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『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

天才女性棋士譚

2024-12-28 07:54:34 | 創作

 

この冬、いちばんの寒波が
到来しているとのことで、
日本海側は大雪の予報だが、
太平洋側は少しは
降るとのことだった。

今朝、起きたら
ほんのすこしばかり
雪が積もっていた。

それよりも、
底冷えのほうがすごく、
暖房を入れる前のトイレの
寒さといったらなかった。



***

おとついから、
チェンバロの調性方々
バッハの
『インベンション第13番(BWV 784)』
を、久しぶりに、さらっている。

これは、2声の対位法の練習曲として
書かれた作品で、明快な構造ながら
音楽的な充実感と完成度が高い。

哀愁のある主題が模倣され
ゼクエンツ(同型反復)で進行する。

動機の展開部では
主題が分割され、その一部が
さまざまな形で発展する。

バッハは、
「対位法と作曲技術を
学ぶ教材として書いた」
と、序章で述べている。

調性は、主調(イ短調)から始まり、
中間部で関係調(ハ長調・ホ短調)に
移行し、再び主調に戻る、
というシンプルな形式である。

それでも、
コーダ(終曲)の部分では
ドレミファソシと階段状に上昇して
クライマックスへと至り、
その切迫感が胸を打つ。

3分ほどの小曲ながら、
音楽的なドラマが描かれた、
まさに、バッハの小宇宙といった
傑作である。

アナリーゼ(楽曲分析)の過程で
「嬉遊句(きゆうく)」という
主題や主要な旋律の間に挿入される
短い楽節をも発見した。

これは主題間の橋渡しや
雰囲気の転換を目的として
書かれた部分である。

フラメンコでも
主要コンパス(リズム楽曲)の
間をつなぐメディア・コンパスなる
中途半端なものがある。

嬉遊句は
トリッキーな字余り的部分でもあるが、
古典派やロマン派では多用され、
ちょっとした味付けの役目も
為している。



**

ピアノでも弾いているが、
そしたら、他の曲も弾きたくなり、
肖像画にある
ショパンの『幻想即興曲』
モーツァルトの『ソナタ』
ベートーヴェンの『悲愴』
なぞも久しぶりに
さらってみた。

バッハをはじめ、
楽聖たちの名曲を弾いていると
その音楽の深さ、芸術性の高さに
心が癒され、至福感を味わうことができた。

ピアノは全くの独学で、
習ったことがないし、
人前で弾くことも滅多にないので、
ギターと違って趣味に近い。

コンサートなぞもないが故に、
純粋に音楽に没入して
楽しめているのかもしれない。

ギターはリサイタルの為に
やるべき事をやらねばならぬし、
有無を言わさず練習を重ねるしかないので
どこか「仕事めいた」「苦行めいた」処もある。



**

ロンバケ恒例の
漫画三昧の日々だが、
ゲオで見つけた『龍と苺』は、
かつてハマった小説家漫画『響』の
柳本光晴氏による将棋漫画で、
似たようなキャラ立ての「天才譚」で
またまた惹き込まれてしまった。

ゆんべは、
2巻から9巻まで
ぶっ通しで5時間も読んで、
気が付いたら、0時をまわっていた。

数年前に、
リアリティ・ファンタジー手法による
『将棋小説』を創作したが、
似たような発想で、やはり、
天才女性棋士をヒロインにしている。

『名人を超える』
http://www.onyx.dti.ne.jp/~yoko-s/m0.html

 


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