しみに味わった。

最初は、
卵とじの部分から箸を入れたが、
それは上品で
甘辛加減のほどよい
『玉子丼』であった。

カツは長細くない、
フレンチで言う処の
メダイヨン(メダル状)が三つ。

厨房でジュージュー揚げてた
脂のないヒレのようだが、
豚の旨味は
あまり感じられなかった。

特に名のある
ブランド豚ではなく、
ごく一般のものなのだろう。

それでも、「玉子とじ」部分が
美味しいのと、半煮えの玉葱が
甘味と香味があって
なかなかにいけた。

家で作るときは、
玉葱はトロトロまで煮上げるが、
すこし歯応えがあると
食感がまったく違って、
これも「あり」だなぁ・・・と、
勉強になった。

そう。
外食はルセット(レシピ)の
料理学校にもなるのである(笑)。

*

味噌汁は
きちんと出汁の味がして、
一夜漬けのような
フレッシュなお新香も佳かった。

先客の夫婦が帰ったあと、
しばし、おばーちゃんと
歓談させてもらい、
昭和のカツ丼の味と共に
その人柄をも味わってきた。

「薬局の上に、
看板があるんですよ」
との事だったが、
それは全く見落としていた(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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