WALKER’S 

歩く男の日日

初めての宿坊

2016-06-27 | 16年四国の旅


 75番善通寺、今年も南門から入ります。2年前まではずっと御影堂を先にお参りして南門はくぐらなかった。昨年は納経帳を持っていたし、今年も写経を納めるし宿坊にも泊まるので、きっちり本堂を先にお参りします。雨が降っていたので捨身ヶ嶽禅定に登れなくて時間もたっぷりあります。

 善通寺宿坊いろは会館にようやくのことで宿泊です。ここも初めてですが、宿坊と名のつくものに泊まること自体初めてです。意識して避けてきた訳ではありませんが、距離や料金のことを考えるとどうしても合うことがなかった。善通寺に関しては距離が合わない。いつもは観音寺の宿からなので、宇多津か坂出まで行ってしまうし、108ヶ所巡りで大興寺横のおおひらに泊まったときは琴平まで行ってしまいました。
 ほかの宿坊はともかく、なにはともあれ善通寺だけは一度は泊まっておかないと話にならないし、これだけ巡っていて知らないというのは恥ずかしい、いろんな人の話を聞いてそういう思いが強くなってきたので、やり直しでまたとない機会を得ることになりました。今回やり直していなかったら、来年また交通機関を使うことになったか、あるいはもう諦めてしまうかのどちらかだったので、今回のやり直しは本当に良かったとあらためて思います。失敗したとか挫折したという感じは全くなくて1.3倍多く味わえたと思っています。偶然とはいえこれも大師の思し召しだったのかとそんなことも考えたりします。

 夕食は鶏のお鍋にうどんも入ります、全体にまあまあという感じ、団体の人が異様な声を張り上げて騒いでいて、8人ぐらいいたお遍路の皆さんはその声にかき消される格好で話が弾みません。ぼくも一言も喋ることはできなかったけれど、その分、大浴場に1時間くらいいて代わる代わる3人と話ができたので満足しています。3人のうち2人は初めてのお遍路で、明日の宿は、一人は国分寺の近くのせと国民旅館、もう一人は先輩たちの話を参考にして国分寺から電車に乗って高松駅前のホテルに蓮泊、賢明な選択だと後の人には言いました。先達はあらまほしきかな、ですね。

 善通寺は何といっても朝の勤行が値打ち、5時半からたっぷり1時間以上、法話も判りやすくて時間も長すぎずしっくり腹に収まります。ぼくが感動したのは、国宝の錫杖(レプリカ)を目の前で降ってもらったこと、やはり大師の存在感を身近に強く意識するものでした。戒壇巡りも経験しておかないと、この善通寺を味わったことにはならないと、それは思いました。
 2食付き6100円、食事なしで泊まることも可能です。外国人女性2人は素泊まりで勤行にもちゃんと参加していました。