『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

宇宙論

2014-05-22 08:07:00 | 勉強


生物学、心理学、音楽学と共に、
生涯の勉強のネタになっているのが
宇宙論である。

BSの『コズミック・フロント』は
毎週欠かさず見ているし、
ホーキングの新しい本が出るたびに
読んでいる。

『ホーキング、宇宙と人間を語る』では、
神の存在を否定する大胆な
科学的断言をしており、
教会からはずいぶんと批判が巻き起こり
話題になった。


かのアイザック・ニュートンは、
“The universe must have been designed by God
as it could not have been created out of chaos.”
(宇宙は、カオスの状態から創られる筈はないから、
神によって創られたに違いない)
と言った。

これに対し、スティーヴン・ホーキングは、
“God did not create Universe.”
(神は宇宙を創らなかった)
と明言した。

また、
“It is not necessary to invoke God
to light the blue touch paper and set the universe going.”
(宇宙の始まりには、神が導火線に火をつける必要がなかった)
と、ビッグバンも物理学的法則の必然的な出来事であって、
神の介入なしの自己完結的な過程であるとも言う。

その根拠の一つとして、
ブラックホールの底では
時間が止まることが計算で導きだされ、
それと同じ状態の宇宙の始まりにも
時間がなかったことが証明され、
「それゆえ、神が
宇宙を創る時間そのものがなかったのだ」
という結論は説得力があった。 

キリスト教文化圏において、
これほど科学的に神の存在を否定したのは、
そうとうに勇気のいることであろうが、
人々が信仰を持つこと自体は尊重している、
とも言い加えてはいる。

その点、同様に
神の存在を否定している
生物学者のリチャード・ドーキンスは、
『神は妄想である』の中で、
信仰そのものも狂気の沙汰だ
と徹底的に弾劾している。

ホーキングによれば、
宇宙そのものが持つ
グランドデザイン(物理学的法則)に沿って、
我われが棲む宇宙以外にも
10の500乗個の宇宙が存在しているという。

すなわち、宇宙は、universeではなく
multiverseなのである。

そして、
我われの宇宙で成立している物理的法則が
他の宇宙でも成立しているかどうかは
定かでないようだ。

 
ホーキングは、
数学的に導き出された
「M理論」(Mはmembrane:膜)について、
「これは、アインシュタインが夢見ていた統一理論です。
 単なる素粒子の集まりである私たち人間が、
私たちと宇宙を支配する法則の理解に
ここまで近づいていることは偉大な勝利です」
と本書で述べている。

それでも、宇宙については
まだまだ未知なることが多すぎて、
人類はその4%を理解したに過ぎないとも
言われている。

全宇宙の96%を占めている
ダークマターやダークエネルギーに関しては
まだその実態が解っていないからである。




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