神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

ブログへのご訪問ありがとうございます


千葉県松戸市にて中国茶教室「Salon de Leecha 麗茶」を主宰しています

教室内容、お問い合わせはHPをご参照ください

Instagramにて教室風景やお茶のある風景を随時UPしています
よろしければフォローをお願いいたします!

★Facebookページ「中国茶・台湾茶ファンの集い」を作りました
Facebookのアカウントをお持ちの方、いいね!を押して、情報をシェアしてください♪

★サロンへのお問い合わせ、お申し込みのメールには一両日中に必ずお返事を差し上げています
こちらからの返信が届いていない場合は、お手数ですが再度メールをお送りくださいますようお願い申し上げます

★ブログランキングに参加しています
よろしければ、一日ワンクリックお願いいたします♪

おんな心と猫の空(落湯鶏編)@台北の旅2008

2008-06-11 | 茶旅
老泉街を登り「杏花林茶坊」を過ぎ、
指南路に入って「三墩石茶壷博物館」を通り
ロープウェー「猫空」駅に向かう途中に「張廼妙茶師紀念館」はある。

猫空で最初に鉄観音の茶園を開発したのが張廼妙・張廼乾の兄弟であると言われており、
この紀念館は張廼妙茶師の子孫である張位宜氏が経営している。
一階はお茶の試飲と茶葉・茶器販売スペース。
二階は一人150元で鉄観音の歴史や製造に関する展示を見学できる。

見学は時間がかかりそうだったので二階には上がらず、
一階でオーナーの張さんと奥さんの司徒さんとおしゃべり。
司徒さん(変わった名字だが、中国の名字だ)は香港からお嫁に来たそうで、
偶然にも私と同い年だとわかり、
お互いその年には見えないとか何とかお世辞を言い合ったりして和む。

C小姐は如才なく誰とでもすぐに友達になってしまうという素晴らしい才能がある。
お茶にも詳しいので、こういう場では必ず「いいお茶」か「珍しいお茶」が出てくる。
私もそのおかげでこの旅では何度か貴重なお茶をいただくことができた。

今回は張さんが1988年産の木柵鉄観音の老茶を出してくれた。
いい具合に力が抜けていて、ホッとする。
1988年と言えば、私がまだ台北に住んでいた年である。
これも何かの縁、と四両購入させてもらった。

ほんのトイレ休憩のつもりだったのが、話がはずんですっかりくつろぐ私たち。

・・・すると、突然外が暗くなり、ドドーンと落雷の音がひとつ。

「あ!雷・・・ロープウェーは停止だ・・」私は思わずつぶやいた。
まもなく、ザザーッとバケツをひっくり返したように雨が降ってきた。
そうだった、予報では夕方から雨だったんだっけ。
この雨では、先ほどの布袋劇も大変だろうな、と他人事のように外を見ていたが
バイクの二人乗りで来ていたことをハッと思い出す。

「少し小降りになるのを待ちましょう」C小姐は焦る様子もなく茶器を見ている。
ロープウェーは動いていないし、バイクで下りるしかないと覚悟を決めた私は
ここに寄らずにロープウェーに乗っていたとしたら、
途中で雷が鳴って閉じ込められていたかもしれない、といい方に考える。
旅ではポジティブになることが一番だ。

少し雨脚が弱まってきたので出発することにする。
台北のバイクは用意がいい。
ヘルメットも2人分常備しているが、レインコートも二人分ある。
しっかりボタンをはめ、荷物もぬれないようにして、C小姐の後ろに座る。
すっかり慣れたものだ。没問題だ。

小雨の中、指南路を下りていく。
「雨の中、猫空をバイクの後ろに乗って一周した日本人はちょしさんくらいよね」
C小姐が笑う。
私も笑う。まだまだ愉快なひと時。
そう、その時までは・・・。

しかし、猫空を下りてくるにつれ、雨脚が強まってくる。
風も横殴りだ。
顔に直接雨が当たるので、前を直視することができない。
会話も途絶える。

指南路を進み車の往来が激しくなってきた頃には顔はびしょびしょ、
ヘルメットから雨が滴り、ジーンズのすそはごっそりと重くなっていた。

政治大学を過ぎ、「張協興茶行」の看板が見えるまでが何と長かったことか。
私たちはバイクを降り、落湯鶏(=ぬれねずみ)のようになってお店のドアを開けた。


※写真は「張廼妙茶師紀念館」のショッピングバッグに書いてある文字。
雨がひどくてこの日はもうほとんど写真を撮ってません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする