旅の初日。
ヤマビコに乗って
朝陽を浴びながら
故郷を発った。
駅を出ると
生家の柳町、
毎日眺めていた弁天山、
母校の清明小を見送り、
電車は滑るように加速して
300km/hに達する。
インバウンドが憧れ、
驚異し、感嘆し、
YouTubeで世界に発信している
世界一安全、正確、静謐、無振動の
スーパー・エクスプレス。
室内も適度に静寂である。
その昔、幼少の頃は、
在来線の鈍行なる乗り物があり、
ほぼ直角の木製座椅子に
鯱鉾ばって乗ったものである。
米坂線では、蒸気も走っていて、
トンネルのたびごとに
父や兄たちと
「そーれぃッ!」
と声を合わせて
木製の窓を閉めたものである。
それでも、閉め忘れた
横着者の処からケムが侵入し
鼻紙(ティッシュ)で
鼻めど(穴)をグリグリやると
真っ黒になり、互いに見せ合っては
大笑いもした。
そんな往き来の中にも
旅情があった。
あの日の子どもは
父となり、祖父ともなった。
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